《天才の天災》神獣、フェンリル

「召喚サモン」

俺達とギルドマスター達との間の床に魔法陣が浮び上がる。魔法陣がバチバチと音を立てて放電を始める。

 

召喚魔法、サモン。

召喚魔法によっては武などを予め収納しておいて、それを手元に出すことなどに知られている。

サモンは生を召喚する。

の屬によってあらゆる現象が見られる。今回は放電ということで、雷に屬する生が召喚される。

本來召喚魔法を使う者はいない。

忌とか言う訳では無い。ただ単に召喚する生によって消費魔力が異なり、

伝説級、神話級となると呼べるものがいないというのが現狀だ。

この世界の召喚者は、生を召喚する魔力すらないのが當たり前と言われている。

 しかしレンの魔力はほぼ底なしと言っても過言ではない。

いくら不調だろうが、サモンを使うのに

何ら問題ない。

「ウォウ!」

魔法陣の上に佇む、純白の狼。

「「ッ!!!」」

ギルドマスターと書が目を見開く。

自分達の常識が、目の前でいとも簡単に壊された。脳の整理が追いつくことが出來ず、言葉が出てこない。

「さっきも言った通り、俺は今依頼をける気がない。俺の代わりにこいつにやらせよう。」

「へぇ〜、いい並みだね。

ボス、こいつの種族は?」

「フェンリルって書いてあるな。」

「それだけではありませんよ、マスター。

この子はかつて神獣と言われた生

フェンリルで合ってますが、その中でも全く濁りがない純種、始祖と呼ばれる種ですね。」

「フェ、フェンリルの始祖だと!!!!」

レンがベッドに寢転がり、頭から布団を被る。

「うるせぇよ...急に大聲出すんじゃねぇ。頭に響く...」

レンのセリフと共にシズクとミネアが

聲の主であるギルドマスターに眼で威圧をかける。

「す、すまねぇ...」

「それよりマスター、この子の名付けはどうしますか?」

魔法陣の上でおすわりをしているフェンリルの頭をでながらリズが質問する。

「フェンリル。」

「ま、マスター、それは種族です。

それとは別に、名前があった方がこの子も喜ぶと思います。」

「そーいうもんか?」

「ますたー、つける名前、どんなのでも、嬉しい。」

「あたしらに付けてくれたみたいに、

付けてあげたらどうだい?ボス。」

「私もご主人様が名付けをすることに賛です。」

名付けか...

ミネア達は道として使えるだろうと、俺が選んだものだから俺が名前を付けた。

でもこいつは違う。

召喚コールは使役している魔や生を呼び出すことが出來るが、

召喚サモンが呼び出すものはランダムだ。俺がこいつを選んだ訳でもないし、

そもそも使えるのかわからない。

だから名付けにはあまり気乗りしない。

「そうだな...おい、フェンリル。」

俺の呼びかけに答えるように、

俺の方へ近づいてきて、ベッドの傍に伏せる。

「名前がしければ、俺のになりたければ、攻めてきている魔の群れをお前だけの力で潰して來い。お前の存在を

知らしめて見せろ。」

「ウォゥ!」

「よし、ならお前を戦場に転移させてやる。お前の力は俺がここから見ている。」

「転送」

フェンリルの姿が、まるで映像だったかのように一瞬で消える。

さぁて、お手並み拝見と行こうか…

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