《學校一のオタクは死神でした。》第50話 ヒーローと撃とスマホ

*第50話 ヒーローと撃とスマホ *

「なによ…これ……」

私の目の前に広がる景…

4人の軍服の男達…

何人もの怯えた軍服の男達…

そして、ニッコリと不吉な笑いを浮かべながら、それを眺める1人の年…神藤…新…

「貴、もしかしてこの事知らなくて死神様と一緒にいるわけ?」

「………知らなか…った……」

「ふふふ…こんなことも知らずに死神様の隣にいようだなんて、図々しいですわ。」

ふふん、と笑うエリザベスさん…

確かに私は神藤君のことを知らなかった…

ただ、勉強のできるオタクとしか…

だが…“問題なのはそこでは無かった”…

「…………“ヒー……ロー”…」

私がい頃、見覚えがあった…

私を救ってくれた…“ヒーロー”の姿を…

私の…“憧れた”…“ヒーロー”の姿を…

だが、その姿はい頃に見たものと“全く同じ”なのだ…

私が見たのはまだい、稚園の頃…

神藤君であるはずがない…

私が見た、ヒーローと彼に何か関係があるのだろうか…?

分からない…

ただ…

「…………カッコイイ……」

そう思った…

* * *

「んじゃ、お互いの実力を知れたところで。そろそろ、始めよっか?」

「「「「「ヒッッッッッッ‼︎‼︎‼︎」」」」」

野次を立てていた男達はあからさまに怯えていた…

何しろ、其々の部隊隊長4人を、たった1人であっさりと倒してしまったのだから…

「いや、大丈夫だから…ちゃんと“死なない程度”に気絶させただけだから。…はぁ…分かったよ、分かった…今から、そこにぶっ倒れている4人起こすから…ちょっと待ってろ…」

4人のうちの1人に近づき、顔の真橫にしゃがみ込み、人差し指を立て、その人差し指を倒れている奴の眉間に突き立てた…

そして……

「     “起きろ”     」

殺気を一點に集中させ、眉間にぶち當てた。

すると、バッ‼︎と男がバネのように飛び起きた…

「グットモーニーング?

ハロハロ?

お元気?」

「俺は…今まで何を…?」

「気絶してたんだよ?

俺とのgameに負けて。」

俺がそういうと、男はハッとなり、何か悩むように頭を抱え、自分のを抱きしめながら小刻みに震えた…

そして、一つの“疑問”が浮かぶ…

「俺は………“何をされたんだ”…?」

「ん?殺気を脳に直接ぶち當てただけだぞ?」

即答した。

しばらくの沈黙…

「………は?」

う〜ん…やっぱり、それ言われただけじゃ分からないか…

「え〜っと、人間の覚にはある程度の限界があるんだよ。

で、俺は君に、その“限界を超えた衝撃”、今回は、“殺気”をぶち當てたというわけ。

オーケー?」

「…………無茶苦茶だ…」

「そうだね。確かに無茶苦茶だ。

でも、それを可能にしたのが俺、“死神”だよ。」

俺がニッと笑うと、それに応えるように男は苦笑した…

「俺の名は、クラッド…β部隊隊長。今日から、指導、よろしくお願いします。」

「おう。任せとけ。

っとはいっても、今日は“普段通りのトレーニングを見せてもらうだけだけどね”?」

「…………は?」

「もっと言えば、俺は今日、お前達に何もしない。

ただ、見學するだけ。」

クラッドはキョトンとしている…

「俺が指導するのは明日からな?

今日は、どっちかと言ったら、俺がお前達に指導をけるから。」

「…………は?」

さらにキョトンとしている…

う〜ん…一様、頼むか…

「俺に、“鉄砲”の使い方教えて❤︎」

「…………………………………………は?」

「いや、俺使ったことないんだよ。鉄砲。

ほとんど、今俺が背負ってる、デカイ鎌使ってるからさ〜」

「……………………。」

「ん?どったの?」

「…………あの…ひとつお聞きしてもいいっすか…?」

「どうぞ?」

「まさかだとは思うんですけど…今まで“飛び道無しで”、指名手配犯捕獲してたんすか…?」

「うん?そうだけど?」

即答する。

クラッドは、はは…と苦笑し、ばたりと倒れ、地面に寢転がると…

「ははは…こりゃ勝てるわけねぇわ…」

そう思って當然だ。

何しろ、指名手配犯の中には、軍隊をも手を焼いた程のものもいたのだ。

それを、飛び道一切使わずに全員を捕獲しているのだ…

はっきり言って、“ありえない”

* * *

訓練所にて、俺は最初にハンドガンの使い方を習った。

「で、ここを利き手でしっかりと握り、トリガーに人差し指をかける。

もう片方の手は添える程度で握る」

「ほうほう」

「最初は衝撃が強いので、両手で使うのが無難です。」

「なるほど?」

「そして、腕をまっすぐにばし狙いをつける。

銃口の先にある、出っ張った部分を使うと狙いやすいです。」

「ほへ〜」

「狙いが定まったら、トリガーを引くと玉が出ます。

結構、衝撃が強いので、しっかり握ってください。」

「オーケー」

「じゃあ、あそこにある的に向かって打って見てください。

最初は真ん中に當たらないと思いますが、慣れれば當たります。」

ふん?なるほど?

