《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》42

あの後寢れない長い時間が始まった、朝が來て起きてあたふたするロアとこんな行を起こしてしまった事を後悔する俺……あぁ慣れない事はするもんじゃない……そう思った一時であった。

「もうすっかり良さそうじゃのう」

「あぁ、お様でな」

そんな事を忘れ朝食を取る俺その右隣にロア、目の前で鬼騎が何時もの様に笑いながら調理をしている、そう言えばラキュが食べてしまった料理の件はどうなったんだ? いや、気にしなくても大丈夫だな、本人は笑ってる……まぁその笑顔は怖いんだけどな。

「かっかっかっ言われとるぞロア嬢」

「ふっふん、なんの事か分からないのじゃ…」

照れ隠しなのかそっぽを向くロア、俺は紅茶を飲みながらその様子を見る………くっ、思い出すかっ! と思ってもやはりあの事が脳裏に過って今でも超恥ずかしい!

「……シルクよ、今日1日は安靜じゃぞ? 風邪が治ったからと言って油斷はじゃ」

ロアも同様に恥ずかしいのか、俺の顔をちらちら見ながら話す、その表は頬を林檎の様に真っ赤に染めていた、ごめんな……あれは完全に俺が悪かった。

「あぁ……分かってるよ、と言うかその臺詞何回目だよ」

ロアが言う「安靜にしろ」と言う臺詞は朝から何回も聞いた、そんなに心配しなくてもじっとしているさ……それよりも俺は寢ていないロアが心配だ、まぁこっこんな事恥ずかしいから絶対に口にしないが……。

「よしっ、出來たぞ!」

そんな時だ、鬼騎が料理をカウンターに乗せる、おぉ……今日も味しそうだ。

「病み上がりだから軽めの食事の方が良いかと思ってな、まぁ食ってくれや」

「ありがとう鬼騎」

「かっかっ」と俺に笑いかける、味しそうなサラダだ、早速頂こうじゃないか、フォークを手に取り食べようとする。

「頂きま……」

「おはよう&(あんどぅ)いっただきますです!」

暴に扉を開ける音が鳴り響く…何事だと思ってその方を振り向く、びっくりして途中で黙ってしまったじゃないか……。

「だっ誰もいない?」

聲のする方を見て驚いた、そこには人影すらなかった、まさか空耳? いや? 聲ははっきりと聞こえた……そんな筈はないだろう。

「しっシルク! カウンターの方を見るのじゃ!」

いきなりロアの大聲、そう言われて咄嗟にカウンターを見る、すると……。

「あむあむ…ごちになってるでふよ……ごくん」

俺の左隣でサラダをもぐもぐしているメェがいた。

「にひひぃ、きぃ君の料理は味しいですぅ」

料理を取られてしまった、満足そうに頬っぺたを膨らませ食べるメェ、昨日こいつに散々な目に合わされたからし距離をあけておこう……すると鬼騎が調理を止め怖い顔でメェを睨み付ける、やっやばい! 鬼騎は料理のマナーになると怖い、メェはこれからたっぷり説教されてしまう。

「メェさん、あなた様がお召し上がりになられやがってる料理はしぃ……ごほんっ、シルクさんに作った料理です、他人の料理を取ってはいけねぇでござんす」

と思ったらそうでもなかった。、々どうした鬼騎っ何か可笑しいぞ! 聲が何時もの様に荒々しくてなくて変な口調を使い出すしが震えるし…しかも何処向いて喋っているんだ! それはメェじゃなくて鍋だぞ! 急に鍋をむき出して話すとか怖すぎだろ!

「あっきぃ君、おかわりお願いするです」

「あっはい、かしこまりやした」

これは偉く揺してるな……こんな鬼騎見るの初めてだ、とここでロアが大きなため息をつく。

「……メェよしは禮儀と言うのを覚えんか、また教育されたいのかえ?」

「そっそれは勘弁ですぅ」

代わりにお説教はロアがした、びくっとを反応させ食べる手を止める……まぁ、今は取られた料理の事よりも鬼騎が心配だ、そう思って聲を掛けてみる。

「どうした鬼騎、震えてるぞ? しかも顔が赤い……」

「顔が赤いのは元からでありやがるです」

まぁそれはそうなんだが……何時もと様子が違う。 ほっ本當に大丈夫なのか? すると鬼騎は壁の方を向いて話し出す。

「メェさん、ドレッシングはいかがいたしましやがりますか?」

「うん、何時ものをお願いですぅ」

「かしこかしこまりやがりましたでげす!」

大丈夫じゃないだろこれ……喋り方がより一層変な事になってる、しかも何時もの3倍素早いきで調理している、聞き耳をたてると「ぁぁぁぁぁ…」って小聲でいてる、て言うかキャベツの千切りやばいくらい速い……。

「……鬼騎めてんぱりおって」

「んう? そうですかぁ? いつもと同じに見えるですよ?」

メェは気が付いてない様だが俺には分かる、見るからにてんぱっている……だって。

「ふぅぅ……ふぅぅ……」

あんな鬼気迫る顔で料理しているからな……それが超怖くて仕方無い、しかもあの息づかいが荒々しくていむも以上に怖さが増している。

「いつもの"ドレッシングかけたサラダ"でござりんやんすげすます!」

サラダを作り上げた鬼騎はその皿をメェの前に出す、顔の汗凄い掻いてる……て言うか名前のセンスどうにかしろよ!

「ありがとうですぅ」

ネーミングセンスの事を気にせずメェは満面の笑顔…あんな曇りの無い笑顔するのにマッドドクター、俺の周りには変な奴が集まるなぁ、ん? きっ鬼騎の様子が更に可笑しくなったぞ?

「ふしゅぅぅぅ…ふしゅぅぅぅ…ふしゅぅぅぅ…」

やばい! 凄い怖い顔で息吐いてる! あっ、拳を振り上げた。

「だらぁぁぁぁっ!」

!? そんな鬼騎がびを上げる、それと同時に思い切り壁に頭を叩きつける。

「おっおいどうした!」

さっ流石に心配になってきたぞ……するとロアが俺の肩に手を置いてくる。

「シルクよ、放っておいた方が良い」

「でっでも……」

「安心せい照れてるだけじゃ」

照れる? あれは照れてるのか? いやいやいやっ! 違うだろ! 照れてると言うより暴れてると言った方が正しいだろ!

「きぃ君、サラダ味しいですぅ、もう一皿おかわりですぅ」

メェがそう言った時だ、鬼騎が廚房に走り去って行く、すると…。

「うぉぉぉぉぉぉしゃぁぁぁぁ!!」

と、聞こえてくる……あっ、これあれだな。

「なぁ、鬼騎って……」

「気付いたかかえ? 鬼騎はメェに惚れているんじゃ」

やっぱりか……だが當の本人は気付いてなさそうだな。

「きぃ君おかわりまだですかぁ?」

「まっまだでござりまする!」

メェはフォークをぐーで持ってカウンターをとんとん叩き、鬼騎は素早く廚房に戻って料理を再開する、どうやらこの就するのは遠そうだ……。

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