《本日は転ナリ。》After Story…My Dearest.60
「分からなくていいの……それじゃ私は行くわね」
    リヴィはそう言って出口へと歩いていく。その何故か寂しげな背中を見つめていた私は、思わず「待って!」と聲を掛けていた。
「ごめん、時間……ある?」
立ち止まったリヴィへと駆け寄った私はそう聲を掛けた。このままじゃいけない気がする……そう思った私は、きょとんとしたまま靜かに頷いたリヴィの手を引いて病院を出たのだった。
「私、出すから好きな頼んでいいよっ」
    近くのファミレスへとった私たちは、人も疎らな店で一番奧の誰も居ないテーブルへと座った。
「瑠の方からってくれるなんて何か意外だわ」
メニューを眺めてそう言ったリヴィの顔は、いつもよりらかな表に見えた。
「ちゃんと話をしなきゃなって思っただけだから」
    相変わらずメニューを眺めたままのリヴィは靜かに「そうね」とだけ答えた。
呼び出しのベルを鳴らすと、店員が忙しない足取りでやってきた。そして手に持った端末から視線を上げると、店員の視線が一瞬止まる。
「ねぇリヴィ、もうちょっと離れてくれない?」
    小聲で私がそういうと、リヴィは「どうして?」と悪気もなく返してくる。私は小さく溜息を吐いて、私達のオーダーを待つ店員さんに「パンケーキとアイスコーヒー下さい」と言った。するとリヴィは「私も同じものを」と続ける。
店員が席を離れてから私はリヴィからし離れ、空いた隙間に鞄を置いた。
「どうして……?」
再びリヴィがそう言うと、「だって……」と言い掛けた私の目に悲しげな瞳が飛び込んできた。
「なに……その目」
「だって折角のデートだというのに瑠と距離があるのは辛いわ」
「何でそうなんのっ? 私はただ話を聞きたくてリヴィと居るだけなんだからね!」
「デートの定義なんて個人の主観じゃないかしら? 私はこの狀況をデートだと捉え、楽しんでいる。それだけの事よ?」
何だか難しい言い方をしてるけど、リヴィは"私がデートって思ったらデートなのっ"とわがままを言っているだけに聞こえた。それが何だか可笑しくて、私はつい微笑んだ。
「瑠の笑顔、素敵よっ」
そう言ったリヴィにも、見た事のない無邪気な笑みが広がっていた。
「リヴィも笑ったら可いのに……」
「そ、そんな事無いわっ!」
私がそう呟くと、突然リヴィは顔を背けた。いつもは変な喋り方だし、勝手なことばっか言ってるリヴィが、初めて普通のの子なんだってじた瞬間だった。
note+ノベルバ+アルファポリス+電子書籍でエッセイ、小説を収益化しつつ小説家を目指す日記
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