《奴ら(許嫁+馴染諸々)が我が家に引っ越してきたのだが…》問われる責任
生きていく上で往々にして責任が問われてくる。そして何故か妹の発言に対して俺は責任を負わなくてはいけないという謎の事態に陥っている。
あの大會で優勝を果たしたのは今目の前でこちらをベッドの上から見下ろしている晴奈だった。
調子を取り戻してからは圧倒的で現在に至るのだが自分でも何故年下相手に正座をしているのかを理解できないでいる。
「そういえば、あの時あの子に監されてたんだって?」
「まあ、監といっても後でちゃんと解放してくれる予定だったらしいけどな。お前を脅すくらいならもっと他にも方法はあったのに極端な奴だよな」
お金持ちは余裕があるからあんなことをするのだろうか? いや、流石に八恵でもあんな強引な手は使わないか。
「笑ってないで私に言うことあるよね?」
あれ? どうやらご立腹のご様子。何か彼を怒らせるようなことをした記憶などないし、むしろ被害者はこちらの方なのだが……。
「えっと……優勝おめでとう」
「それだけ?私は優勝したらあんたが私の言うことなんでも聞いてくれるっていう話だったけどあれは噓だったの?」
そう言われると弱い。
親父があれなだけに約束事はできるだけ守ろうとしているのだが、この狀況はそういった意思とは関係なしに我がをられてしまいそうだ。
ちなみにこの現狀を作り出した我が妹は気楽にも八恵とショッピングに向かっている。
「それは勝手に押し付けられたと言いますか……まあ、優勝はめでたいから何かお願い事があるなら聞いてやるよ」
男として見栄を張ってみたがヤバイ。
何かと忙しい今、更なる問題は抱えたくはない。ようやくの重いお嬢様をどうにか退けたのに……。
どんな無理難題が押し付けられるんだと構えるが晴奈の口からは意外なお願いが出る。
「ならテニス教えて」
「いや、必要ないだろ。お前が今まで誰に教わってたかは知らないけど、かなりのレベルになってるからもう俺から教えられるようなことなんてないと思うけどな」
これは最近住民が増えて自分の負擔が増えたからとかではなく、単純に晴奈はもう自分なんかよりも遙かに上手いからだ。
そもそも俺は晴奈に負けている。自分よりも弱い奴に教えられるのは屈辱だろうとやんわりとお斷りしようとしたのだが、晴奈は食い下がる。
「でもあの時のあんたにはまだ遠い。あの頃のあんたはもっと凄かった」
「試合見ててくれてたのか。まあ、お前の兄貴とは何かと縁があって何回も試合したからな」
兄の試合なら見に來ていても不思議ではない。それも相手がライバルと呼ばれていた俺ならば記憶に殘っていて當然。
しかし、驚きだ。まさか晴奈からこうも褒められる時が來ようとは。いつもは人を何人か殺めたような鋭い視線をしているのにこんな顔をするとは……。
「い、今のは忘れて。とにかく、私はもっと強くなりたいの。家事が忙しいなら手伝うから」
らしくない発言をしたせいか晴奈は赤面して顔を背ける。そして珍しく俺のためになる提案をするがそれには首を橫に振る。
「いや、お前は部活に集中してろ。俺なんかに時間を割く必要はないんだよ」
時間は有限だ。
特に學生の時間というのは貴重なものでまだ高校二年生ながらにしてそれは痛いほどに染みている。我が後輩にはその貴重な時間を無為に過ごしてしくはない。
「……どうしても駄目なの?」
「いや、駄目というよりもお前のためにならないと思ってな」
とてつもなく空気が重い。
俺は晴奈のために言ったのだが本人はそれが気にらないらしい。
どうしたものかと悩んでいるとチャイム音が鳴り響く。それは今の自分にとって救いのベルであったが扉を開けると見覚えのあるお嬢様が悠然と立ち盡くしていた。
「げっ!」
「あら、隨分な挨拶ね。けど、まさかお姉様がこんな小さな所に住んでいるとは信じられませんわ」
「一応、この辺では一番大きいんだけどな。それで何の用ですかお嬢様。拉致られるのはもう勘弁なんだけど」
「もう貴方には危害は加えませんわよ。私がここに來たのは他でもありません。人になれないのなら妹になれば良いのです」
「急に何言ってるんだ?」
「まだ完全に諦めたわけではないということですわ。それと、お姉様との約束を果たすためにわざわざここまで足を運びましたの」
「約束?」
「聞いていませんの? お姉様は私との勝負で賭けをしてその條件として私は今後一切貴方に危害を加えないと約束させられましたの」
「あいつそんなことを……。それでお前が晴奈の妹になるというのとどんな繋がりが?」
「私が妹となれば彼氏である貴方は安全ということになりますわ」
「むしろ危険に曬される気がするが……まあ、頑張れ」
「協力してくれませんの?」
「妹は一人で十分だからな。それよりも用が終わったら帰ってくれないか? 今、ちょっと、立て込んでるからさ」
あの空気をそのままにして逃げてきたがちゃんと解決しなくてはいけない。一つ屋の下で暮らしているのだから。
「あら、それは間が悪かったわね。せっかくお姉様に転校のお知らせに參りましたのに」
「転校? それはまた隨分と急だな。親の都合とかか?」
「いいえ。これは私の我儘ですわ。手続きは大変でしたがお姉様と一緒の學園に通うことこそが私のためになりますもの」
この時期に転校とは思い切ったことをする。その行力がまた妙な方向に働かないことを祈るがーー。
「ん? 待て待て。もしかしてお前が転校する學校って……」
「ええ。月日學園ですわ」
積み重なっていく問題に興は目眩がしたという。
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