《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》31

「取り敢えずこれを著てくれ」

「あぁ、そうさせてもらうよ」

自室から黒い長袖の上著を取ってきてナハトにそれを手渡す、そして隣に座る……その服に袖を通すナハト、ちゃんと著れたようだが……やはりサイズが小さい、まぁ著ないよりはましだよな?

「さて…何を話しをしないか?」

「いっいきなりなんだよ」

「いやぁ…お互い黙ったままになりそうだったからね、話題を振ってみた」

とっ唐突過ぎるだろう……そんな直ぐに話なんて思い付く筈が無いのに、微笑みながら言うナハトに苦笑する、まぁ黙ったままって言うのは気まずいな。

「雨……止みそうにないな」

取り敢えず天気の事を言って見る、話が詰まると決まって俺はこの話をする、妥當な會話だな……。

「ん? そうだね……そうなると困った事になる、また服が濡れてしまう」

「ははっ……そうだな」

ふと思い付いた事を話してみたが、案外何とかなるもんだな……お互いが微笑みながらそんな會話を続ける、無邪気に笑うナハトは髪のを弄り始め、じぃっと俺を見つめてくる、なっなんだ? 何か顔についてるのか?

「シルクは髪が長いな…」

なっなんだその事か、まぁ男なのに髪が長いのは珍しいもんな……。

「長いと駄目か?」

「いや……そんな事はない、とても似合っているよ」

今小聲で「みたいで」と聞こえたが……気のせいだよな? そう言って俺の髪をってくる、うっ……しくすぐったい。

「偶然にも我とお揃いだね…まぁ髪の長さだけだけど」

くはははっと笑って俺の髪から手を離す、確かにその通りだ、なんだろう髪をしばったナハトを見たくなってきた。

「だったら、髪型も一緒にしてみるか?」

冗談混じりに言ってみる、するとナハトは首を橫に振るう。

「いっいや……それは良いよ、絶対に似合わないから…」

「そうか? 絶対に似合うと思うんだが」

「んなっ! いっいきなり何を言うんだ!」

顔を真っ赤にしながら、ばしばし叩いてくる、見事に照れている、ナハトにからかわれた俺はきっとこう言う顔になっているんだろう、なんか今までの仕返しをしたくなってきた。 

「似合うと言ったんだ、俺の髪ゴムを貸すから付けてみたらどうだ?」

「っ……いっいやだ! ぜぇぇったいに嫌だ! 斷固拒否する!」

頬を膨らませ睨んでくる、そんなに斷らなくても良いだろうらと言うか今のナハトの表……見ていて面白くなってきたぞ。

「遠慮するな、ほらっ」

俺は髪ゴムを外しナハトに差し出すがその手を押し返してくるナハト、あぁ……凄い睨んでくるな。

「遠慮等していない! いっいい加減にしないと……かっ噛み付くぞ!」

「そっそれは勘弁してくれ……」

本當に嫌なんだな……これは絶対に付けてくれないな、噛み付かれるのは流石に嫌なのでここは素直に引いておこう、それにこれ以上やったら嫌われてしいそうだ、俺は手を引っ込めて髪をくくり直そうと手を頭の後ろに持っていく、1回ほどくと中々縛れないだよな……ん? ここである事に気付いた、今俺は「嫌われてしまいそう」って思ったのか?

「ふぅ……諦めてくれたか……ってどうしたんだ? 呆けた顔をしているが……」

なっ何でそんな事を思った? そんな思いに躊躇ちゅうちょしていると、ナハトが俺を見上げてくる。

「急に固まってどうしたんだ? 腹でも痛くなったか?」

上目使いのナハト、その仕草に俺の心は、どくんっ揺れいた、その瞬間一気に顔が真っ赤になる。

「いっいや! なっなんでもない!」

「ふむ、そうか……」

やっやばい……何だよこれ……意味がわからない、ナハトと會ったのは2回目だ、そんなに親しくない……なのになんでこんな事を思っている?

「シルク、髪を縛ってやろうか?」

「! あっあぁ……そうしてくれると助かる」

と、ナハトがそう言って俺の背後に回る、手から髪ゴムを取って俺の髪のでる、って言うか……今ナハトに髪をでられるのは々とまずい……どきどきが加速するじゃないか!

