《皇太子妃闘記~離縁計畫発中!~》12話 私、告白しようと思います!
「災難でしたな。」
私は今、サブライマ街に到著し警備隊に盜賊を引き渡している最中だった。
今は警備室に呼ばれて、キース隊長とランクス副隊長、私、ネネが椅子にかけて警備隊長という人と話しをしている。
「こいつらは赤熊の死神と言って、この辺一を荒らしまくってたんですよ。」
「そうなんですか·····」
「この辺をかなり強化はしておりましたんで、この辺では悪さをしなくなったんですが、サマヌーン國に行くためにはあの山を越えなければいけないので、どうやら今度はそこに目をつけたみたいですね。被害もかなり出てまして我々も討伐に何回か行ったのですが、手強い上に全然しっぽを見せなくて困ってたんですよ。」
しでっぷりした40代くらいの男が汗を拭きながら盜賊のことを説明をしてくれている。
「確かに、最近リンカーヌ王國から注文した品が屆かないと、父が言ってました」
キース隊長が耳元でこっそりと教えてくれた。
「盜品を確認させて頂き、商人の元が判る品は引き取らせて族にお渡しします。殘りはどうされますか?拾得になるのでそちらに権利があります。」
警備隊長さんの言葉を聞いて悩む。
寶石類、武類など様々ながあった。
「貰っておきましょう。」
キース隊長が言ってきたので、ランクス副隊長やネネを見ると二人とも頷いている。
「分かりました。殘りは引き取らせてもらいます。」
警備隊長さんは「分かりました」と言って手続きを始めた。あとはキース隊長とランクス副隊長に任せることにして、私とネネは警備室から出た。
街並みが見たくて警備隊の建から出た。
騎士団や近衛隊の人たちが馬の手れとか雑談を楽しんでいた。
ピューマは大人しく馬車の中で待たせてある。
警備隊の建の橫を見ると私達が連れてきた盜賊たちが移しているところだった。
ガブロスも肩を落とし虛ろな目をして歩いていた。
これからは奴隷となり、過酷な鉱山で働かせられるらしい。
私はそこから目を逸らして、街並みの風景を見る。
このサブライマの街に著いたときはお晝前だったが思ったより盜賊を引き渡すのに時間がかかった。
「お腹空いてきました·····」
「そうですね····」
道中は干ばかりが多かったのであまり食べた気がしなかった。早くどこかのお食事処に行って食べたいわ。
ネネと食事のことで盛り上がっていると手続きが終わったのか、キース隊長とランクス副隊長が建から出てきた。
「お待たせしました。」
ランクス副隊長が笑顔でこちらに向かってくる。
騎士団や近衛隊の人たちは、すでに雑談などを止めており一列に並びビシッと立って待っていた。
「手続きは終わったの?」
私が聞くとランクス副隊長が頷いた。
「はい。全て終わりました。あとは明日、分けられて殘った盜品を引き取りにくるだけですね。」
「それは良かったわ。」
「々あったので、他の者をし休ませたいと思います。その為街には明後日までいるつもりなんですが、よろしいでしょうか?予定より大分リンカーヌの王都に著くのは延びますが。」
正直、あまり良くないかもしれないけれど、皆を休ませてやりたいとは思っていた。ケガ人もいるし。
「ええ。そうしましょう。皆さんをゆっくり休ませてやってください。」
私がそう言うとランクス副隊長は頷いて、いきなり私の手を取りキスをした。
「アリア様ありがとうございます。」
ランクス副隊長は笑顔で部下の元へと向かった。
それから私とネネは、皆と別れてランクス副隊長が取ってくれた宿へと向かい、久しぶりにお風呂を満喫した。
夕飯までは部屋でゆっくりと過ごしていた。
ネネが紅茶をれてくれたので、それを飲んでいたらネネが唐突に言ってきた。
「アリア様!私、キース隊長に告白しようかと思います!」
ネネは顔を真っ赤にして両手て顔を覆って照れていた。
私は驚いて飲んでいた紅茶を吹き出しそうになった。寸前で止めた自分を褒めてやりたいわ。
「そっ、そう。」
「はい!私、キース隊長の優しさとあのちょうどいい筋のつき方が好きなりました!」
筋は外せないのね····。
「あの筋と腹筋は私の理想ですわ!」
ネネは目をハートにしてくねくねしている。
ともあれ!私はネネのを応援するわ!
前に、キューピッドになるつもりがピューマを見つけてできなかったから今回こそは!
私は決意を新たにした。
夕飯にお食事処に行くと、同じ店にキース隊長と部下の方が談話をしながら食事をしていた。
ネネを見ると顔を赤らめてキース隊長を見つめていた。
これがする乙ってやつなのかしら····。
ちょうど食事時だからかお店は賑わっており、キース隊長達のテーブルの周りは全て埋まっていた。仕方がないので私たちはキース隊長達になるべく近いテーブルに席をついた。
店員さんが注文を聞きにきたので注文していたら、急にネネの方から冷たい空気が流れてきた。ネネを見ると鋭い目付きである一點を見つめていた。
視線を辿ると、そこにはに囲まれているキース隊長が····。
かなり殺気立って睨んでいる。私は冷や汗を掻いた。
キース隊長たちはたちにわれたようで一緒に出て行こうとしていた。それを見たネネはスクッと立ち上がりキース隊長の元へと向かった。
ネネ!何をする気なの!?
