《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》507
「ま、適當に座ってよ」
そうラキュに言われたから適當に座る。
そしたら、ラキュも座った。
そしてため息をついた、なんだ? 疲れてるのか?
「いやぁ、最近の事を持ち出すんだけどさ……」
最近の事?
「アヤネって酷いよね。いきなり投げ飛ばすなんてさ……」
「え? あっあぁ……あの時の事か」
なんの事かと思った。
 あったなそんな事……今もあれは酷いなぁと思う。
「超怖かったんだよ? あとヴァームとぶつかった時、怪我したし」
「え? 何処を?」
「頭だよ、たんこぶ出來たんだ」
そう言って、ラキュはちょんちょんっと後頭部を指差す。
ほぉ……たんこぶか、それは痛いな。
と言うか、魔でもタンコブ出來るんだな。
「まぁ、そんな事より。好きな人に投げ飛ばされたのがすっごいショックなんだけどね」
「そっそれは……そうだな」
凄く暗い表をしたラキュは、哀しげに斜め上を見る。
そんな表を見てたら苦笑いが出てきた。
もうこれは、ドンマイって言うのが悪く思える位可哀想だから……ここは何も言わないでおこう。
「で? シルク君はあの後どうなったの? 聞けてなかったから聞こうと思ったんだけど……」
「え、あぁ……。あの後は、アヤネが適當にダッシュして森についてキノコとか採ったな」
「そっそう。そっちも相當な目にあってるね」
「まっ……まぁな」
いま思うと、良く無事に帰ってこれたな……と思ったよ。
「ほんと、アヤネのやる事は驚かされるよね。姉上と良い勝負だよ」
「そう……だな」
ロア、今その名前を聞くのは辛い、だけどラキュに悟られない様にこたえた。
「シルク君には姉上の過去の話をしたから言うけどさ。人間界に魔王城が現れたじゃん?」
「現れたな。現に今そうなってる」
魔王城、突然現れて驚いたが……特に何も起こらなくて「じゃぁ普通にしてれば良いか」とか思ってたらロアが現れて……っ! ダメだ、ロアの事を考えただけでが苦しくなる。
「あれ、姉上がやったんだよ」
だからなのか、驚くべき事を聞いても、俺は驚かなかった。
ただ素っ気なく「そうか」とだけ呟いてうつ向いた。
そんな様子に疑問を持ちつつもラキュは続けて話していく。
「姉上はさ、父上に人間界に行くな! って言われて考えたんだよ。そして考え付いたのが……皆を人間界に連れてい行って共犯にさせようってバカみたいな事さ」
……。
うん、今の俺の心境じゃ驚けない。
正直、どうでも良く思える。
「いやぁ、あの時の父上は見てて笑えたね。すっごく驚いて腰抜かすしたしね。母上の方は喜んでたよ。人間界で旅行し放題だってね」
父の方ははともかく、母の方は抜けてるな。
そんな事いってる場合じゃないのに……。
「まっ、そんな事があって姉上は君をここに連れて來たんだよ」
「連れてきたと言うより、拐われて來た、って言った方が正しいんじゃないか?」
「くはははは。そうだね」
ケラケラと眼を細めて笑うラキュは、腳を組んだ。
そして、急に笑うのを止めて鋭い眼で僕を見據える。
「とまぁ、面白い話をしてみたんだけど。シルク君、反応薄いね。何かあったよね? 最近様子が変じゃな変だし……何か考え事? それが気になって連れてきたんだけど」
そう言ってきた。
ドキッーー
心臓が高鳴ったのが分かった、ラキュには知られていたか。
……いや、驚く事じゃないか、ラキュは鋭い奴だ。
こう言う事には直ぐ気が付いてしまう。
「良かったらさ。話してみない? 相談に乗るよ。と言うか、無理矢理にでも話して貰うけどね」
強引だ……。
そこはロアに似たな、そう思った後、キュッとに力をれて考える。
そうだな、何も言わず去ろうとは思っていたが……去る前にラキュにつかまったのは何かの縁かも知れない。
ここは言うか? 俺が今思ってる事を……それを話した後、出ていくか? うん……そうしよう、そう思った俺は、ゆっくりとを開け、話し始めた。
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