《部活の後輩と付き合ってみた》合宿前日
「ねぇどうしても行かないとダメ……?」
「うん、そうだね」
「ねぇどうしても……?」
七海が今にも泣きそうな顔で僕を見る。
その表を見て、決心が揺らぎそうになるけどここは我慢しないと彼のためにならない。
「仕方ないよ、しょうがないことなんだし」
「私寂しいよ……」
「僕も悲しいけど……我慢しないと」
「私嫌だぁ……行きたくない……」
「七海、そんな顔してもダメだよ
ーーというかさ、合宿ぐらい1人でいきなさいよ……」
僕は呆れながらそう言った。
「嫌だぁ1人で行きたくないよ~~!!」
とリビングで駄々をこねているのが僕の彼の七海。
さっきまでシリアスな雰囲気を出していたのだがただ“七海が合宿が1人でいきたくない”という容なのである。
「はぁ……あのね七海? 僕さ、明日と明後日に企業の説明會があるの。だから明後日の夜ぐらいには合宿地行けるからさ」
明日から部活の合宿なのだが僕は明日と明後日に企業の説明會がっており、元々遅れて參加するという予定である。しかも明後日の企業は親父の會社、つまり第一希なのでなおさら參加しないといけない。
「2日間でもセンパイと離れるの寂しい!! 一緒にいないと嫌だ~~!!」
「……正確には1日と半日ぐらいだけどね」
「それでも寂しいものは寂しいの!! というかセンパイもなんでそんな事隠していたんですか!!」
「だってこうなるって分かっていたからに決まっているじゃないか……」
「うわぁ~~ん!! センパイの意地悪~~!!」
と僕にしがみつきながら駄々をこねる七海。
七海に言ったら絶対、駄々をこねられると思っていたので前日までにしていたのだが、今に思うけど大して変わらないのではと今更思う。
「というか七海、合宿の準備は終わった?」
「それはもう終わってます!!
ただまだ私の持ちリストの中でセンパイの欄にチェックマークがついてないです!!」
「僕は七海の持ちか!?」
僕の扱いに思わずツッコミをせざるおえない。
「目覚まし兼夜ぐっすり寢るための必需品です!!」
「ドヤ顔で何を言っているのさ君は!?」
「ドヤッ!!」
「わざわざ言わなくていい!!
とりあえず朝は與謝野さんや同期に起こしてもらってよ」
與謝野さんはに抱き著く癖がある以外は真面目であり、朝練も普通に起きているので彼に起こしてもらえばいいと僕は思っていたのだが、不意に七海は真面目な表になり、こう言ってきた。
「知ってますかセンパイ」
「なんだい?」
「合宿中、私含めて部員何で起きているか……」
「目覚ましじゃないの?」
「--センパイが毎朝、各部屋起こしにくる聲です!!」
「いや自分たちで起きなさいよ!?」
「センパイ、今までの記憶をよく思い出してみてください……?
ーー織田先輩以外がセンパイよりも先に起きていることがありましたか?」
七海に言われて今までの合宿をふと振り返ってみた。
「……駄目だ、織田以外が僕よりも早く起きたためしない」
そういえば與謝野さんも起きるとは言えども僕が部屋に聲をかけたあとであった気がする。
……森に至っては文字通り毎回叩き起こしている。
「ほら見たか~~!!」
と何故か自慢げに誇る七海。
「いやいや七海、それ自慢げに言えることじゃないけどね」
「私は誇らしいんですよ。
ーー私の彼氏がここまで部活に貢獻しているのが」
「お前ら自立しろよ!?
というか僕がいない1日どうするの!?」
「あぁそれは織田先輩がやってくれると思います」
「主將に投げるな!! 自分で起きろ!!」
何故か織田が同じような事をしている景が頭の中で浮かぶ。
そしてそれが容易に想像出來てしまう。
「ちなみにセンパイが各部屋に聲をかけても起きない子たちは何で起きると思いますか?」
「それこそ自分のスマホのアラームじゃないのかな……?」
僕はそれこそそうであってほしいと思う希を言ってみた。
「殘念!!
ーー答えはセンパイが森先輩を叩き起こしている音でした!!」
予想の遙か上を超える答えがきた。
「本當に自立して君ら!?
というか何!? 森を叩き起こす音で目覚めるって何?」
「センパイが森先輩を起こしながら毆ったり布団をかしたりする音で目覚めます」
「君ら頭大丈夫!?」
というか目覚ましが毆る音でいいのか?
確かにあまり聞かない音だから目覚めるかもしれないが……それでもいいのか普通?
「何を言っているですかセンパイ~~。
ーーそれが私達にとっての合宿中の普通ですからねっ!!」
「可らしく言ってもダメだからね!?
……はぁ、なんか部員達の自立を促すためになおさら僕行く日遅らせた方がいい気がしてきた」
と織田に連絡をしようと思い、スマホを取り出すと七海が僕の腕に抱き著いてきた。
「泣きますよ!? センパイのしい彼が毎日枕を涙で濡らすんですよ!?
いいんですか!? いいんですか!? いいって言いませんよね!?」
「……織田に追加で遅れるって連絡しとこ」
「ーー私以外に織田先輩が落ち込みますよ!!」
「主將を困らせるなよ!?
みんなで織田を助けてあげてよ!!」
「それはそれ、これはこれです」
「冷靜に謎理論言わないでもらえる!?」
結局、合宿に1人で行くのを渋る七海に対して合宿終わりに返りながらデートをすることでなんとか行かせることに合意させた。
……というか普通、こんな渉をする必要があるのだろうかと思った僕だった。
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