《本日は転ナリ。》After Story…My Dearest.51

小鳥の囀りが私の瞼を開かせると、窓の外から優しいが差し込んでいた。

私……あれからずっと寢てたんだ。

と思うのと同時に私はハッとしてを起こす。そして鞄の中から攜帯を取り出すとホームボタンを押した。

「電池きれてんじゃぁん……」

思わずそんな言葉が私の口から飛び出した。そこで私はの調子が悪い事に気がついた。

著替えもせずに寢ればこうなっちゃうよね……それよりそうだ、今何時?

時計を見た瞬間、私は"あぁ……やっちゃった"と深い溜め息を吐く。

そこで私は"あれ?"と頭の中に浮かびあがった違和の正を探した。

何故なら私は今まで寢坊する事はあってもこんなに寢過ごす事は無かったのだ。

そしてその答えはすぐに見つかった。

莉結……なんで來なかったんだろ。

そう、いつもなら私の部屋のドアが"バンッ"と開き"瑠ーっ、遅刻するよっ"と莉結が起こしてくれていたのに、今日はそれが無かったのだ。

私は昨日の事もあってし不安になり、攜帯に充電コードを繋ぐと、真っ暗な畫面を見つめ続けた。

やっと畫面に"Hello"の文字が現れ、ホーム畫面に切り替わる。

しかし著信履歴は殘っておらず、一件のメッセージが屆いているだけだった。

その送り主の名前が莉結になっているのを確認すると、すうっと肩の力が抜けたのをじた。しかしその容は"ごめん、今日は學校休むね"という簡単なものだった。

私はすぐに"私も調悪いから休んじゃお。てか今起きた"とお気にりの絵文字をつけて返信する。

なぁんだ、莉結は休みだから來なかっただけかっ。

なんてし嬉しくなった私だったが、やっぱりの調子は良くないみたいだ。一先ずシャワーを浴びて著替えると、私は再びベッドへと飛び込んだ。

そして充電してあった攜帯を手に取ると、自然と私の顔に笑みが溢れる。

私は早速莉結へと電話を掛け直すと、呼び出し音が鳴ったかと思うとすぐに電話が繋がった。

『もしもし……』

電話の向こう側の莉結の聲は何だか寂しそうだった。

「あ、電話ごめん。お風呂ってて」

『ううん、いいの。私こそごめん。それで……大丈夫?』

「うーん……風邪かな。なんかがだるくって」

『そっか……』

そう言って無言になってしまった莉結だったけど、その言葉に続きがあるような気がして私はこう尋ねた。

「どうかしたの?    なんか莉結暗いよ?」

『ううん……何でもないよ』

「ふーん、まぁいっか。そうだっ、今から莉結の家行っていい?」

私がそう言うと莉結は『ううん、それなら私が行くっ』とし嬉しそうに答えた。

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