《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》489
強引にヴァームの部屋に連れ込まれた俺は、ソファーに座られてる。
対面の席に座るヴァームは……俺をガン見してきてる。
さっきから行が怪しいもんな。
いつもならこの部屋來て裝棚見た瞬間に暴れだすのに今回はそれをしないもん。
だから「あら、いつもと様子が違いますねぇ」ってじの視線が凄い。
あぁぁぁ……胃がキリキリする、はやくこの視線から解放されたい。
「突然お呼びして申し訳ありません」
「いっ、いや……気にするな」
あははは、怪しさ満點に苦笑いしながら答えると……更に視線が強くなった。
うぐぐぐ……そんなに見るなよ。
「…………」
「あぁ……えと、ヴァーム?」
「すみません、見すぎてしまいましたね」
うっうん、凄い見てたな。
でも仕方ないと思う、今の俺……怪しすぎるもん。
「えと、いきなり本題に移って大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫……だぞ」
ほんとは大丈夫じゃないが、こう言っておこう。
まぁ別の事言っても強引に話しそうだが……。
「そうですか。ではさっそく……」
……ごくっ。
思わず唾を飲み込んで姿勢を正す。
たったのむ、俺の思い違いであってくれ……昨夜盜み聞きしてた事がバレてないでくれ。
「ナハト……シルク様はこの名前に覚えはないですか?」
「っ!?」
ゾクンッ……。
ヴァームの言葉を聞いて、全に鳥がたった。
こっここでナハトが出てきた、よっ予想外だ……。
「いや、覚えがあるって……それは」
それは俺の好きな人、そしてロアとヴァームが昨夜話していた人、そのものだ。
「ふふ。覚えがあって當然ですよね……何故ならシルク様の好きな人ですから」
「……」
「あら? 驚かないんですね……てっきり、なんでそれを知ってるんだ! と言われるのかと思いました」
「……え、あ……おっ驚いたよ、うん」
「あら……そうですか、いつもより反応薄いですねぇ」
若干棒読みなじに話す俺を見て、ヴァームは逆に驚いた表をする。
いやだって、今ここでその話されるのが驚きだったからな……それが勝ってしまったんだ。
「まぁ、それは良いです。そのナハト……なんですが」
っ!
その……その言葉の続き、予想がついてしまう。
昨夜聞いた、信じられない一言……あの事を言う、この時、俺は直的に思ってしまった。
「ロア様なんです」
なにかドォォンッ! と大きなで頭でも叩かれたかの様な覚が俺を襲った。
きいたの2回目だが、似た様な覚だ。
話すヴァームの顔を見てみる、とても噓を言ってる様には見えない、だけど聞かずにはいられなかった。
「……それ、ほんとうなのか?」
「え? えぇ……本當です。噓ではありません」
噓かも知れない。
そう思ってきいたが、すんなり否定したな、噓、じゃないか、そうか、噓じゃないのか……。
「まぁ……信じられませんよね、ですが言ったように噓ではないのです。ラキュ様からロア様の過去をお聞きになられましたよね?」
「……あぁ。聞いた」
「それなら話が速いです……でしたらお話ししますよ。信じて貰う為に」
靜かな口調で言った後、ヴァームは話し始めた。
前半はラキュから聞いたのと同じ話だが……ロアが人間界に行く為に自分の父親と話をする所、ここからだ、ここからが驚愕の連続だった。
そんな話がいま、始まる……。
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