《草食系男子が食系子に食べられるまで TRUE END》文化祭と新たな火種 9
「良く知ってるわね、でも私は貴方と違って、ハッキリ斷れるだから」
「いや、でもぶっちゃけ、毎日毎日しんどいだろ? そこでどうだ! 仮に俺とカップルってことにしておけば、そんな面倒事からも解放される! 俺も幸せ、太刀川さんも幸せ! みんな幸せだろ?」
沙月は何かを考えるように、顎に手を當てる。 ぶつぶつと獨り言をつぶやき、沙月はどうしたものかと考えていた。 慎の言う事も最もだった。 沙月は最近、告白の回數が多すぎて、どうしたものかと悩んでいたところだった。
「……いい案だけど、ひとつ問題があるわ」
「問題?」
「相手が貴方だという事よ、気持ち悪い」
「……ぶれないな~、の子にそんな事言われたの生まれて初めてなんだが……」
「ならよかったわね、初験よ」
「……まぁいいや、んで? どうするの?」
半ば半分あきらめモードの慎が、沙月に尋ねる。 すると沙月は、ため息を一つ吐き、慎が思いもしなかった事を言った。
「やるからには、優勝よ。そうしないと、貴方困るんでしょ?」
「え? 良いの!!」
「……今回だけ……それに貴方とカップルってことになれば、今村君の報も聞き出せて、優子に流せるから、丁度いいのよ」
理由はともあれ、慎は彼役がなんとかなり、一安心する。 自畫自賛するようで、慎はあまり言わないが、慎は自分の容姿に自信を持っていた。 そうでなければ、毎日のように告白され訳もなく。 このコンテストも沙月がペアなら余裕だと思って疑わなかった。 しかし、慎はコンテスト當日に知ることになる。 最強の敵が、自分の近くに居ることに……。
*
學校中がお祭り騒ぎの中、職員室でも明日の文化祭の準備で先生たちは校を駆け回っていた。 雄介たちのクラスの擔任である、石崎は當日の文化祭に來る來賓のリストを現國擔當の若手教師の大友おおともと共にまとめていた。
「生徒たちは楽しそうですね、見ていると學生時代を思い出しますよ」
「そうですね、時代なのか、はたまたこの學校の校風が特殊なのか、案外自由な出しが多いですからね。見ていてこちらも楽しい気分になりますよ」
名簿に目を通しながら、2人はパソコンに名前を打ち込んでいく。 そんな単純作業だからか、段々飽きてきてしまい、つい話に夢中になり始めてしまっていた。
「この學校は、楽しい生徒ばかりですからね、考えることもユニークで面白い。將來が楽しみな生徒ばかりです」
「一部、馬鹿もいますけどね……うちのクラスの男どもとか」
「アハハ、そんな事ありませんよ。みんな元気な良い子じゃないですか? 石崎先生のクラスの授業、僕は結構好きなんですよ」
「そうですか? まぁ、そこまで素行の悪いのは居ませんが……いかんせん考えが馬鹿で……」
ため息を吐きながら、隣の大友にそういう石崎。 大友は相変わらず笑顔で、石崎に楽し気に話す。
「ところで、先生のクラスの出しは何を? ちなみに僕のクラスはお化け屋敷です」
「普通で良いじゃないですか、うちなんてメイド喫茶ですよ? 良く學校が許可を出したと思いますよ。それに、男は々なコスプレで接客することになって、もうメイド喫茶なんだか、コスプレ喫茶なんだか……」
「アハハハ、良いじゃないですか、僕も言って見ることにしますよ」
生徒も先生も、學園祭を前にして浮かれる気持ちは変わらない、お祭りの前は誰だって興する。 しかし、石崎は今現在、そんな余裕はなかった。
「そういえば、石崎先生に聞きたいことがあるんですが?」
「どうかしましたか?」
「いえ、この前石崎先生がこれを忘れて行ったもので…」
「あー、それですか……すいません、ありがとうございます」
大友は鞄から一枚のチラシを取り出し、石崎に渡す。 チラシは婚活パーティーのチラシであり、石崎はそれを見てため息を吐く。
「どうしたんですか? 結婚でもお考えなんですか?」
「えぇ……実家の方から、そろそろ嫁を連れて來いと……まぁ、私ももうすぐ33ですから、そろそろ考えなくてはと……」
