に転生した俺の保護者が神な件。》49話 白魔の授業

「お、アイリも契約できた?」

「うん。結構悩んだけど毎日1回は話しかけるっていう條件で」

「そう……なのか……」

隨分と楽そうな條件で羨ましいな。その程度で契約できるなら俺も別の霊にすれば良かった。

「うおっ!?」

「ど、どうしたの?」

「いや……な、なんでもない」

今一気に魔力が吸い取られたけど、まさか霊今ので怒ったりしたのか? あんまり愚癡は言わないでおこう……。

「うぅ〜ん……やっぱりダルい」

「魔力がなくなってきてるんじゃない? クラリス先生! シンシアちゃんの魔力を補給する為に食べを買ってきても良いでしょうか」

「えぇどうぞ」

「それじゃすぐ戻ってくるね」

「ありがとう」

意外とこの霊の條件ってキツいんじゃないか? 魔力切れになってくるとの栄養を魔力に変えるせいで、腹も減ってきた。沢山買ってきてくれると嬉しいな。

◆◇◆◇◆

「はい、皆さん契約が完了したようですね。アイリさんが帰ってきたら外に出ていよいよ白魔を教えましょう」

「「おぉっ!!」」

ついに白魔を教えてもらえるようになり、皆は嬉しそうにしている。

シンシアも白魔という単語にはワクワクしており、大魔道士を目指すシンシアとしては絶対にマスターしたい魔だ。

「シンシア〜大丈夫か?」

「あぁイヴ、大丈夫。なんかずっと靜かだったんだけどどうしたんだ?」

「ん、んん霊が抵抗するからちょっと集中してた」

霊は魔王が嫌いなのか。それともただ単にイヴが條件を飲んでくれなかったからなのか。

「ま、待たせてすみませんでした〜」

アイリが両手一杯にパンやアイス、お菓子や飲みを持って教室にってきた。特別生徒は學食が無料とはいえ、流石にそれは迷にならないだろうか。

しかし沢山持ってきてくれたのは嬉しい。

「どうぞ」

「ありがとう」

シンシアはすぐに栄養が沢山っているスティック狀のお菓子を食べて水で流し込む。

「では、グラウンドに行きましょう」

しかしまだ魔力がなくじる為、お菓子と飲みをいくつかベネディの背中に乗せて皆と一緒にグラウンドに出た。

グラウンドに到著すると、一般クラスの生徒達も再び見學にやってきた。

イヴの使い魔であるウルドは人間に変して遠くの木影でお晝寢をしている為、グラウンドを広く使える。

「シ、シンシアちゃん凄い食べるね……」

「今なら大食い大會優勝できそうだ」

グラウンドに來る間にポテチを3袋ほど食べて、今はパンと飲みを一緒に食べているところだ。なかなか満腹にならないんだよな。

「それでは皆さん出席番號順に橫に並んでください」

お互いの間隔を開けて橫に並ぶと、クラリスがグラウンドに土の人形を魔法で作り出した。

「今から簡単な白魔の詠唱を1つ教えます。両手をあの人形に向けて、こう唱えてください。──火よ 我の意思に従い 燃やしつくせ──どうぞ」

魔法らしい詠唱にドキドキしながら、言われた通り両手を人形に向けて唱える。

「火よ 我の意思に従い──」

するとからの粒子が現れて、手の平に赤い魔法陣が現れた。

「──燃やしつくせ」

最後を詠唱を言い終わると、魔法陣から巨大な火の玉が現れて土の人形に向かって一直線に飛んでいった。

土は真っ黒に焦げて、その周辺すらも真っ黒になっていた。

「おぉ……すげぇ威力」

「今ので分かった通り。者がイメージを込めることなく、詠唱を唱えるだけで霊が魔法を放ってくれます。霊の力によって放たれた魔法は通常よりも威力が高く、戦闘時は詠唱時間というデメリットを含めても十分な活躍をしてくれます」

初めての白魔に、シンシア達は強くなった自分に喜びをじていた。

「今のは簡単な詠唱ですが、更に今の詠唱から派生して更に協力な魔法を使うこともできます。サラ先生」

「はいっ! シンシアちゃん見ててね!」

サラが人形に両手を向けて、口を開いた。

「火よ 炎と共に奴を焼き消し──」

サラの両手には俺達の時とは違う、人間よりも大きい魔法陣が現れた。

「──魂までもを燃やせ」

その瞬間、土の人形があった場所には巨大な火柱が音と共に現れた。

「っっ!!」

熱風でシンシア達だけでなく遠くで見ていた一般生徒、眠っていた黒龍ウルドまでもが顔を覆う。それほどの高威力な魔法が3言の詠唱だけで放たれたのだ。

火柱が収まると、土の人形があった場所には何一つ殘っていなかった。

「凄いなぁ……」

魔王であるイヴすらもその威力には驚いていた。

「すみません……気合をれ過ぎて……」

「つ、次からは気をつけてください……」

サラがすぐに謝ったが、あの威力は気合だけで出せるじゃないだろう。神だからこそあの威力が出せたのだ。

「このように……本人の魔力量が多ければ多いほど強力な魔法を扱う事ができます。サラ先生はし例外ですが……皆さんも今のような魔法が使えるよう勉強しましょう。

皆さんには私から詠唱の単語を書いた教科書を渡します。全て私の手書きなので無くさないようにお願いします」

クラリス先生の手書きと聞いて、特別クラスの男子だけでなく一般生徒や教師達までザワつき始めた。

もしかしたら學園で最も人気のある先生ではないだろうか。

特別クラスの手元に、フワフワと1冊の教科書が飛んできた。

早速それを手に取りページを開くと、屬やら威力やらの単語のページが沢山出てきた。

「ふぉ……ふごいへ (すごいね)」

「シンシアちゃん。ちゃんと飲み込んでから喋ろう」

もうのダルさは無くなってるんだけど、まだ食べたいから食べてるだけである。

「これ全部覚えたら最強だろうなぁ」

「覚えられなくてもこの本を持ち歩いていればいつでも唱えられるね」

あぁ、ゲームとかで魔法使いが持ち歩く本ってこういうじだったのか。ただの魔法のかと思っていた。

「これで白魔の授業は終わりです。が、今後とも何か聞きたいことがあったら私やサラ先生に質問してください。基本的には自主練習です」

「「はい!」」

「くれぐれも使い方を間違えないように。では、授業を終わります。解散」

ついに俺達は白魔を使えるようになり、この2日間の長がとても誇らしくじる。

クラリスさんには謝だ。

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