《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》74話 平和な平和な冬休み 〜完敗〜
クリスマス。
それは人にとって特別なイベント。
人たちはこの日にこぞってデートに出かける。
ここにいる1つのカップルもこれから出かける予定だった。
「どうぞ。お菓子でも食べて楽にしててね?」
「…は、はい。」
由希の前にお茶とお菓子が出される。
「お父さんはもうすぐ來るから待っててね?」
「…はい…。」
クリスマス。
この日は出かける予定であったが、その前に由希は約束していた、陸の父親に挨拶をすることになった。
「陸、お父さんはもうすぐ來るからそれまで由希ちゃんと話でもして待ってて。」
「ああ。」
「…張するなぁ…。」
「大丈夫か?まあ変なこと言い出したら僕が何とかするさ。」
「…それは…うん…。ありがとう。」
陸なりのフォローをけ、お禮をする由希。
すると和室の襖が開く。
「待たせたね。」
「…い、いえ、こちらこそ…わざわざ予定を空けていただきありがとうございます。」
「こちらが呼んだんだ。文句はないさ。…さて…君が松山由希さん…。」
「…はい。」
「陸がいつもお世話になっている…ありがとう。」
陸の父はテーブルに両手を置き、頭を下げる。
「…そ、そんな…私こそ陸くんには勉強教えてもらったりしてて…こちらこそお世話になってます…。」
「そうか…。」
「そんな話じゃないだろ?…本題はなんだ?」
陸がぶっきらぼうに話す。
「そうだな…。私が心配しているのはに夢中になりすぎて進路を閉ざすことがないかどうかだ。」
「…」
「今日もこの後出かけるんだろう?」
「まあ。」
「別に私はをするなと言っているんじゃない。夢中になりすぎるなと言っているんだ。」
「どうしようと僕達の勝手だ。」
「…陸…。」
「そうか…陸、し由希さんと2人で話させてくれないか?」
「…分かった。」
陸は襖を開けて部屋をあとにした。
「すまないね、最近陸とは上手くいっていないんだ…。」
「…それは…陸からし聞いています…。」
「陸が?」
「…ええ。陸は…ぶっきらぼうで鈍で…人一倍プライドが高いですから。それに親子となれば格も似ていると思います。その…反りが合わないのは當たり前だと思いますよ。」
「陸のこと…よく分かっているんだな…。」
「…はい…。陸のこと…好きですから。」
「君は…陸のどこが好きなんだ?」
「…え?!そ、それは…」
「何、からかおうって気じゃない。參考までに聞きたいんだ。」
「…不用な…所です…。」
「不用な所?」
「…はい…優しいくて…友達や私のこと…第一に考えてくれて…それでも照れくさいのかそれを隠そうとする可いところがあって…その…その不用な優しさに気づいてから…目が…離せないんです…。」
由希は恥ずかしそうに言葉を紡ぐ。
「…」
「…気づいたら…目で追ってて…そして…気づいたら…片思いになってました…。」
「…」
目の前の本気でするに陸の父は何も言えなかった。
「そう…か…。」
「…さっき…に現を抜かして進路を閉ざすことにならないかと…あなたは心配していました…。」
「…ああ。」
「…心配しないでくださいって…私が言うのも変ですけど…。陸のこと…本當に大事に思って言っているの…すごく伝わってきます。」
「…ふ、ふん…。」
「…ふふふ…その口癖…陸にそっくり。本當によく似た親子なんですね。」
「そ、それは…」
「…私に…任せて貰えませんか?その…進路に影響が出るようなことはしません。私は…あなたの前で言うのは変かもしれませんが…陸のこと…本當に大事に思ってる自信があります。」
「…」
「…だから陸が進路を閉ざすなんて所は見たくないです。私はなんて初めての未者ですけど…陸のこと…好きで…いや…その…してます。」
「!」
「…お願いします。陸のこと…信じてあげてください。」
由希は頭を下げる。
「…陸のことを…よろしく頼む…。」
「!…はいっ!」
「…完敗…ですね。」
「…」
由希と陸が家を出たあと、陸の母が陸の父に話す。
「…やっぱりとてもいい子ですね…。由希ちゃんは。」
「ああ…あんなふうに誠意を見せられては…認めないわけには行かんだろう…。」
「ふふ、今度は由希ちゃんを混じえて食事でもしましょうか?」
「そう…だな。まだ話したいことは沢山あるからな…。」
「この調子で陸とも仲直りできるといいんですけどね…。」
「何か言ったか?」
「いえ、たまに難聴なところもそっくりですよ。」
「ふん…。」
「…はぁ〜!張した〜!」
由希はカフェで項垂れる。
「どんな話をしたんだ?」
「…」
「どうした?」
「…は、恥ずかしいから言いたくない…。」
「は?」
「…い、言わない!どうしても聞きたいならお父さんに聞けば!わ、私の口からは…言えない…。」
「なんだそれ…。」
「…ふふ…陸の事…よろしく頼まれちゃったからね〜。」
「え?」
「…なんでもなーい。さ、行きましょう?せっかくのクリスマスなんだから!」
「あ、ああ。」
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