《先輩はわがまま》42
「う……また眠い~」
子さんは顔を真っ赤にして、また俺の方に寄りかかって來る。
コレはもうダメだな……。
俺は子さんがこうなった後の事を知っている。
大抵は酔いつぶれて眠ってしまう。
「子さん、ベッドで寢ないと風邪引きますよ」
「う~……なら連れてって……」
「えぇ……子供じゃないんですから……」
「良いから~……」
「はぁ……岬君、ごめんなさいね。お願いできるかしら?」
子さんのお母さんからお願いされ、俺は子さんを部屋のベッドに連れて行く。
お姫様抱っこで子さんを抱え、俺は二階の子さんの部屋に向かう。
「お邪魔しまーす‥‥‥」
子さんの部屋にり、俺は子さんをベッドに寢かせる。
子さん部屋は青のカーテンにや白いタンスなど、さわやかな合いでまとめられていた。 ベッドには何かぬいぐるみも置いてあり、昔のまだ子高生だった頃の子さんのの子らしいじが出ていた。
「一人暮らしの部屋より片付いてるな……」
俺はそんな事を呟きながら、部屋を見渡す。
タンスの上には子さんの高校時代の寫真が飾ってあった。
文化祭、育祭、修學旅行など多くの寫真が飾られていた。
「うわ……この人可い」
子さんのクラスメイトであろう子生徒の寫真を見ながら、俺はそんな事を呟く。
すると、隣のベッドから俺は腕を捕まれた。
何事かと思い、俺はベッドを見ると、子さんが顔を赤くし頬を膨らませて俺を見ていた。
「何よぉ~私の方が可いでしょぉ?」
「え?! あ……聞いてたんですか……」
「……寢て」
「へ?」
「寢て!」
「ど、何所にですか?」
「ベッドに!」
子さんは力一杯俺をベッドに引っ張ると、俺にベッドに寢るよう指示をする。
俺は言うとおりにベッドに寢ると、その上から子さんが覆い被さるように上にまたがって來た。
「今日……全然次郎君とイチャついてない」
「そ、そうですかね?」
「そう……ちゅーもしてない……」
「そ、それは時間が無くて……」
「うん、だから今する……」
「へ?」
子さんはそう言うと、俺の顔を押さえつけ、自分のを俺のに重ねる。
酔っ払っているからか、今日の子さんはいつも以上に積極的だ。
何回も何回も、を重ねては離し、また重ねる繰り返す。
次第に子さんは俺の首に手を回し、抱きしめるようにして何度もキスを繰り返す。
「ん……ちょ、ちょっとタイム! もう流石に良いでしょ?!」
「ん……ダメ……まだ足りない……」
目をトロンとさせながら、子さんは自分のを指でなぞる。
エロい。
俺は正直そう思ってしまった。
子さんの服は、俺とキスをしている間にれ、表もどこかっぽい。
俺の息子がいつも異常に激しく反応している気がしたが、今日はまずい!
だってここはいつものアパートなんかじゃない!
ここは子さんの家だ!
もし、こんなところを子さんの両親なんかに見られたら、気まずくて死んでしまう!!
「子さん、今日はだめです! ここは貴方の実家ですよ!?」
「関係ない……私もスイッチったから……しよ……」
「ダメですって!」
迫ってくる子さんを俺は必死に止める。
一階には子さんの両親が居る。
年明け前に、こんなところを見られたら、この後の二日間気まずくて仕方ない。
「子さん……コレで我慢して下さい」
俺は先輩を抱きしめて、先輩の酔いが回って眠るのを待つ事にした。
しかし、この作戦は失敗だった事に、俺はこの後気がつく。
「ん……ぎゅーってされるの……良い……」
「み、子さん! 何所ってるんですか!!」
「次郎君の次郎君」
「だからダメですって!」
俺はすぐさま子さんから離れようとした、しかし子さんがそれを許さない。
俺の事をぎゅーっと片腕でホールドし、両足でもホールドする。
「うわっ! み、子さん! 耳を舐めないで下さい!!」
「ウフフ~、次郎君可い~……」
「や、やめて下さいって! く、くすぐったいです!」
「やめませ~ん……」
子さんは、俺の耳をぺろぺろ舐め始めた。
恐らく俺をその気にしたいのだろう。
しかし、一階に子さん両親が居る以上、俺のこの決意は揺るがない!
「ねぇ……そろそろごうか……」
「ぎません!」
「著たまま? 次郎君もマニアックになったね……」
「だからしません! ゴムも無いですし!」
「あるよ、はい」
「なんで有るんですか!」
子さんはどこからか取り出した避妊を口でくわえて見せる。
だから、なんでわざわざエロい見せ方をするんだこの人は!
次第に俺も我慢が出來なくなってきた。
「次郎君の匂い……私大好き……」
「匂いを嗅がないで下さい!」
くんくんと犬のように鼻を効かせて、俺の匂いを嗅ぐ子さん。
もうそろそろ本當にやめて貰わないと、俺の理が持たない。
そんな時、子さんがとんでもない事を言い出した。
「ねぇ……高校の時の制服……著てあげよっか?」
「は、はぁ?! い、いきなり何を!?」
「だって、次郎君そう言うの好きでしょ?」
「そ、そんな事を言った覚えはありません!」
「でも、引き出しの二重底の下の參考書でカモフラージュしてあった、別な參考書には、その手の容が……」
「あぁぁぁ!! またですか! また俺の保健育の參考書を発見したんですか!」
「うん、昨日次郎君が出かけてる間に」
「うわぁぁぁぁ! 絶対見つからないと思ったのにぃぃぃ!!」
「ちなみに、捨てたから」
「最悪だ……」
こうやって子さんに俺の參考書(エロ本)を発見されたのは、今回で四回目だ。
しかも発見されると、必ず処分され、発見された日にはその參考書(エロ本)の容と似たプレイを子さんは要求して來る。
「さっき著てみたら、まだったから……著てあげるわよ~せ・い・ふ・く……」
耳元でささやく子さんの言葉に、俺の決意が一瞬揺らぐ。
しかし、俺も時と場所くらいは考えられる。
ここは彼の家で、しかも一階には彼の両親が居る。
こんな場所で、そんな事は出來ない!
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