が羨む位に艶のある髪だね、羨ましいよ」

「あっありがとう」

優しくでてくるナハト、はっ早くしてくれよ! どきどきし過ぎてどうにかなってしまいそうだ……。

「ふむ…これがシルクの髪のか」

なっなんかまた弄ばれてないか? さっきからナハトは俺の髪のっている様に思える。

「まっまだか?」

「ん? もうすぐだ……し待ってくれ」

そう言ってナハトは手早く髪のを結ってくる、俺の何時もの髪型に戻る……もうし手早く出來ただろうに……何故時間を掛けた?

「よし、完だ」

「あぁ……ありがとう、上手だなナハト」

だがそれは口にはしない、ちゃんと元に戻してくれたんだ、文句は言わない……あれ? 俺の髪を結び終わったのにナハトは椅子に座らないのか? 俺の後ろにいたままかないんだが……どうしたんだ?

「そう言ってくれて何よりだ、練習した甲斐があるよ」

練習? 似合わないから髪を縛らないのにか? ふむ……謎だ、まぁそれについては考えなくて良いだろう、俺がそんな事を考えた時だ。

ナハトが、がしっーーと俺の頭を摑む。

「さてシルクには先程の仕返しをしないとね……」

おっと、これは不味い事になった、々と悩んでいるが今はそれは置いておこう。

「何の事だ?」

此処は惚けて誤魔化すとしよう……々やれば何とかなるだろう。

「惚けるな! 先程我が髪のを縛るのを斷った時、面白がっていただろう!」

だけど、當然こんな反応を取るだろうな……當たり前か、よしっ! 他の手を試してみよう。

「何の事やらさっぱり分からないな、あっ……雨がいつの間にか止んでいるぞ? 帰ったらどうだ?」

だから話題を変えて見る、だがそれは駄目みたいだ……何故ならナハトは俺の頭を握る手に力を加えたからだ……あぁ完全にご立腹だ、どうしよう……。

「帰るか! 我の服がまだ乾いていない! と言うかまだ雨は止んでいない!」

「そうだったな……だがナハト、お前だって前に俺の事を」

「問答無用!!」

そこからはナハトの気が済むまで頭をぐりぐりされた……し痛かった、その様子を母さんに見られ「あらあら……いちゃいちゃしてるの?」と言われたので「違う!」と答えてやった、そしたらナハトのぐりぐりの力が強くなった……何故だ?

「今度こそ止んだな」

「そうみたいだね……」

し遠くにある窓を見ると雨は止んでいた、あのぐりぐりが終わった後母さんをえて々と話をした、ただの世間話って奴だ、その合間にナハトの服が乾き母さんはその服をナハトに渡す、深々とお辭儀してそれをけとる。

「ありがとう、おで助かりましたおばさん」

っ! ちょっおま! それは地雷だ!

「あらあら良いのよぉ……あっナハトちゃん、私はお姉さん……よ?」

「っ!!! すっすまない!」

母さんはにっこりと微笑んでナハトを見つめる、だがその微笑みの裏には恐ろしい覇気の様なじた、直ぐ様に謝罪するナハトを母さんは「分かれば良いのよ」と言ってあげる……本當に恐ろしい。

「でっでは、もう帰る事にしよう」

「あらあら……もうしいても良いのよ?」

「いえ、また降りだしたら困るので……服は必ず返しに來ます」

ふむ、確かにそうだ……雨は止んだが天気は悪いままだからな……早めに帰った方が良いだろう。

「途中まで送ろうか?」

俺がそう言うとナハトは首を降って答える。

「いや、ここで良いよ……その代わりに頼みたい事がある」

「なっなんだ? 改まって……」

ナハトの頼み事? 全く検討もつかない、妙にもじもじしているナハトは頬を赤く染めて小さな聲でこう言った。

「明日……會わないか?」

「……え?」

ナハトのその言葉は意外な言葉だった、明日會わないか? その一言を聞いた瞬間、俺の心が再び揺れく。

「嫌じゃ無いなら街の公園に來てくれ……待っているぞ」

そう言うとナハトは逃げる様に家から立ち去った、呆然と立ち盡くす俺……その橫で「きゃーきゃー」とぶ母さん……こっこれは、絶対に行かなきゃ行けない奴だよな? うん絶対にそうだ、正直言えばまた會って話がしたいと思っていたが、まさかそれが明日になるとは思わなかった。

「いっ胃が痛い……」

どきどきと揺れく心と共に俺の胃がきりきりと傷んでいく……あぁどうする? 會ってどうすれば良いんだ俺!

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