《攻略対象外だけど、好きなんです!》5 「十八歳の誕生日」
 今日も私は、料理人と料理を練習した。
 だけど……練習後にとんでもない発言をしたのだ!
「そういえば、雪月様のお誕生日、明日ですね。プレゼントは何がしいですか?」
 そうですね〜、砂原くんがしいです。って、ん??
 今、もしかして、誕生日って言った??
 「あ、明日なんですか?」
「そうですよ、明日です。もしかして、雪月様、忘れておられましたか?」
 忘れた以前に知らなかったんだけど!!……って言ったらダメだよね…
 
「はい……。すっかり忘れていました。料理人さんは、よく覚えておられましたね。」
「雪月様の誕生日には公家の澄様も來られますからね。私も腕によりをかけて料理を作りますよ。あ、雪月様も一品出してはいかがでしょうか?最近は上達してきましたし……。」
 ま、マジか。澄 紬が來るのか…。私も頑張って深窓の令嬢を演じないとだな…。
 それに、料理も一品作らないと……って、え!?
「私も一品出すのですか?」
「ええ、最近ではそこらへんのコック並に上達してきましたし、問題ないと思うのですが……もしかして、お嫌、でしたか?」
「い、いえいえ、全く問題ありませんわ。むしろ喜んで、私も一品出します。」
 これは私の料理が本當に通用するのか、確かめるチャンスだし、この機會を逃すわけにはいかない。
 ちょっと、張してきたな。
「ちなみに、何を作るのですか?」
「お壽司です。雪月様にはお壽司に合うデザートを作っていただきたいと思うのですが……。」
 お壽司に合うデザートか……。
うーん……、そーだ!ゼリーにしよう!
「ゼリーはどうでしょうか?味しいと思います。でも、し地味かもしれません……」
「そんなことないですよ。シャーベットの層と段違いにすれば、豪華に見えますから。」
 そ、その手があったか……!
「なるほど……!シャーベットの層と段違いにすればいいのですね!」
「はい。じゃあ、雪月様には明日、シャーベットゼリーを準備していただきたいと思います。」
「頑張ります!」 
「ではまた明日。一緒に頑張りましょうね!」
「はい、また明日。楽しみにしておきますね。」
 なんだか張してきたーー!
だけど、味しいって言ってもらえるように頑張らなくっちゃ!
翌日。
「おはようございます。お父様、お母様。」
「おはよう、雪月。聞いたぞ、今日のお前の誕生會、雪月がデザートを作るんだって?」
「は、はい…。作りますが…」
 怒られちゃうのかな…?せっかくのチャンスだったのに…
「頑張りなさいよ、応援してますからね。」
「あ、ありがとうございますお母様!頑張ります。」
「私も、応援しているよ。」
「お父様も!本當にありがとうございます。」
 お父様とお母様にも応援してもらえるなんて嬉しいな…!
二人のためにも、頑張るぞ!えいえいお〜!
私は料理人さんと無事に料理を作り終えた。
 あとは、澄 紬が來るのを待つだけだ。
「本當に大丈夫ですかね……。」
 今さらだが、不安になってきてしまった。
 自分の料理が舌のえた公家に通用するのか、わからないからだ。
「雪月様なら、大丈夫ですよ。シャーベットゼリーも、あんなに上手にできましたしね〜」
…料理人さんがそこまで言うのなら……。
「そう、ですかね?」
「絶対、大丈夫です!私が保証します!」
 そう言って、料理人さんは満面の笑みを浮かべる。
  料理人さんが保証してくれるなら、信じても、いいかもしれない。
 そしてついに、私の誕生日會が始まった。
 席には澄 紬もいる。
 私はしでも張を和らげるため、深呼吸をしてから挨拶をした。
「皆様、本日はお忙しい中私のために集まってくださり、ありがとうございます。ささやかですが、お食事を準備いたしました。どうぞお召し上がりくださいませ。」
 私がそういうと、侍達が料理を配る。
 お父様は全員に運ばれたのを確認して、口を開く。
「我が娘、雪月の誕生日を祝って、乾杯!」
「「「「「「乾杯!」」」」」」
 誕生日會も終盤にり、お父様達が酔ってきた頃、澄 紬が話しかけてきた。
「デザートのシャーベットゼリー、とても味しかったよ。あれ、君が作ったんだろう?」
「…………」
 こんなに早くバレるとは。
 ………そういえば、澄 紬は雪月に関してだいぶすごかったような…。いろんな意味で。
し黙っていると、
「あれ?違った……?……『(小聲)おかしいな、未來予知では雪月が作っていたのに。』」
「いいえ、合っています、紬様。私が作りました。」
 そういえば、紬の能力は未來予知だった。……だからゲームでもよく、雪月が作ったものに関して詳しかったのか。
「それにしても、すごいですね。私、シャーベットゼリーを私が作った、なんて一言も言ってなかったのに。」
「僕には未來予知があるからね。……あと、なんとなく、そんなじがしたんだ。」
「そう、なのですか。」
 ん??てことはやっぱり、ちょっとヤバイ人なのかな??
 まあ、私に悪いことはしないし、まあいいか。
 會話がひと段落落ち著いたことで、し耳をすますと、遠くからお父様達の聲が聞こえた。
「澄様、もう遅い時間だし、家に泊まっていってはどうかな?」
「そんな、迷ですよ。」
「大丈夫、大丈夫。迷ではないですよ。むしろ大歓迎です。」
「………それなら、お言葉に甘えて。」
 え!?澄様が家に泊まるの!?
 ちょっと、お父様!?
「どうやら、僕たちは泊まることになったみたいだね。……よろしくね、雪月。」
「そ、そうですね…紬様…。」
 う、噓ーー!?
 明日も紬くんと一緒!?
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