《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》50

ラキュと並んで地下の城下町を歩いて行く、そこでは地上と同じでんな奴等がいる、こう沢山いると目移りしてしまう……ここで俺は逃げている事を自覚し気持ちを引き締める、そしたら路地を出て大通りに出た、そこには地上とは違った景が広がっていた。

「地上より人が多くないか?」

言った通り人通りが多い……それに建っている家が古代跡見たく石で出來ている。

「そうだね、ここは地上より賑わっているよ、が駄目な魔もいるし魔は夜行だから好き好んで此処にいる奴もいるね、あっそれと、ここでは魔って言う方が正しいんよ」

バニースーツのウサ耳を揺らしながらラキュは説明する、ほぉ……人ではなく魔か……ならばこれからそう言うとしよう。

「……ん? が嫌いな魔がいる?」

と遅れながらもラキュが言った言葉が気になる。

「うん、ほら……あそこにいるマミーがそれだよ」

ラキュがその人に指を指す、そこには全を包帯でぐるぐる巻きにした奴が歩いていた。

「前は見えているのか?」

「……見えてるんじゃないかな?」

かなり歩き方がふらふらだ……まぁ、ちゃんと歩けてるから大丈夫なんだろう、それよりも俺は気になった事がある。

「ラキュってドラキュラなんだよな?」

「うん、そうだよ」

ふむ……だとしたら可笑しいんだよな。

「ラキュは何で太を浴びても平気なんだ?」

と俺が言った時だ、ラキュが「はぁ……」と呟いた、なっなんだ? いけない事を聞いてしまったのか?

「あのねシルク君……」

そう語って大きなため息を吐く。

「それ人間の勝手な固定観念だよ」

きっぱりと言い放つラキュ、その言葉に俺は驚愕する。

「え!とっと言う事は……」

「そう、太浴びても平気って事、因みに銀の矢も効かないしニンニクだって食べられる……そう言うが苦手だって言われるけど真っ赤な噓だよ」

「そっそうなのか……知らなかった」

一人納得する俺……そうか全部噓なのか、なんか1つ賢くなった気がする。

「まっ……人間が知らないだけで魔にはんな生があるんだよ」

軽く語るラキュは、ぐぐっーーと背びする……俺が知らないだけでそんな事実があるとは知らなかった…。

「分かったら行くよ」

「おっおぅ」

足を早めるラキュ、それに追い付く様に俺もついていく、ふむ……他にも俺の知らない魔の生がありそうだな、そう思った一時であった。

「で、これから何処に行くんだ?」

あれから暫く歩く…変わらず大通りを歩きながら隣にいるラキュに話す、俺達は今逃げてるんだから人通りのない所へ行った方が良いんじゃないか? 特にラキュなんか目立つ格好をしているから地上の奴等が此処に來たら一発で見つかるだろう……。

「僕の知り合いの場所だよ」

とそんな、心配をよそにラキュは軽く答える、知り合いの場所か……その前にラキュよ、その格好で大通りに出るつもりか? 肝がすわっている……俺にはとても出來ない。

あっ早速、ラキュの格好を見て「おほっ」と喜んだ人がいる、これだよ……この反応が辛いんだよな、でもラキュは平気そうだ……俺より長くヴァームのコスプレをけていたから慣れもあるんだろう。

「ねぇ、そこの狼男ウルフマン、見ないでくれるかな……々とえぐるよ?」

と思ったらそうじゃなかった、そりゃそうだ……バニースーツでおお通りを歩くんだ、こんなの慣れる訳が無い!

「えぐる」と言われた深い男、狼男はをびくつかせ足早に去っていってしまう……えぐるって何をえぐるのやら。

「さっ行こうか……」

ラキュは笑顔だが、その奧には深い悲しみが見えた…辛いよな、良くわかるぞその気持ち……。

ラキュは自分の事を見詰めてくる魔に「見てんじゃねぇよゴラァ!」的な視線で威圧しながら大通りを歩いて行く、すると魔達はそそくさと視線を反らして歩いて行く……相當心に來てるな、これ

「著いたよ、此所が僕の知り合いのいる場所さ」

「そっそうか……」

大通りをちょっと歩いた所…そこにその店はあった、俺は苦悶の表を浮かべその家を見る、まじか……このにるのか。

「どうしたの?」

俺の様子が気になったのかラキュが話し掛けて來る。

「いや、なにもない……」

「そう?じゃ、ろっか」

俺はその家を見て足がすくんでしまう、何故ならその店は……カボチャだからだ、は? と思った方もいるだろうから説明しよう。

簡単に言えば家がカボチャなのだ、巨大なカボチャの家…流石魔王の城下町、まだまだ俺の理解が及ばない事がある、と言うか両端が石造りの家で真ん中が巨大カボチャハウス、しゅっシュール過ぎるだろう。

と俺が思っていると先に家にっていくラキュに気付いた俺は慌てて家にる、さて……外観はあれだが裝はどうなっているんだろう、まさかラキュの部屋見たいにトマト家ならぬカボチャ家とかじゃないよな? そうだとしたらどうリアクションしたら良いか分からないぞ? そんな心配をしながらカボチャの家にる。