「キース様。」
ネネはし低い聲で話しかけた。
「ネッ、ネネ殿!」
キース隊長は急に現れたネネに驚いてかなり焦った様子でネネを見ている。
「そちらの方とどちらか行かれるのですか?」
ネネはチラッと達の方を見る。達もいきなり話しかけてきたネネを睨んでいるじだった。
「あっ、いや·····」
キース隊長はあたふたしている。
「これから私達と良い所へ行くのよ。邪魔しないでお嬢さん。」
キース隊長ではなく好戦的に一人のがネネを睨みながら答えてきた。
ネネもそのを睨んで火花が散っている。今にも毆り合いそうな雰囲気が!!
周りもシーンとして見守っている。ある人はの縺れかと勘違いをしニヤニヤしながら見ていたり、ある人はこれからの展開を期待しているのか目を輝かしている。
ヤバいですわ!これ以上目立つのは良くないわ!
これは私の出番ですわね!
私も立ち上がりキース隊長達の元へ向かった。
そしてキース隊長の元へ飛び込んだ。
「キースお兄様!アリアは気分が悪くなりました!早く帰りたいですわ!」
「え?え?アリアさ「さあ早くお兄様!」」
キース隊長が「様」を言いそうになったので言葉を遮り、そしてキース隊長の服をぎゅっと握り潤目で見る。
キース隊長はネネと私を互に見て、私に従った方がいいと判斷したしようで
「分かったよ。レーブ、悪いがお前らだけで楽しんでこい。」
「ですが····」
レーブはおろおろとしてキース隊長を見ている。
「大丈夫だ。」
キース隊長は安心させるように優しく言った。
「えー!?キースさん來ないの?遅れてでもいいから來てしいわ。」
ネネと睨み合いをしていたがキース隊長に垂れかかってう。
一瞬に負けそうなじをしたが、ネネの鋭い視線で我に返ったようでキース隊長ははっきりと斷った。
「悪いけど無理だと思う。さあ、行きましょう。」
キース隊長は私の肩を抱き寄せてお店から出て行った。
ネネは口をへの字に曲げて機嫌が悪そうについてくる。
そして小さな聲で呟いた。
「アリア様、ひどい」
何でー!?
そのあとは私の部屋へと移をした。
「アリア様、ネネ殿、私に何か用がありましたか?」
キース隊長はネネのれた紅茶を飲みながら問うてきた。
ネネはピクッと眉をかし
「キース隊長はにわれて何処へいくつもりでしたの?」
笑顔でキース隊長に聞き返した。
ネネ····目が笑ってないですわ····
「あっ、それは場所を変えてお酒を飲もうと言う話に···「それにしてはやたらとが貴方にくっついていたように見えましたが?」」
ネネはキース隊長の言葉を遮って追及する。
「それは、ま、まあ、私も男ですからたまには·····」
その言葉に私が食いついた。
「男だからで何ですの?」
私は興味深々で目を輝かせながら聞いた。
「アリア様?ああ、そっそれは···」
キース隊長は目を泳がししどろもどろと口を濁している。私の名前を言ったときは聲が上ずっていた。
「それより、用事は何でしょう!?」
話しを変えてきました。
どうやら応えたくないようです。まあいいですが。
「明日ですが、ピューマの首を買いについてきてしいの。」
私は思い付いた作戦を口にした。
キース隊長は安心したように快く引きけてくれた。
「それなら大丈夫です。勿論ついていきます。」
キース隊長は再び紅茶を飲み始めた。
「それで、ネネが一人で寢るのが怖いと言っているので、隣の部屋で一緒に居てあげてください!」
私はいいアイデアだと思い笑顔でお願いをした。
キース隊長は飲んでいた紅茶をし吹き出した。
「「アリア様!?」」
二人して顔を真っ赤にして私の名前をぶ。
「アリア様、若い男が一緒の部屋とは不味いと思います。」
キース隊長のその言葉に、ネネもうん!うん!と頷いている。
でも決めたもの!
「キース隊長、ネネこれは命令ね 」
二人は言葉を失ったのは言うまででもない。
キース隊長はとりあえず著替えを持ってくると一旦自分の取った宿へと戻っていった。
「アリア様!何てこと言うのですか!?」
ネネは鬼気迫るじで聞いてきたので
「だって一緒の部屋で居て寢るだけでしょ?大丈夫よ!」
「······」
ネネは無言になった。
「それに一緒の部屋にいたら、んな話しも出來て距離とかぐっとまるわよ!ネネ!告白のチャンスよ!」
我ながらいいアイデアだと思うの!
「その他に何かすることがあるの?」
「········。」
ネネは何故か頭を抱えていた。
何故?
キース隊長が戻ってきたので、二人でネネの部屋へと向かって行った。
二人とも顔が赤かったわ。恥ずかしいがりやさんなのね!
私は良いことをしたと満足して、ピューマと一緒に眠りについた。
その頃二人は····お互いに張し、ドキドキしながら眠れぬ夜を過ごした。
特にキース隊長は本當なら楽しい時間を過ごしていたはずが、今はソファーで悶々としながら、一生懸命寢ようとしていた。キース隊長にとっては地獄の夜だったに違いなかった。
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