《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》25話 山田三姉妹
早朝。ユウは原チャリに乗って、新聞配達のバイトをしていた。
「ふあぁ…。ねみい…。」
ちなみに優はこの夏からバイクデビューである。
「はあ…まだこんなにあんのかよ…。」
優は新聞の束を見てため息をついた。
「よし…!もうひと頑張り!」
優は気合いをれ直し、新聞配達を再開した。
「この家でラストか…。」
ガチャ…
家のドアが開いた。
「あ、おはようございます〜。」
住人が挨拶してきた。
「昨日は熱帯夜で大変でしたね〜。」
「…ミーシェ?」
「え?ユウ?」
「おはよう。」
「お、おはよう。こんな所で何してるの?」
「見ての通り新聞配達のバイトだよ。」
「バイト…。あ、そうなんだぁ…。」
「まあお前ん家でラストだけどな。」
「へぇ…ユウってバイクの免許持ってるの?」
「ああ、つい1週間前な。」
「へぇー!すごーい!」
「ま、まあな…。」
「あ、そうだ!新聞配達のバイト終わりでしょ?」
「ああ。」
「朝ごはん…食べてく?」
「え?」
「そうしなよ!どうせコンビニのパンとかしか食べないんでしょ?」
「ま、まあ…。」
「なら決まりだね!上がって上がって!」
「お、お邪魔します…?」
「あら?こんな早くにお客さん?」
「お姉ちゃん、ユウがいたから連れてきた。」
「ユウくん。お久しぶりね。キャンプの帰り以來かしら?」
「は、はあ。」
「こんな早くにどうしたの?」
「あ、私が説明するね?ユウが新聞配達のバイトの途中で…ちょうど終わった所だったから朝ごはんでも食べてってもらおうと思って…。」
「ふーん…。じゃあ私が腕によりをかけて作ろうかしら?」
「だ、ダメだよ!お姉ちゃんはキッチン出!」
「えぇー…」
「ダメなものはダメ!」
「うーん…」
「めっ!ユウを殺す気?」
ははは…そんなにまずいなら逆に食ってみたいな…。
「分かったわよ…。」
ミーシェは朝ごはんを作り始めた。
すると階段から足音。
「ふあーあ…おはよう、ミーシェ、姉さん。」
「あら?今日は隨分と早起きね。…ベル。」
「ベルお姉ちゃん、おはよー。」
「おはよ。」
「あ、おはようございます。」
「え?誰?」
「あ、僕は…藤山優と言うもので…。」
「優?…ユウ…あなたね?ミーシェがよく言ってるユウって言うのは。」
「ちょ!ベルちゃん?!」
「そ、そうなんですか?」
「そ、その話は無し!」
「ミーシェの姉として會うのははじめましてかしら?」
「え?」
「ううん、いいの。私は山田ベル。よろしくね?」
「あ、はい。よろしくお願いします。」
「も、もう!ベルちゃん!早く顔洗ってきて!」
「はぁい…。」
ベルは洗面所に歩いていった。
「ご、ごめんね?ユウ。」
「いや…別に…。」
三姉妹…顔面偏差値高くね?!
張する…。
「出來たよ〜。」
食卓にご飯と焼き魚、味噌などバランスのいい食事が並んだ。
「「いただきまーす。」」
「い、いただきます…!」
「うーん…さすがミーシェね。」
「味しーい。」
「ユ、ユウは?どお?味しい?味噌しょっぱくないかな?!」
「え?あ、味しいよ。」
ああ…毎日俺に味噌作ってしい…。
「良かったぁ…。」
「ふふふ…良かったわね?ミーシェ。」
「うん…。」
「あ、あの…」
「ん?」
「どうしたの?」
「お二人は…なんの仕事をしてるんですか?」
「私たち?」
「私は家で絵を書いてるわ。」
「絵…ですか…。」
「あら?これでも売れてる方なのよ?」
「そうだよ?お姉ちゃんの絵は凄いんだから!確かここに…」
ミーシェは本棚から畫集を出す。
「お姉ちゃんは界の魔神って呼ばれてるほどだからね〜?」
ミーシェが見せる絵はどれも素晴らしいものだった。
「すげぇ…。」
「ふふふ…ありがとう。」
「ちなみにベルちゃんは…」
「私は普通の仕事よ。醫學的なことをやってるわ。」
「そうなんですね…。」
「ちなみに私はピチピチの學生でーす!」
「知ってるよ。」
「そうだ、學校でミーシェはどんなじ?」
「ちょっと!お姉ちゃん!」
「だってあなたユウくんのことばっかで學校のこと話してくれないじゃない?」
「べ、別にユウのことばっかじゃないし!」
「あ、ミーシェはよく寢てますよ…あ…」
「ちょ?!ユウ?!」
「どういうことかしら?ミーシェ?」
サラは口は笑っているが目は全く笑っていなかった。
「え?えっとぉー…睡眠學習という新たな勉強法を…」
「ああん?」
「ちょ!ベルちゃんまで…えと…その…すいませんでしたー!!」
「うっ…うう…ぐす…ユウの馬鹿…。」
「わ、悪かったって。つい本當のことを言っちゃっただけだって。」
「ふんっ!」
「…寢てるお前が悪いだろ?」
「だからってチクらなくてもいいじゃん!」
「だから悪かったって言ってるだろ?反省してるって。」
「ぶー…。」
「うっ…」
「じゃあその代わり!」
「え?」
「…私を…バイクに乗せて?」
「…へ?」
「私バイクに乗るの夢だったの!」
「べ、別にそんくらいなら…。でも今バイト先の原チャリだから…うち來てくれればバイクあるぞ?」
「ほんと?!行く行く!」
「分かった。」
「決まりだね!」
ミーシェをバイクに乗せる約束をした優だった。
8月はまだ上旬。
夏休みはまだまだ続く。
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誤字修正
優とミーシェのセリフが繋がってました。
教えてくださった方ありがとうございます。
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