「クーっ居ないのかい?」

その家の中にってラキュは大聲をあげる……家の中は広い、まぁ中々大きなカボチャだったからなぁ、しっしかしやけに暗い雰囲気の部屋だ。

り口付近には骸骨2のお出迎え、明かりは部屋の壁付近に等間隔に置かれた蒼い炎を燈す蝋燭ろうそく、床には紫る魔方陣、アンティークだろうか? 古いじを際立たせるソファーが2つ

テーブルも同じくアンティーク……そこにはお香が焚かれている、甘くて心を落ち著かせる良い香りだ。

その奧にはクローデットにベット、キッチンと言ったがある、そこには本棚もあり、その隣には振り子時計があった、その全てが素敵なアンティーク……なんか羨ましいと思ってしまう。

2階は無くて天井が広い部屋、その天井には古いシャンデリアが著いてある、しかし蝋燭が無いのを見るとあれはただの飾りみたいだ。

「……いないみたいだね」

どうしようか……と言う表のラキュ、すたすたと部屋の中を歩いて行き勝手にソファに座る、そのラキュの視線の先には1つの絵畫があった、そこに描かれていたのは、カボチャだった。

ここの住人はちょっと変な人……じゃなくて魔だ、そう思いながらラキュ同様にソファに座る。

勝手に座って申し訳ないじがあるがアンティークのソファーに座れる機會なんてあまり無いからな、悪いが勝手に座らせて貰おう。

「暫く待ってようか」

「あぁ…」

そう言ってラキュは足を組んで深く座り直しリラックス……この機會にこの部屋をもっと良く見てみよう、辺りを見渡して見る……ん? カボチャの置か? キッチンに黒いローブを來たカボチャ頭の置があるな、大分小さい……8歳位の子供の様な背丈だ。

変わった置があるだなぁ……そう思ってそれをじとっーーと見つめる、あれ? あのカボチャ、さっき部屋を見た時には無かった様な……そう思う俺だったが、いや気のせいだろう……きっと見逃したに違いない、と解釈し俺はラキュの方を見てみる。

「ねぇ、シルク君……」

すると暗い表で話し掛けて來た。

「何だ?」

「いたよ、僕の知り合い……」

「え?さっき居ないって言わなかったか?」

そう言うとラキュは苦笑しながら頬を掻く、なんだ? 何か背筋が寒くなってきたぞ……。

「いや言ったんだけどね、彼が薄くてさ……気付かなかったんだよ」

何処か暗い表のラキュ、組んだ足を正し、俺の目を真っ直ぐ見ている、いきなり暗い雰囲気で言ってこないでくれ、俺はそう言うの苦手なんだ。

「それで彼は今ショックをけているみたいなんだ……」

「いっいや……ショックをけているって、そんな奴何処にも見當たらないぞ?」

俺は右左に辺りを見てみる、言葉通り、人一人見當たらない……その瞬間に俺の頬に冷や汗が流れるのをじた、どくっどくっーーと心臓の音が自棄に大きく聞こえる、かちっこちっーー振り子時計が刻を刻む音、その音が俺の恐怖心を煽る。

「おっおい……ラキュ、こんな時に人をからかうんじゃ」

「からかってなんかいないよ……」

ラキュは真剣そのの表で言って俺に指を指す、なっなんだ? 俺の顔に何かついているのか……。

「後ろ……」

ただ一言だけラキュはそう言った、俺は小刻みに震えながら生唾を飲み込み恐る恐るその方に振り向く……なっ何で振り向いた!これは絶対に何かいるパターンだろ! その方向に向こうとした時、瞬時にそう思った。

「……っ!」

その瞬間が急に固まった……何かの気配をじたからだ、凍り付く背筋……溢れる冷や汗、あぁ…まずい、これはガチでマジでヤバいかもしれない……こっ怖すぎてどうにかなりそうだ!

「どうも…始めまして……」

恐怖心でガタガタ震える耳元に囁かれる可いくて暗いじのの子の聲……橫目で見えたのはカボチャ頭の子だった。

「わぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

俺は盛大にぶ、恐怖心がMAXを越えた、と言うかこんなのばずにはいられないだろう!

「はぅ……ばれ……た、あたい……最初からいたのに……酷い……」

暗く可い聲が聞こえたがそんなの関係無い! 今は恐怖の絶を上げさせて貰おう。

「……ぷっ、くはははっ! シルク君恐がり過ぎ!」

そして隣で笑っているラキュ……やはりからかいやがったか、後で頭を思う存分叩きまくってやろう。

そう思った俺はその後、數秒間んだ後息切れしてし苦しかった。

「改めて…挨拶…します、らっ君の…ずっ友の……クータンって言います、種族は…ジャックオーランタン……です」

カボチャ頭のの子?は、てこてこと俺の前へとやって來て深々とお辭儀する。

禮儀正しいけど、聲が可くて暗い……まだ恐怖心が抜けきれて無い俺は震えながらお辭儀を返した。

これがラキュの知り合い……また可笑しな奴が増えてた、恐怖心の中でそう思った俺であった。

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