《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》492
翌日、ロアは……。
「うぐぁぁぁぁっ、無理じゃぁぁっ。いざ會うとなるとはずかしいのじゃぁっ!」
自分の部屋で顔を真っ赤にして騒いでた。
ゴロンゴロンとベットの上でのたうち回ってる。
……それを哀れな顔で見るヴァーム、どことなく疲れてる様に見える。
「はぁ……。さっきまで意気は何処にいったんでしょうねぇ」
あまりに無様過ぎる主、それをただ黙って立って見てたヴァームはがっかりした。
「うぐぐぐっ、どっどうする? どうすれば良い? 考えろ、考えるんじゃわらわ!」
「考えるも何も、行って親睦を深めればよいではないですか」
うん、ヴァームの言うとおりだ。
いられる期間は決まっているが、それしか方法は無い。
「いっいや、しかしじゃな。実際會って"なんだことブス"とか言われたら嫌じゃもん」
だが、ただただ心配なロアはこんな事を言い出す。
自分に自信が無いのは、この時から始まっていた……。
そんなロアの言葉を聞いて、ヴァームは不気味にくすりと笑う。
「ロア様を見てブス? そんな事を言う奴は眼が腐ってますよ」
「え」
ロアは綺麗な魔族。
ブスなんて言われる筈がない、そう信じたヴァームの一言。
言われた瞬間はきょとんとしてたけど、數秒後……なんだか照れ臭くなってきた。
「それに……ロア様が好きになった相手はそんな事を言うと思ってるんですか?」
「いっいや! 言わんっ……多分」
「多分ではなく絶対に言わない、そう信じましょうよ」
「うっ……うむ。そっそう……じゃな」
うん、信じる……信じるぞ。
うつ向いて呪文の様に何度も呟くロア。
あぁぁ……ほんっとうに自信が無い、し位持てば良いのに。
と、ここでだ。
ロアが何かを思い出したかの様にシュバッ! と勢い良くヴァームを見た。
「期限が1ヶ月って短か過ぎんか!」
「……え、今更それを言うんですか?」
「うっ。そっそんな事は良いでは無いか」
「はぁ……。別に良いですが」
気付くのが遅すぎる、そう言う事は置いといてだ。
まぁたロアがき出した……ヴァームは「またですか」と呟いたけど……ロアには聞こえなかった。
「無理じゃ、1ヶ月とか無理じゃぁぁ……」
「大丈夫ですよ、死ぬ気でやれば」
「死ぬ気でやれば!? 難しい事を簡単に言いおってぇ! 他人事か!」
「あら。他人事じゃないですか、私には関係ありませんよ?」
「おっおぬし……急に優しい事言ったり辛辣な事を言ったり、ヴァームはわらわにどうしてしいんじゃ!」
「告白を功してしい、そう思ってますよ」
屈託の無い笑顔で「ふふふふ」と笑うヴァーム。
ロアはただ、「おぅ……」と呟くしか出來なかった。
「えと、まぁ……あれじゃ、期間が短いのは一旦置いといてじゃ、どう話し掛けようかのぅ……やっぱり自信なんて持てんしなぁ、それにいきなり魔族のわらわが會いに行っても、きょとんとされるだけじゃ」
うん、まぁそうだろう。
シルクはこの時、ロアの事を全く知らない、當然そんな反応を取る。
それ以前に魔族だといった時點で「変な人だ」と思われる。
そうなったら告白処ではなくなってしまう……。
「うぅむ……」
こてんっ、と仰向けになって考えるロア。
すっ……と眼を瞑り何か良い案が無いものか、と考える。
と、その時だ! ロアの脳に電流走るっ……!
「これじゃ! これなら……何も怪しまれずに、尚且つ期限なんて関係無く告白出來るぞ!」
何かを思い付いて言った発言にヴァームは驚いた。
だから、かなり気になったのか、し前のめりになって聞いてみる。
「ロア様、それは一どんな方法なんです?」
そんな問い掛けにロアは不適に笑い。
「それはじゃなぁ……」
話をし始めた。
さぁ……ロアが思い付いた方法とはなんなのだろうか?
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