《學校一のオタクは死神でした。》第62話 留學の終わり
* 第62話 留學の終わり *
「____おおおおおおぉっ〜!!!!!!!!!!!!!!」
太が沈み、漆黒に包まれた夜のフランスの遙か彼方、ジェット機が飛行する最高高度、約10000mより、更に上空、雲が浮く、上空、約13000mよりも、更に上空、約15000mの高度を死神こと神藤新は漆黒の襤褸切ボロきれれのような翼を広げ、先程から、興気味の貧乏神を背中に乗せながら、ゆったりと飛行していた。
「高っけぇーーーーーー~〜〜〜!!!!!!!!」
「當たり前だ。このくらい高く飛ばないと人間に見られるからな。
低く飛べば、その分、加速するか、ステルス魔法を使うかバレないように影を塗って進むかのどれか、リスクが高いからな、逆に、高く飛べば、飛ぶほど見られる可能が低くなる。運良く見られてもUMAユーマか何かに勘違いされるからな…」
例えば、スカイフィッシュとかだなと新は付け加えた。
そんな話を聞いているのか聞いていないのかよくわからない「へぇ〜」と、曖昧な返事をした貧乏神は背中の上では無邪気にしゃいでいた。まぁ、楽しいならいいんだけど…
俺が初めて空を飛んだ時も、貧乏神みたいにはしゃいでいたのだろうか…?とそんな疑問を浮かべるが、想像しようにも、10世紀以上前の事など覚えているかっ!!と放棄したが、貧乏神のようにはしゃいでいたと思う。
しっかりと捕まってろよと貧乏神に聲をかけ、翼を二回三回とはためかせ、ジェットコースターのように、を斜めにしたり、蛇行したり、宙返りしたりすると貧乏神が喜ぶので、その姿を見るのがなんとなく微笑ましく思え、數分に一回程度やってやる。
「ひゃっっほーーーーーーーーーー~〜〜〜!!!!!!!!」
実に楽しそうであった。
さてと。新は飛びながら、顎先に人差し指の腹を當てりながら目を細め、口を漫畫のキャラクターのようにグニャグニャとした。
アスキーアートで表すなら(= ~ = '')こんなじの顔をした。
ついでに、額からダラダラと“冷や汗を掻きながら”こう思った。
『リズ達にどう説明しよう…』
* * *
帰宅後、最初は笑顔で迎えてくれたリズだが、貧乏神の姿を目にした瞬間、(⚭罒⚭ )みたいな顔をして、直した後、泣き、「死神様のアホォオオオオーーー!!!!!!」とびながら嵐のごとく廊下を走り去り、自屋に引きこもってしまった。
それを見たメイドや執事、黒服たちの反応はと言うと…
『( (≪●≫) )Д( (≪●≫) ) ヒメサマニナニヲシタァ…?』
とギロりとこちらを向くが、その先に死神こと新がいることに気が付くと…
『δ(Ⅲ´> ω ∂`Ⅲ)ヤッチマッタゼw』
と一気に顔が真っ青になった。
その顔は、地獄の○サワの様であった…
結果的に言うと、今回の件は完全に新が悪い訳で、リズの自室に一人で謝りに來たわけだが、新は金のドアノブを見つめ合うこと“約30分”、るべきかどうか悩んでいた…
當然、室し謝罪をするべきなのだろうが、相手がリズとなっては、りづらい…例えるなら、自ら悪魔の部屋にろうとするのと同じくらいりづらい…(実際、悪魔の部屋にって襲ってきてもワンパンできるけどね?)
