《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》62話 幸

12月3日。

え?この日がどうかしたかって?

そりゃあもう分かってるだろ〜w

え?マ〇タ會談?ゴル〇チョフ?

知るか!

からかってんなら教えてやる!この日は何を隠そう俺の彼、ミーシェの誕生日なのだ!

いや〜…待ちに待ったね。同棲してまだ1週間も経っていないが…そんなじで迎えるミーシェの誕生日。ミーシェは自室にいるが俺が1番におめでとうと言えるだろう。

…と思っていたのだが…

「…クシッ!」

らしいくしゃみが部屋に響く。

「38度5分…完全に風邪だな…。」

「ふえーん!今日誕生日なのにぃ〜!」

「仕方ねえだろ?風邪なんだから…。」

「でもぉ〜!」

「いいから寢てろ。學校には俺から連絡しとくから。」

「う〜ん…」

「いやぁ…馬鹿でも風邪ひくんだな…」

「ユウ、聞こえてるよ。」

「じょ、冗談だ。お粥作ってくるから待ってろ。」

「え?ユウ…料理できるの?」

「文明の力舐めんな?溫めるだけで出來るんだぞ?」

「あ、そう…」

私はミーシェ。

今日12月3日は私の誕生日…なのにぃ…

「うぅ…頭がガンガンする…」

しばらく寢て目を覚ますミーシェ。

さすがに1人にはしておけないらしく優も一緒に學校を休んでる。

リビングから話し聲が聞こえた。

──江ノ島…悪いな。せっかく々準備してくれたのにこんなことになっちまって。

…そう言ってくれると助かるよ。

…分かった。ミーシェに伝えとくよ。

そっ…か…。

私の誕生日…みんな々準備してくれてたんだ…。

「っ…」

「ん?おお…起きたか…ミーシェ。ってどうした?」

ミーシェは涙を流し泣いていた。

「だって…さっきの電話…菜々ちゃん達…々準備してくれてたんでしょ?それなのに…私…私ぃ…」

「馬鹿…誰も責めてねえよ。それどころか心配してる。お前の今やるべき事はゆっくり休んで風邪を治すことだ。」

「でもぉ〜!やっぱり私學校行く〜!」

「馬鹿言うな。ぶっ倒れるぞ?それにうつったらどうすんだよ。」

「うぅ…」

「ほら。」

「ひゃっ!」

優はミーシェの頭に濡れタオルを置く。

「お前は寢てろ。」

「うう…ユウ…ごめん…ね?夜…祝ってくれる約束だったのに…私…」

「…そう言えば言ってなかったな…。」

「ユウ…?」

「誕生日おめでとう。ミーシェ。」

そう言ってミーシェの額にキスする優。

「祝って喜んでもらうよりも俺はお前が早く風邪を直してくれることの方が嬉しい。だから気にすんな。今はゆっくり休め。お祝いなんて別に今日じゃなくてもできる。だろ?」

「うん。」

「ここにタオル置いとくから。汗かいたら拭けよ?」

「うん…。」

優は部屋をあとにした。

2時間後。

優は陸にとってもらっていたノートの寫真を寫していた手を止める。

「ミーシェの奴…大丈夫かな…」

優はミーシェの部屋に向かう。

「ミーシェ?るぞ〜。って…あ…」

「あ…」

そこには上半を拭くミーシェ。

「あ〜…ごめん!失禮しました!」

「ま、待って!」

「へ…?」

「せ、背中…拭いて?」

「え?」

「屆かなくて…いいでしょ?」

「あ、ああ。」

そう言ってタオルをけ取る優。

「じゃあ…失禮して…。」

背中にタオルを當てる。

「優しくね?」

「あ、ああ。」

な、何を張してやがる…。ミーシェの背中は見たことあるし今更こんなことで…。

熱のため火照った背中。

ホクロの一つ一つが優の視線を釘付けにする。

「あの…早くして頂けると…」

「あ、わ、悪い。」

ゆっくりとタオルで汗を拭う。

「こんなに白かったんだな…。」

「え?」

「い、いや!別に…。」

「?」

「そら、終わったぞ。」

「あ、ありがと〜。」

そう言ってパジャマを著直すミーシェ。

「気分はどうだ?」

「まだちょっとキツイかな…。」

「そうか…。食は?」

「ある。」

「何食べたい?」

「ハンバーグと〜…ステーキ!」

「はいはい。りんごでも切ってくるな。」

「えぇ〜…なんでよぉ〜…。」

「いいから橫になってなさい。そう言えばサラさんとベルさんから手紙きてたから。置いとくぞ。」

「え!見せて見せて!」

「ああ…ほい。」

ミーシェが楽しそうに封筒を開けるとそこには立派なバースデーカードがっていた。

「わぁ〜…!」

「ふ…。ちゃんと休んどけよ?」

「うんっ!ふふふ…嬉しいなぁ〜…」

…あ…?ミー…寢ち……てる?

(何?誰か…いるの?)

うっすらとした意識で聞く。

…悪いな…さっきまで起きてたんだけどな。

「ううん。起きたらお大事にって言っといて。後これ。ミーシェに渡しといてくれると嬉しいな。」

「ああ。分かった。」

「菜々…ちゃん…?」

「あ…ミーシェ。起こしちゃった?」

「ううん…大丈夫…。」

部屋には江ノ島を含めたいつメンが集まっていた。

「悪いな…押しかけて。」

陸が謝る。

「ううん…お見舞い來てくれたんでしょ?ありがと…。」

「…大丈夫?」

「ありがとう。由希ちゃん。大分落ち著いたよ。」

「そうですか…良かったです。」

「あ、ミーシェ。誕生日おめでとう。」

「えへへ…ありがと。ごめんね?々準備してくれたんでしょ?こんな形になっちゃって…」

「気にしないで。」

「はい。それよりも早く治してください。」

花園も答える。

「治ったら覚悟しててよね〜?目いっぱい祝ってやるんだから。」

「そうだ。君はとっとと風邪を治せ。」

「みんな…」

涙が浮かぶ。

「…ちょっとミーシェ…大袈裟過ぎ…」

そう言って目元の涙を拭ってくれる松山。

「ご、ごめん…でも嬉しくて…つい…」

ああ…やっぱり私…

…幸せだなぁ…。

久々のの投稿です。

お待たせしてすいませんでした。

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