《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》500

「いっぱい取れた」

ガサガサ……と草を掻き分けて俺も食べを探していた頃、アヤネの聲が聞こえた。

速いな……出ていってそんなに時間は経ってないぞ。

「あぁ、おつかれさ……」

まぁ何はともあれ、食べが來た事には代わり無い。

労って謝しないといけない、と思って振り返って聲を掛けたんだが、途中で止まってしまった。

その理由は……アヤネが服をいでたからだ。

サラシ姿のアヤネから直ぐ様視線を反らして、バッ! と手で顔を覆う。

くっ……またこいつはアホな事しやがってぇ。

「なんで服いでるんだよ! 著ろよ!」

決してアヤネを見ないようにして言ってやると、あろうことかアヤネの奴は、とたとたと近づいてピトッと俺の背中に著してきた。

「だって、カゴとか無かったんだもん」

くっ、まさかの正當な理由……しかしだなぁ、そうだったとしても他にも何かあっただろう! あっあとな……その狀態でくっつくのは止めろ。

「……あ、シルクも食べ集めたの?」

と、その時だ。

俺が側に置いていたに気付く。

それは、アヤネが食べを探しに行ってる間見つけただ。

採れた量はないが、俺なりに毒が無さそうなを選んだんだぞ。

って、あ……アヤネが離れた。

そして袋代わりにしてた服を置いて、その場に屈む。

「むぅ……」

唸りながら俺が採った野草やキノコを凝視する。

ん? なにか変な所でもあるのか?

あ、それとな……言い忘れてたけど、そろそろ服著ような。

「これ、全部毒」

「……え、そうなのか?」

完全に食べれると思ったんだが……ってぇっ。

「えと、そろそろ服著たらどうだ?」

「うん、後で著る」

「いや、今著ろよ!」

目線に困るんだよ、の子なんだからそこはキチンとしろよ!

「や。それよりも今はシルクに言わなきゃダメな事があるの」

「いや、それよりもって……」

むんっ、と詰め寄ってくるアヤネにたじろぐ。

先に言わなきゃいけない事ってなんだよ……。

視線を反らしながらそう思ってると、アヤネが俺の顔を持って前を向かせた。

「っ!?」

「きちんと前向かないとダメ。今からお説教するの」

うぐっ……なにがお説教だよ。

俺がお前にお説教したいよ!

「あのねシルク。野草とかキノコにはね、るだけでもダメなもあるの」

で、ほんとに説教が始まったよ……。

「シルクは危険な事したの、それを反省しなきゃダメ」

「…………すまん」

あ、なんか反的に謝ってしまった。

「うん。分かれば良いよ、あっ……そろそろ服著よ。寒くなって來た」

そう言うとアヤネは、包んでいたを全部床に落として、パンパンっと服を叩いて著た。

あぁ、良かった……やっと著てくれた。

「じゃ、シルク。これ……味しくしよ」

「おっおぅ……」

……なんだろ。

やけにアヤネが頼もしく見える、そんな事を思いながら俺はアヤネに指示されながら々作業をした。

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