「あぁ、それで婚活ですか……」
「はい、正直気が重くて……見ず知らずのと話すのも、結婚も……でも年齢的にはそろそろ焦る時期なのかなって……」
「なに言ってるんですか、石崎先生が良い人なのは僕が保証しますよ。それに結婚相手だって……」
「結婚がどうかしたんですか??」
大友が言いかけたところに、突然って來たのは、音楽教師の葉山だった。 葉山も大友と同じく、若手の教師であり、年齢は25歳とこの學校の教師人の中で一番若い。 結婚という単語をなぜか強調させながら、葉山は大友と石崎に尋ねる。
「あぁ、葉山先生でしたか……どうかなさいましたか?」
「用事が無いと話しかけちゃいけないんですか?」
「い、いえ…そういうわけでは……」
石崎と葉山の會話を聞きながら、大友は隣でニコニコしながらその様子を見守る。
「さっき結婚って來たので、とうとう大友先生が結婚するのかと思って」
笑顔で話す葉山に、大友も笑顔で「そんな訳にじゃないですか」と答える。 若者2人のそんな爽やかな會話を聞きながら、自分も年を取ったと考える石崎。 そんなことを考えていると、葉山が再び石崎に尋ねる。
「じゃ…じゃぁ……まさか……石崎せん…せいが……」
「そんなこの世の終わりみたいな顔しながら言わないでください。違いますよ、コレです」
石崎は、なぜか悲し気な表で驚く葉山に、先ほどの婚活パーティーのチラシを見せる。 そんなに自分は結婚とは無縁だと思われているのだろうか? 葉山の反応からそんなことを考え、若干落ち込む石崎。 葉山は石崎からけ取ったチラシを見て、若干頬を膨らます。
「先生、出會いを求めに行くんですか」
「いえ、婚活です。もう私も33になりますし、実家がうるさいので……あ、よければアドバイスを頂けませんか? どうすれば、に好を持たれるか、の意見の方が參考になるので」
石崎は、今後のためにも、若くて綺麗な葉山に、どんな男ならに好を得やすいかを尋ねる。 しかし、葉山はどこか機嫌を悪くし、冷たく石崎に言う。
「ホテル街にでも連れ込めばいいんじゃないですか?」
「直球過ぎません?!」
葉山の言葉に、石崎は思わずツッコミをれ、脇に居た大友はそんな2人を見て大笑いをする。
「あ、あの……葉山先生。何か怒ってますか?」
「知りません! 石崎先生なんて……」
葉山の急な態度の変化に、石崎は自分が何かしてしまったのかと考える。 しかし、心當たりが一切なく、石崎は大友に助け舟を求めた。
「お、大友先生…俺、何かやってしまいましたか?」
「大丈夫です、僕の言う通りに葉山先生に謝罪すれば、葉山先生は上機嫌になります」
「本當ですか! で、なんと言えば??」
「それはですね……」
大友は、石崎にこっそりと耳打ちをする。 大友の言葉を聞いた石崎は、本當にこんなことで、葉山の機嫌が戻るのか、半信半疑だった。
99回告白したけどダメでした
主人公、伊敷誠実はどこにでもいる普通の男子高校生……ではなく。一目惚れした相手に99回告白しちゃうような、超一途?な男子高校生。 入學してから毎日のように、山瀬綺凜に告白し続けるが、ことごとく振られてしまう。 そんなある日、誠実はある決意をする。 「俺……次の告白が駄目だったら……山瀬さんの事を諦める!」 この一言から誠実の戀愛事情は大きな変化を示す。 果たして誠実に待ち受ける変化とは?! 皆さまのおかげで、投稿開始から4日で日間戀愛ランキングで1位になれました。 これからも週四投稿を頑張りますので引き続き応援いただけると嬉しいです。 600萬PV突破!! ブックマーク登録數8000件突破! 総合評価20000ポイント突破!! 日間総合ランキング4位ランクイン!!(2017年11月17日) 「甘え上手な彼女」完結 「先輩はわがまま」連載中 こちらの作品もよろしくお願いしなす。
8 162殘念変態ヒロインはお好きですか? ~學校一の美少女が「性奴隷にして」と迫ってくる!~
