《引きこもり姫の事~?そんなことより読書させてください!~》引きこもり蟲の見合い
よし、逃げよう。
「どこ行く気だ當事者りんね」
どこってそんなの書庫に決まってんでしょうが父よ。
見合い? 私以外にもいるでしょうが。こんな無表・無で本にしか興味を持たない――自分で言ってて悲しくなってくるわ。
「ねえおじさん。何で凜音が選ばれたの? こんな子よりちゃんとか麗ちゃんとかいるじゃん。こんな子より」
る・な?
悪口を真正面で言うのはどうなの。
いや、で言うのもいけないけどさ、『こんな子』って何なの。
「確かに驚いたわねぇ。こんな……凜音ちゃんに來るなんてねぇ」
子姉さん、今『こんな子』って言いそうになったよね。確実に言おうとしてたよね。
さっきから失禮極まりないこと言ってますけどね、見合いの経緯とか諸々は私が一番に知りたいんですよ。
分かってますか?
「その神宮寺さんって変人なの?」
「小説って人の神すらおかしくすんだろうね~凜音病んでるし」
一斉にこっちを見るな。私は病んでない。人よりし読書が好きなだけだ。
「えーっと皆いいかい? 神宮寺さんが変人かどうかは知らないが、六條さんが紹介してくれたから決して危ない人ではないと思うよ」
危ない人かどうかも分からないのに娘の私に紹介してんのかあんたは。
でも六條おじさん――正宗兄さん達のお父さん――の知り合いなら大丈夫だろうな。
なんたってあの人を裏切ろうなんて考えた人は皆病院送りになったくらいだものね。
人は厚いんだけど。
「でもさぁおじさん。何で私達が呼ばれてんの? 凜音だけで良くない?」
「そこで君達に頼みがあるんだよ月海ちゃん」
……何か嫌な予しかしないんだけど
「凜音は頭も良く顔もまあそこそこ良いのに問題児だと言われている。そんな子に求婚者が現れた。それもこちらから無理矢理でなくあちらが願ってだ。こんな幸運きっとこの先無いであろうことは皆分かってるな」
同意すんなお前ら。
「まあこんなことを言っても凜音は絶対見合いを拒否することは目に見えている」
ごもっとも。
「だから皆には神宮寺さんが凜音に想を盡かさないように配慮してしいんだよ」
……は?
「あ、そういうこと。まあこの格じゃ凜音絶対振られるもんね」
え、いや振るも何も私見合いなんて。
「そういうことだ。何も君達の貴重な休みを全部引きこもりに――じゃなくて凜音に使う必要は無いが極力見て何かあったらどんな手を使ってでも縁を切らさないでしい。
見合い當日は尾家でどうにかするがそれ以外の日に會うことがあるだろうから頼んだぞ」
ねえ皆こっち見て。私こんなに不機嫌な顔――ってああそうだ、私表筋失くしてんだわ。
なら言葉で。
「すいませんね。さっきから私除け者なんですが見合いに拒否権を使いた」
「お前に権利は無い」
ええ~!?
「凜音、私達頑張るから絶対結婚するのよ! 別れようもんなら力・使ってあんたが本読めないようにしてやるから」
月海、それ脅迫。何? 
つまり見合いをしなくても、その神宮寺さんとかいう人とも結婚出來なければ私の人生無くなんの?
で、でも読書が出來なくなるのは……子柴家も結構な勢力だし。
「分かりました。けますよければ良いんでしょ?」
「よし來た。じゃあまず何しよっか。とりあえず筋をかせないのは知ってるから寢不足のその隈を何とかしようか。麗ちゃん手伝って」
「は~い」
え、ちょ、話終わったんじゃないの?
ど、読書……読書をさせて――!!
あの後月海と麗子姉さんと華はなちゃん――凜華――にをめちゃくちゃにされて疲労が溜まりました。
顔には出てないけどね。出せないけどね。
さて、そうこうして一週間後。遂に初顔合わせです――寫真くらい見せろや父さん。
「いい? 音ちゃん。音ちゃんはこれから可らしいお嫁さんになるために頑張るの。くれぐれも嫌だっていう顔を……あ、それは大丈夫か。とにかく神宮寺さんの死角で見守ってるから頑張って」
ちなみに音とは私のことである。何を頑張るんだ妹よ。私は読書をするために見合いをけたんだぞ。とにかく読書が出來るように。
私の平穏無事の為に。
いざ、勝負! 神宮寺よ!
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