とりあえず、打って見るか。

あそこにあると言っても、50メートル程離れた場所にある

狙いを定め、しっかりと握り、トリガーを引いた…

ドゥッンッッッッ‼︎‼︎‼︎

打った瞬間、ビリビリと振が伝わり、自然と髪のが逆立つ…

「ヘェ〜、初めてにしては、なかなか上手いですね。」

「そうなの?」

「いや、的を見てくださいよ。」

すると、クラッドから雙眼鏡を渡される

的を見ると、中心のし下にが空いていた。

「ほぉ〜結構、いいじ?」

「凄いですよ‼︎初めてでこれほどまで正確に當たるとは‼︎」

周りからの聲も「惜しい‼︎」「スゲー‼︎」関心の聲ばかりであった。

ふん。もうちょいか…

「じゃあ、二発目いっきまーす。」

ドゥッンッッッ‼︎‼︎‼︎

「今度はどうかな〜?………へ?」

「ん?どうしたんだ?クラッド?」

「………………ええっと…………………………………ど真ん中っす………」

「「「「「へ?」」」」」

「え?マジで‼︎

本じゃあもう一発‼︎」

と同じじで、もう一度、トリガーを引く…

ドゥッンッッッッッッ‼︎‼︎‼︎

「………………………………………………………。」

「どうだったん‼︎?どうだったん‼︎どこ當たったん‼︎?」

俺は、し興気味で、固まるクラッドに聲をかける。

「……………ええっと…が…増えてないんですよね…………」

「「「「「は?」」」」」

「ん?じゃあ外れ?」

「…………いや、當たったんすけど…………丁度、“さっきのど真ん中に當たったを通過した”みたいで…………」

「「「「「「は?はぁっっ‼︎⁉︎」」」」」」

「おう。超いいじじゃね?」

「「「「「「……………………。」」」」」」

「ええっと…じゃあ、次はサブマシンガンやってみましょうか…?」

「おう‼︎よろしく頼む‼︎」

* * *

ダガガガガガガガッッ‼︎

「…………ど真ん中……」

* ライフル *

ズッギャンッッッッッ‼︎‼︎

「………………………ど真ん中………」

* アサルトライフル *

ガキュッゥウンッッッ‼︎

「……………………………………ど真ん中…」

* スナイパーライフ *

プシュッ‼︎‼︎

「………………………………………………………………ど真ん中……」

「ふん。なるほど。

とりあえず、全部覚えた。

俺、今日初めて打ったけど、結構いいじだなw」

「「「「「「「「いいじ過ぎるわ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」」」」」」」

その場にいる全員にツッこまれた…

何でだろう?

何故ツッこまれたか全く分からないまま、鉄砲の使い方を覚えた、新であった…

* 今朝 *

まだ、日が昇っていないころ…

昨日頼んだ荷け取りに、俺はリズの家の“屋の上”にいた。

目の上に手を當て、遠くの空を見ていた。

すると、見ていた先がわずかにる…

「……………………來た…」

自分を目掛けて何かが猛スピードで飛んでくる…

それはあたかも隕石のように飛んできた…

それが、直撃する瞬間、を右にし傾け、直撃を回避し、飛んできた“荷を結び付けられた無刃の鎌”の柄を握り、円を描くように降り、勢を殺す…

そして、勢いが完全に止まった頃、ふと、ズボンのポケットから…

『ウウゥ〜〜〜〜〜〜〜(パトカーのサイレン)‼︎

キキッ(ブレーキの音)‼︎

バカッ(ドアの開く音)‼︎

ガッガッガッガッ(砂利を踏む音)…

「もしもし?」

「著メロかい‼︎⁉︎」』

という音が聞こえてきた…

そんな著メロを流しながら、バイブレーションをしているスマホをとり、電話にでる。

嵐からだ…

『もしもし?マスター?』

「はいはい。繋がってるよ?」

『荷は無事屆きましたか?』

「あ、うん。

バッチリだよ。

いや、すごいに狙ったね。」

『ありがとうございます…

それと、一つ聞いてもいいですか…?』

「ん?何?」

『とても言いにくいのですが…

こんな方法で荷を屆けなくても、gateゲートでこちらまで取りに來ればよかったのではないでしょうか…?』

………………………………

………………………………………………………。

「…………一回やって見たかったんだよ…」

『…………。』

日が昇り始め、爽やかな風が吹くイタリアの朝…

日本とイタリアの間で、しばらくの沈黙が訪れた…

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