《に転生した俺の保護者が神な件。》9話 友達とは赤の他人
「本當にシンシアちゃんは凄いね〜」
「そうかな」
サラに頭を洗ってもらいながら訓練の話をしている。未だに風呂場で目を開けることは無いのだが、こうして一緒にることに対する抵抗は無くなってきた。
同じ湯船に使っても気にすることなく、のんびりしている。
「元々習得の早い質なのかもね〜」
「剣とか魔もすぐ使えるようになるといいんだけどな」
「大丈夫! 私がシンシアちゃんに與えた能力で剣も魔も最強になれるんだから!」
「抱きつくなぁっっ!!」
◆◇◆◇◆
「それじゃあおやすみ。おトイレに行きたくなったら言うんだよ?」
「1人で行けるから……おやすみ」
「うんっ、おやすみ」
──チュッ
額にキスしてサラは橫になった。
……いくら親バカとはいえ、こんな綺麗なにキスされるっていうのは幸せな事に違いない。
今までは鬱陶しいなんて思ってたけど、改めて考えるとサラみたいに優しくてお世話してくれるお姉さんがいるって他からしたら羨ましい限りなんだろう。
「サラ、いつもありがとう」
「…………んえぇぇっ!? いっ、いまなんてぇっ!?」
「夜だから寢るよ」
「あ、あぁうん……ふふっ」
自分で言って恥ずかしくなったからさっさと目を瞑った。
サラにしっかりとお禮を言うのは初めてだな。
◆◇◆◇◆
次の日の朝、俺はサラにとあるお願いをしてみた。
「どうしたの?」
「今日は転移じゃなくて歩いて學校に行きたいんだけど、ダメかな?」
可こぶって頭をちょこっと傾けて聞くと、サラは顔を赤くしてジワジワと口角を上げていった。
「ううんっ! 一緒にお外で歩きましょっ!」
ふっ……チョロイな。
お互いに準備が出來ると、いつもよりかなり早い時間に家の外へ出る。
「すっ……げぇ」
始めて外の世界を見て最初に思ったのは、中世ヨーロッパ。本なんかで見たことのある建がゾロゾロと並んでおり、そんな街中を武を持った人や杖を持った人。おに尾を生やした生きが行きっている。
「ほら、離れないように手を繋ぐよ」
「あ、ああ」
アイリと手を握る時はただ握りたいだけだったのだが、こればかりは握っていないと本當に迷子になってしまいそうだ。
「あんまり怖い人とは目を合わせちゃダメだからね」
「分かった」
目つきの悪い人が多いな。
「あら〜! 可いわね〜」
「可い娘さんですね!」
綺麗なから話しかけられたりするのだが、學校に向かっているのだが話している暇はないだろう。
「そうなんです〜! もう自慢の娘! 可くって仕方ないんです!」
「……サラ、早く行こう」
俺の話になると立ち止まるのは辭めてほしいな。もしも遅刻……っていうのは特別クラスだから大丈夫なんだろうけど、いつもより遅く到著したらアイリに心配されそうだからな。
◆◇◆◇◆
「はいっとうちゃ〜くっ! 道覚えれた?」
「完璧に覚えたから次からサラは要らないよ」
「要らない……」
無事に學園に到著して、グラウンドには朝から元気よく遊び回る一般生徒達の姿が見える。
……俺が小學生、中學生の頃は友達がいなくて休み時間とか何も無かったな。妬ましい……。
「シンシアちゃん顔が怖いよ〜?」
「ああいや、前世の自分の理不盡な人生と同年代の奴らを呪ってただけだよ」
「シンシアちゃんが呪いたくなるような人達……私が呪ってあげるから名前教えて」
「いいよ別に」
サラが言うと本気で言ってるように思えるから……本気じゃないよな?
特別教室に向かう為にグラウンドを歩いていると、ふと1人の生徒に目が止まった。
「……?」
「どうしたの? シンシアちゃん」
「いやっ……ん?」
木影に座って話をしている生徒……あの顔……! そうだ!
「サラ! あそこの生徒! 俺の前世で唯一の友達!! 顔そのまんま!!」
「えっ? そうなの?」
興し過ぎて語彙力が無くなったが、あの日本人らしい顔付き。長い髪の。あれは確実に俺の唯一の友達のカズだ。
なんでここにいるんだ? それも前世の姿のまま……他人の空似? いや、あれは確実にカズだ。
「転移してきたのかな〜?」
「転移……そうか転移! 話してきていいか!?」
「でもシンシアちゃんは前世とは姿が違うんだよ?」
「あっ」
そ、そうだ。俺は今になってるから分からないだろう。それに……俺は前世の自分の名前を思い出せない。
どう説明したら信じてくれるだろうか。
「見たところ18歳くらいだね」
「ど、どうにかできないか? 俺が俺だって気づいてもらうには」
「う〜ん……シンシアちゃんはこの世界じゃシンシアちゃんとして存在してるから、相手に前世のシンシアちゃんと認識させるのは不可能かな〜……」
「そう……なのか……」
なら、今の俺はカズとは完全な赤の他人。今は友達でもないし、知り合いでもない。
「ごめんね……シンシアちゃん……」
サラは俺のを読み取ったのか、抱きしめてくれた。
「いやいいよ。またこれから友達になればいい」
カズは同年代の中で唯一話の合う奴だった。シンシアとして話しても、きっとまた仲良くなれるだろう。
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