「私を性奴隷にしてください!」 生粋の二次オタ、「柊裕也」はそんな突拍子もない告白をされる。聲の主は──學校一の美少女、「涼風朱音」。曰く、柊の描く調教系エロ同人の大ファンだそうな。そう、純粋無垢だと思われていた涼風だったが、実は重度のドM體質だったのだ! 柊は絵のモデルになってもらうため、その要求を飲むが…… 服を脫いだり、卑猥なメイド姿になるだけでは飽き足らず、亀甲縛りをしたり、果てにはお一緒にお風呂に入ったりと、どんどん暴走する涼風。 更にはテンプレ過ぎるツンデレ幼馴染「長瀬」や真逆のドS體質であるロリ巨乳な後輩「葉月」、ちょっぴりヤンデレ気質な妹「彩矢」も加わり、事態は一層深刻に!? ──“ちょっぴりHなドタバタ系青春ラブコメはお好きですか?”
8 173どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
俺達が普通に何気無く生活していた時、突然俺達の世界に謎の建造物が現れた! その名は魔王城! そこには人ではない魔物が住んでいて、その魔物達が人間達を襲い混沌とした日常が訪れる……なんて事にはならずに俺達は何気無く普通の生活を送る。 なにもしてこないなら良いか、俺を含めた皆が安心していた時、俺の身にあんな事が起きるなんて想いもしなかった……。 この物語は俺が魔王に拐われ魔王城や色んな所でドタバタする、そんな話である。 ※ なろう、の作者、麥茶ライスさんがイラストを描いてくれました! 2話にあります、ありがとうございます。 ※表紙は、小説家になろう、の作者、麥茶ライスさんのイラストを使わせて頂いております。 ※この小説は、小説家になろうにも投稿しています。
8 59僕と彼女たちのありきたりなようで、ありきたりではない日常。
高校2年生という中途半端な時期に転校してきた筧優希。彼は転校前に様々な事があり、戀愛に否定的だった。 しかしそんな彼の周りには知ってか知らずか、様々なな女子生徒が集まる。 ークールなスポーツ特待生 ーテンション高めの彼専屬のメイド ー10年間、彼を待っていた幼馴染 ー追っ掛けの義理の妹 果たして誰が彼のハートを射止めるのか? そして彼はもう一度戀愛をするのだろうか? そんな彼らが織りなす青春日常コメディ 「頼むから、今日ぐらいは靜かに過ごさせて・・・」 「黙れリア充」と主人公の親友 ✳︎不定期更新です。
8 115公爵令嬢!政略結婚なんてお斷り!!
公爵令嬢のルーナはほぼ毎日のよう婚約の話が入ってくる。そんな日々にうんざりしていた所お父様の頼みより王城が開く立食パーティヘ。 そこで出會った男性に一目惚れされてしまい……? ***** しばらく更新停止とさせていただきます、 申し訳ありません
8 180出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないを望む
この世界には魔法が存在する。 そして生まれ持つ適性がある屬性しか使えない。 その屬性は主に6つ。 火・水・風・土・雷・そして……無。 クーリアは伯爵令嬢として生まれた。 貴族は生まれながらに魔力、そして屬性の適性が多いとされている。 そんな中で、クーリアは無屬性の適性しかなかった。 無屬性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。 その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。 だからクーリアは出來損ないと呼ばれた。 そして彼女はその通りの出來損ない……ではなかった。 これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。 そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 ※←このマークがある話は大體一人稱。 1話辺り800〜2000弱ほど。
8 130