新は意を決したように、に手を當て、深呼吸し、扉をノックした…
コンコンッ…『何方…』
「エリザベスお嬢様、死神です。」
『……何か用…』
「先程の件の説明に參りました。エリザベスお嬢様に不快な思いをさせたうえに、誤解を招いてしまったようなので、その説明をしに參りました。」
『……帰って、一人にして…』
驚くことに、リズの室許可は下りず、ガチャリと鍵までかけられてしまった…
どうしようかと思ったが、やはり、ここで引き返すわけにもいかづ、強行突破する事にした。
誰にも見られていないことを確認し、新は片足をコツンッと床に打ち付ける…
「___“shadowシャドウ”___」
そう呟くと、新のが、自分の影法師に沈んでゆく……
新を飲み込んだ新の影は、人の形をとどめず、直徑50センチ程の円形になり、そのまま、リズの部屋の扉の隙間から侵した…
* * *
部屋の中に侵した影は、ピタリと止まり、影から新をシュッと吐き出した。種無しイリュージョンのようである。
「開けていただけないようなので、強行突破させていただきました。エリザベスお嬢様。」
部屋の中は真っ暗で、ただ、豪華なキングサイズのベッドの枕元に置かれた裝飾のされた燭臺の炎が小さく照らすだけであった。
その豪華なベッドの上でリズは寢転がりながらこちらを見た……“全”で…
「……。」
「……。」
どう反応していいのか分からず、お互いただ目線を合わせるだけで何も言わない。數秒が何時間にもじられるそんな中、新が取った行は…
「(コツンッ)___“影bi…」
「何故逃げようとしているのですか死神様!?!?!?」
「思考が停止いたしました。ワタシハナニモミテマセン。【至急】狀況確認ヲ求メル。」
「言葉の後半がロボットのようになっていますけど…」
「まぁいいですわ…」とリズがんんっとの調子を確認した後、し顔を赤くさせて言った
「…言っていませんでしたかしら…?私…基本的に自室では“”で過ごしているのですわ…」
「アホかァ!?!?!?何その設定!?何処の2次元だよ!?ってか前隠せよ!!」
「死神様にだったら…恥ずかしいですけれど…構いません…」
「いや俺が構うから!?」
「それと…」
「それと?」
「この部屋には服は1著もありませんの…」
リズはメイド達が早朝に持ってくるからと付け加えた…
恥ずかしそうにを捩り、やっと大事な部分を手で隠したリズは、流石お嬢様と言ったところだろうか、燭臺の炎がその見事なをぼんやりと照らしだし、思わす生唾を飲み込む…
ハッとなり新はブンブンと首を振り、目線をそらした。
こういう時に怪しい不自然なさんが羨ましく思える…
しかし、服が無いとなっては目を逸らすしか手がないのだが、目線を合わせてしっかりと謝罪したいという気持ちもある。だが、この狀況でしっかりと謝る必要などあるのだろうかと思えてくるのだが、恥ずかしそうにしているリズを見ると、“影人”の能力は予想外であり突然の事であったことは間違いない。
影人の能力は、自分自の影の中にり自由に移できるというものだ。便利な魔法ではあるが、日中に使うと勝手にき回る影としてUMAと勘違いされかねない。実際、神様のルールで人間に大きな影響を與えることは止されている。そのため、夜間の使用が多い。
そんなことを考えている間にも、リズは全な訳で…
ああっ!!と新が聲を上げると、くるりと扉の方を向き、懐から數冊のラノベを取り出し、パラパラとページを捲る。
ピタリととあるイラストの描かれたページで手を止めると、そこに描かれたシンプルな黒いワンピースを著こなしたクール系キャラクターの絵をじっくりと観察し、目を閉じ、意識を集中させ、“キャラクターが著ていたワンピースを目の裏に思い浮かべる”。
「“needleニードル workワーク”」
そう新が言うと、新の武裝、黒のトレンチコートから黒地の布が飛び出した。その布は、“イラストに描かれたが著た黒いワンピースそのだった”。
それを、扉の方を向いたまま、リズの方に放り、「それ著て、著たら聲かけろ。」と言った。
それから數秒後にゴソゴソと、服を著る音が聞こえると、「終わりましたわ…」と聲がかけられる。
振り向くと、當然の如く、黒いワンピースを著たリズが立っていた。
サイズはピッタリのようで、服に合わせたのか、ツインテールだった髪を解き、赤みがかった長くしい黒髪がゆらゆらと揺れた。
(そう言えば、リズの姿の説明をしてなかったような気がする…)
普段ゴスロリドレスのような派手なものばかり著ていたリズが、シンプルなワンピースを著ていることもあり、なかなか新鮮だ。短い袖から、白くしい腕がび、スカートからはスラッと細い素足が見える。
「ぁ、あまりっ…ジロジロ見ないでくださいまし…は、恥ずかしい、ですわ…」
「あ、すまん…」
普段と姿も格も全く違うリズに思わず見とれてしまい、サッと顔を背けた。気づくと穂のかに顔が熱くなっていた。
いかんいかん!!と気をれ直し、リズと向き合う。冷靜さを保ちながら、貧乏神の事について話した。
