《Waving Life ~波瀾萬丈の日常~》21話 大膽計畫
大膽計畫
1
7月20日火曜日。
暑さが出てきて、夏をじられるようになった。
今日は終業式。
つい1週間前に終わったテストから解放され、生徒は長い夏休みを心待ちにしている。
ところでテストというと…。
俺はなんと30位になったのだ!
自慢に聞こえるかもしれないけど、すごくないですか?
今回も前回同様蘭華に教えてもらった。
さらに、前回の反省を生かし他教科の勉強して甲斐がありここまで番數を上げることができた。
それもあり、他の生徒よりも意気揚々としている。
教室でウキウキな気分で朝のSTを待っていると、半彌が聲をかけてきた。
「夏休みだな…」
「どうした?出場機會が減るかもしれないから心配なのか?」
「出場機會?何のことだ?」
岡部 半彌。期末考査の番數103位。俺の勝ち。
「その話は置いといて、何か予定あるのか?夏休み」
「別に〜。どっかの誰かさんみたいにハーレムやってないので、暇で暇で」
誰でしょうか、そのハーレムやっている人は。
是非なりたいものだ。
「ふーん」
「なんでそんなこと聞くんだ?」
「いや、なんとなくな」
『キーンコーンカーンコーン』
「もう始まるぞ、席に戻れよ」
「そうだな」
半彌は自分の席へと小走りで戻っていった。
「皆さん、おはようございます。明日から…」
校長先生の太い聲が育館中に響いていた。
普通なら聞くべきなのだろうが、俺はそのありがた〜い言葉を右から左に聞き流した。
「校歌斉唱」
『♪新しい風に〜 を包んで〜…』
この高校の校歌は嫌いじゃない。
歌っていると不思議と爽やかな気分になる。
終業式が終わって、俺達はすぐに下校。
と思っていたが…。
「剣也!ちょっと待ってよ〜!」
待ち合わせ場所に行こうと思っていたところに、蘭華が待ったをかけてきた。
「どうしたんだよ、そんな慌てて」
「いや、ちょっと話したい事があって…」
どちらにせよ集合場所から話すことができるのに…。
玄関へと向かいながら、彼は話を続ける。
「剣也、夏休みに用事ある?」
用事があるといえば噓になるが、なんだか半彌と同じ扱いをけているようでし嫌だ。
「別に、何も無いけど」
「本當?なら良かった」
「いや、いきなり過ぎて何のことかさっぱり分からないのだが…」
本當にさっぱり分からない。
まぁ蘭華の事だ。トンデモ展開に持って行くに違いない。
「夏休み、沖縄行こう!」
ほらね、予想通り。
「ちょっと待て、詳細を話せ」
蘭華のお父さんが會社の同僚から沖縄の旅行券を貰ったらしい。それも何枚も。
蘭華の両親は仕事の都合で行けないらしく、って來たという訳だ。
まぁ良くある展開だ。
玄関に著いた俺達は、靴を履き替え玄関からでて家へと向かう。
校庭に吹き付ける風は暑さを和らげる優しい風だった。
十分に間は空いたから、考えられたでしょ?とでも言いそうな顔をして、蘭華は質問してくる。
「どうする?」
「まぁ良いけど…。何日間だ?」
「5泊6日だよ!」
ご、5泊6日…。
夏休みは5週間でそのうち1週間が沖縄だと…。
最高じゃないか!ナイスだ、蘭華。
「そのい、ありがたくけさせてもらう」
「やった〜!あ、それでね、まだ枚數が余っているんだけど…」
この言葉の後に隠れているのは、適當にってくれという言葉だ。
結構な面倒ごとだが、行かせて貰うのだ。けない訳には行かない。
「えばいいんだろ?分かった。んな人に聲かけて見るよ」
「ありがとう」
「こちらこそ、おいありがと」
ふぅ〜、南國でゆっくり過ごせるのかぁ〜。楽しみだな〜。
「剣也!」
「ん?」
「剣也と行ける旅行、楽しみにしてるからね!」
ドキッ!
剣也と、ね。もちろん俺も蘭華と行けること楽しみにしてるよ!
なんて言えない…。
「あ、あぁ」
こんな返し方しか出來なかった俺がけない…。
その後は特に會話なく、いつもの分かれ道で挨拶して家へと帰った。
2
午後8時。
蘭華に言われた通り、思い當たる人をうことにした。
スマホを開き、通話のアプリを開く。
「最初は…」
まず絵里をう。
ちなみに、皆田 絵里。期末考査、85位。俺の勝ち。
『もしもし』
「もしもし、剣也です」
『あぁ、剣也君?どうしたの?』
「用件を短くまとめて話すから良く聞いてくれ」
用件を短く説明した後、1つ質問する。
「沖縄行けるか?」
『うん、大丈夫だよ!特に用事もないし』
「ありがとう、じゃあお休み」
『楽しみにしてる…』
最後の言葉は聞こえなかったけど、俺は電話を切った。
行けるか行けないかさえ聞けたらそれでいいのだ。
次は剣の王こと、狹間 玲先輩。
『もしもし』
「先輩ですか?蔭山です」
『あぁ蔭山か、どうした?』
以下省略。
というか同じこと何回も言うのはめんどくさい…。
「行けますか?」
『あぁ、大丈夫だ』
「分かりました!遅い時間にすいません」
もう9時を回っていた。
『あぁ、おやすみなさい。楽しみだな…』
これまた最後の言葉は聞き取れなかったが、電話を切った。
これで2人えた。
次に半彌…。
こいつはめんどくさいので中略。
「で、行けるのか?」
『あぁ、行ける。悪い、もう眠いから電話切るな。楽しみにしてるから』
「気持ち悪!」
と一言殘して電話を切った。
結果的にうことが出來たので、合計3人えた。
最後に、蘭華に報告をれる。
「もしもし」
『剣也?どうだった?』
「3人えたけどそれでいい?」
『剣也の事だから、絵里ちゃんと狹間っちと半彌君でしょ?』
「はい、お察しの通りです」
『剣也友達ないもんね!』
「うるせ!ほっとけ!」
友達がないのは確かに気にしていたので、心が痛い。
『ありがと、剣也。細かいことはまた今度話すよ。時間も時間だし』
半彌がうるさかったから時間はもう10時をかなり越している。
「分かった。じゃあな」
『うん、おやすみ。楽しみだなぁ…』
結局蘭華の最後の言葉も聞こえなかったが、電話を切ってベットに橫になった。
こうして、夏休みに沖縄へ行くことになった。
あ、今頃気付いたけど…。
というのもテストの番數では俺の知り合いみんなに勝っていると思っていた…。
お気づきな方もいると思いますが、蘭華がいたことを忘れていた…。
期末考査、蘭華は5位だ。
…負けた!調子に乗っていた俺が恥ずかしい…。
殘念な気持ちを最後の最後に味わって、俺は眠りに著いた。
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