《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》490

ロアは父親に自分の思いの丈を全て話した。

自分がどう思って、どうしようかをぜんぶ話した、話しはそこから始まる……。

ガチャーー

話し終えた後、ロアは靜かに父の部屋から出て來て部屋の中に向かって禮をして、また靜かに扉を閉めた。

そして、またまた靜かに歩き出す。

「よし……話しは付けた。ちと厄介じゃったが、まぁ何とかなった」

疲れきった顔で出てくるロアは大きく息を吐いた。

「相も変わらず子離れ出來ん親じゃ……さんざん泣かれてしまったわ」

あぁもぅ思い出しただけで面倒じゃ、と口走る。

どうやら父親との會話は難航したらしい……だが、話しは付けたと言ってたから良い結果だったんだろう。

しかし、それを差し引いてもすっごく疲れてる。

「まさかあそこまで泣くとはなぁ。近くに母上がおって助かったのぅ……」

あそこまで泣く……想像がつかないが、このロアの苦笑い、半端じゃない位なかれたんだろう、じゃないとそんな顔は出來ない。

「わらわの父上はものすっごく過保護じゃからなぁ……わらわが小さい時とか常に一緒じゃったし、ある程度長して外に行く時も著いてきた、それで"うっとうしい!"と言ったら號泣されたな。あの時は絶句したよのぉ」

どこか遠くを見ながら凄まじい事を話した。

ロアの父は、々と厄介な魔らしい……ロアとラキュの言うとおりだった。

なんと言うか……大変な親を持ってる事に同してしまうな、どんまい。

「じゃがしかし……なんとか許可はえた。條件付きでじゃがな」

と、スッパリ話を切り替えるロア。

許可はえた、と言う事は人間界に行く事を許可されたらしい。

しかし條件付き、それを言った後、渋い顔をした。

「條件とかつけんでも良いのに……」

まぁ、許可されただけでも謝しないといけない。

文句は言ってはいけないぞ?

「じゃがまぁ……文句言ってもダメじゃったし、それで納得するしかないか」

うん、その通りだ。

で? 條件って……どういう條件をつけられたんだ? もしかして、かなり厳しいものなんだろうか?

「じゃが……ずっといられないんじゃよなぁ。1ヶ月くらいで戻ってこいとか言われてしまった」

1ヶ月、それがロアが人間界に滯在する事が許された日數。

正直言えば、ずっと居たかったが……仕方無いかと妥協した。

「さて、いつ行くかじゃが……いっいざ行くとなるとドキドキするのぅ」

と、ここで気持ちがガラリと変わる。

今になって張してるのか? えと……遅すぎないだろうか? いや、もしかしたらそんな暇も無いくらいに人間界に行きたくて々と考えていたのかも知れない。

「うっ、なっなんか……いっ胃がキリキリしてきおった」

ぎゅるる……。

手で腹を押さえるロア、なんか、ぜぃぜぃと荒く呼吸している。

「……いっ行く前に、々としようかの。うん」

ひぃひぃ言いながらそう言うと、おぼつかない足取りで自分の部屋に戻った。

すると、そこには……。

「あら。おかえりなさいませ」

「……あれ? なんか顔悪いね」

ヴァームとラキュがいた、それを渋い顔で見つめるロア。

なんでいるんじゃ、と言いたげな顔だ。

「なぜいる」

「ふふふ。だって最近のロア様は何処かやる気に満ちています。気になるじゃありませんか、それにまた悪巧みしてる可能もありますからね」

「うわ、ヴァーム……それハッキリ言っちゃうんだ」

……好き勝手言われてる。

そんな二人に対して、明らかに面倒臭そうな眼を向け、ずかずかとソファーに向かって歩いていってドカッ! と座った。

「ふんっ。悪巧みとかしとらんわ! 今回に限ってはな」

「あら? 気になる事を言いましたね」

「うん、そうだね……僕も気になるよ」

じぃ……と期待の眼差しを向けてくる。

ロアはため息をはいた、正直言うつもりは無かった、しかし言わないとしつこく聞いてくるだろうからロアは話す事にした。

自分がしようとしてる事を……。

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