《僕と彼たちのありきたりなようで、ありきたりではない日常。》メイド イン Box‼︎
その後、僕はクラスメイト達から質問攻めにあい、
あーちゃんや守山さんと話す事は出來ずに終わった。
そして気がついたら自分の部屋の前にいた。
「そうか、僕は余程疲れていたのか・・」
そりゃ帰りたくなるよな・・・
そんな事を思いながら家の中にった。
中にると隨分大きな箱が部屋の中央にあった。
「なんだこれ?」
・・通販でもこんな大きいの頼んだか?
そもそも最近通販頼んでないよな
と、なると・・・
「誰かのイタズラか?」
わざわざこんな目立つ箱を
持ってくる奴はいるのか?
まず家の鍵はどうしたんだ?
朝は閉めていった。誰が開けたのか?
などなど々考えた結果・・・
「開けてみるかな」
・・悩んだ意味が無いとは言わないでほしい
と丁寧にラッピングされた紙をはがして
箱の蓋についているガムテープを外していき
開けてみると・・・
「會いたかったですよ〜‼︎優希坊ちゃん〜‼︎」
とメイド服にを包んだ
見知った顔が飛び出してきた。
「茜⁉︎なんでここにいるの?」
「それは勿論、坊ちゃんに
會いたかったからですよ‼︎」
と僕の頬に頬ずりをし出した。
「噓だろ・・・」
彼は橘たちばな茜あかね
僕の実家でメイドをしている。
僕と同い年で中々の人で僕の家で働いている。
仕事もテキパキとこなして
すごいはずなのだが2つ欠點がある。
1つ目は僕に異常に甘い事。
彼の行基準は、僕なのである。
屋敷の事は僕に関係無くとも行うが
僕が関わる仕事だといつもの3倍以上に働く。
そして僕に何か危害が及ぶと
本気で怒り、手がつけられない。
「てか、茜はなんでここにいるの?屋敷は?」
「お屋敷ですか、他のメイドに任せてきました〜
だって坊ちゃんいないんですもの〜」
「まさか・・追っ掛け?」
「イエス‼︎これからは
坊ちゃん”専屬”メイドとして
の回りのお世話をさせていただきます‼︎
特に専屬、重要ですよ‼︎
テストに出ます‼︎出します‼︎」
「何のテストだよ・・・
なると茜もここに住むの?」
「はい、何か問題でも?」
・・・いやいや問題ありまくりだよ?
「まず、この家は一人暮らし用だよ?
若干大きめの部屋を借りたけど、それでも狹いよ?」
「私はそこらへんで野宿しますよ。
ほら、野宿セットも持ってきましたし」
と自信満々に野宿セットを見せてきた。
・・そのドヤ顔やめようね?
「いやいやの子が野宿しちゃ駄目でしょ?」
「私は構いませんよ。坊ちゃんのため‼︎」
「僕が構うの‼︎」
「私は大丈夫です。坊ちゃんと一緒にいるため‼︎
野宿なんて全然へっちゃらです‼︎
だって私そこらへんの暴漢より強いですし」
「僕の部屋で寢て‼︎野宿は危ない‼︎」
「坊ちゃんの睡眠の邪魔に
なるわけにはいきません」
「僕はいいから」
「私がよくありません」
・・こうなると中々意見を変えないのが茜。
しょうがなく対茜の切り札を使う事にした。
「確か、茜は僕専屬のメイドなんだよね?」
「はい。私は専屬メイドです。」
「なると僕が主人だよね?」
「はい」
「じゃあ主人の命令には絶対だよね?」
「ぼ、坊ちゃん、私に何の命令を?
ハッ‼︎まさか私にいかがわしい命令をして
こんな事やあんな事をするつもりですか⁉︎」
「するか〜⁉︎じゃなくて僕の部屋で寢て。
野宿は止。これは主人の命令ね」
「命令でしたら、仕方ありません。
でしたら同じ布団で寢た・・・」
「卻下」
「ええ〜坊ちゃんの意気地なし〜‼︎」
「何故そうなる⁉︎」
「まぁでも・・」と茜は優しい笑顔になり
「坊ちゃんはいつでも優しいですね」と言った。
「な、なんだよ。いきなり」
「坊ちゃんはいつでも周りの人を気遣います。
それは中々出來ない事です。
今回も私を野宿させておけば良かったのに
わざわざ主人の命令まで使ってくるなんて
やっぱり私は坊ちゃんにお仕えして正解でした」
「あ、そ、そうか」
「だから、これからもよろしくお願い致します」
「ああ、こちらもよろしくね茜」
と手を出すと
「はい‼︎」
茜も手を出して握ってくれた。
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