リズはその話を聞くと機嫌を直すと思いきや、特に変わりはなく、ムスッとしていた…「やっぱりでしたか…」と、ブツブツ言っていたのは空耳であってほしい。
ふと、リズが何かを思いついたように、手をぽんと叩いた。
「私は怒っています。」
「そんなニヤついた顔で言われても説得力が微塵もじないんですけど…まぁいいけど…」
「もう、カンカンのドカンドカンです。」
「カンカンは分かるけど、そのドカンドカンって何かな?」
「本當に怒っていますぅ」
「…そうですか…」
「ですのでぇ!!私と“婚約”してk「嫌だ」daまだ話の途中ですわ!!!!」
新は頭を抱えながら言った、「じゃあ、言い直す…“無理”だ。“不可能”だ。そんなこと“出來ない”…」
「どうしてですかぁ~!!!!」
新は仕方ないと、はぁーとため息をついた後、真剣な顔になった。その顔に、リズは驚いたが、自分新に合わせる様に真剣になる。
「___________________……」
その後、新が口にした言葉はリズの予想をはるかに上回る事であった…人間と神、種族が違うもの同士の結婚…
それには、とてつもなく辛く、悲しい條件があったのだ…
「そ、それでも私は…!!」
「俺はエリザベスお嬢様の事は、嫌いではありません。むしろ好ましく思います。こんな自分に好意を寄せてくれるし、嬉しく、俺が人間だったらその婚約をけていたでしょう。だけど、種族が違う。エリザベスお嬢様はその條件を全て飲み込むことができますか?」
「……………しばらく…考えさせてくださいまし…」
「考えるじゃない、俺が條件を飲んでしくないんだ。今、現在進行形で同じ學校の會長さんにも好意を寄せられている。俺が死神だってことも知っている。だけど、結婚の條件はまだ知りません。
今年の11月、俺は會長さんに告白の返事をしなければなりません。俺はその告白を、“斷るつもりでいます”。何故か?“條件を飲んでしくないからです”。
條件を飲むとそれこそ不幸になります。
俺がエリザベスお嬢様と結婚したとして…その條件を飲んだ上で結婚したら、なくとも今の時代は“絶対に後悔する”。だから、俺のことは、諦めてしい…」
それが、新の本音だった…
條件をけれるそのうつわが、今の時代では存在しない…
そして、會長さんもそのでは無いのだ…
■ ■ ■
___最終日___
「世話になったな。」
「じゃあな爺さん!!」
「お世話になりました。楽しかったし、勉強になりました。」
「こちらこそ、楽しい日々をありがとうございました。」
空港で、新と委員長さん、そして貧乏神はセバスと別れを告げていた。
そこにはリズの姿は無かった…
「ところで、死神様…」
「あ?」
セバスが耳を貸せと手招きしてきたのでそれに応じると。
「あれから姫様が酷く悩んでなさるのですが…何があったのですか…?」
「…俺がリズからの告白を斷ったからだと思う…良き友達でいたいってな…」
「……そうですか…」
「神藤君、そろそろ時間だよ。」
「ん。そんじゃ、セバスも元気でな。」
「はい。またのお越しをお待ちしてます。」
新と委員長さん、貧乏神が飛行機の方へ向かおうとしたその時…
「お待ちになって…!!」
振り向くと、そこにはリズが居た…
走ってきたのか、息を荒げながら、そこに堂々と立っていた…
「私は…!!まだ諦め切れませんわ!!
いつか…いつか!!條件を飲んでみせますわ…!!
その條件を全て飲み込む“覚悟”を!!見つけてみせますわ…!!
だから!!!!首を洗って待っていてくださいまし…!!!!
私こそが…!!貴方の妻となるですわ!!!!」
堂々と大聲でそう言い切った…
條件を飲み込む覚悟を見つける、か…
飲んでしくないのに…あんな條件なんて、飲んでしくないのに…
嬉しい…
新はニカッと笑い…
「お前が見つけても、俺は結婚はしねぇよ。俺が“リズ”に惚れるまでな。」
「え…い、今!!リズって…」
「んじゃあな!!あばよっ!!」
そう言って、新と委員長さんの長い留學は終わりを告げた…
■ ■ ■
次の日、新と貧乏神は神藤家に帰宅したのだが…
「…なんじゃ、こりゃ……」
“リビングルームが禍々しいオーラに覆われていた”。
機の上に、突っ伏し、泡をブクブクと蟹のように出した姉さん。そしてその目の前に思わず自己規制がかけられてしまう程の禍々しい。
しかも、その禍々しいは料理を乗せる皿の上に乗っていた…
「お帰りなさい、兄上」
2階から希里が下りてきた。何故か希里の鼻先から前髪までが濃い影がかかっているような気がしたが、おそらく気のせいだろう…
すると、希里はこんな事を言ってきた。
「兄上も食べてみます?僕の料理?」
希里はその禍々しいを指さして言った…
ここで、一つ、希里のを教えておこう。
希里が大好きな方必見!!
希里の大好きな食べぉ~♥
そ・れ・はぁ~♥
“昆蟲”だ♥
オーバーロード:前編
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