《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》77話 平和な平和な冬休み 〜のぼせただけじゃない〜
お久しぶりです。
どうぞ。
「はっ!」
カコン!
「ふっ!」
カコン!
「それっ!」
スパァン!
「ん。」
カコン!
「ああ〜!!」
「ふ、まだまだ甘いな。」
「陸くん強い〜!」
溫泉から出た後、一同は卓球大會を繰り広げていた。
…二人を除いて。
「はぁ…はぁ…ごめんね…ユウ…。」
「たく…のぼせるなんてどんだけつかってたんだよ…。」
「ち、違うの!由希ちゃん達が私のを…あ…。」
途中で恥ずかしくなったのかミーシェは顔を赤らめる。
「ん?お前のがなんだって?」
「な、なんでもない…。」
「?…まあ今は寢とけ。」
そう言って優は団扇でミーシェを扇ぐ。
「ありがと…。」
「…スキー…楽しかったか?」
「うん。」
「良かった…。どうだ?れるようになったか?」
「うん。結構れるようになったよ!」
「そうか…。良かったな。」
そう言ってミーシェの頭をでてやる。
「えへへ…。あ、ユウ、そう言えば言ってなかったけどさ。」
「ん?」
「年末パパとママが日本に來るんだ〜。」
「……は?」
「いやさ、本當はお姉ちゃん達と一緒にロシアに行く予定だったんだけど…何かパパ達が日本見てみたいって言うから。」
「そ、それをなんで早く言わないんだよ?!」
「えへへ…スキー楽しみで忘れてた。」
「いつだ?」
「明日家出るって言ってたから…明後日?」
「マジか…。」
優は頭を抱える。
「ご、ごめんね…。」
「ま、どうせミーシェの親とは話しとかなきゃとは思ってたからな。遅いか早いかだ。」
「そ、そだね。」
「さ、お前はのぼせてんだからとっとと寢とけ。」
そう言って優は立ち上がる。
「ん〜。もっと一緒にいて?」
しかしミーシェは優の服の裾を摑んで止める。
「ふ…しょうがねえな。そう言えば年越しはどうしようか。」
「私がお蕎麥作るよ。お姉ちゃん達も呼んで一緒に食べよ?多分パパとママも日本で年越しするはずだし。」
「そうだな。でも1年の最後は…」
「うん。」
「「二人がいいなぁ。」」
「ふ…。」
「えへへ、同じこと考えた。」
「だな。」
「ふふふ…約…束。年越しは…2人で…ね?」
ミーシェは小指を優の前に出す。
「ふ…ああ。約束だ。」
「ん。えへへ…眠くなっちゃった。」
「ほらな。さっさと寢ろ。」
「ん〜…だってみんな卓球やっててずるい〜!」
「寢るまで一緒にいてやるから…。」
「ん〜…。じゃあユウがキスしてくれないと寢ないっ!」
「ほら。」
「んぐっ!」
優はミーシェと舌を絡める。
「っ〜!ん…ユ、…待っ…ん〜っ!」
「ふは…これで満足だろ?」
「ぷあっ!…よ、余計眠れなくなっちゃった…。」
「ダメだ。寢ろ。」
「う、うん。分かったから。ユウはみんなのとこ戻ってていいよ。」
「?…いいのか?」
「う、うん!おやすみ〜。」
「ああ、おやすみ。」
「…」
ダメだ。のぼせたせいで…が火照って…。
ミーシェは顔を真っ赤にする。
ううん。のぼせただけじゃないね…。
「…あんな激しいキスして…それだけで…やめちゃうんだもん。…あーあ…せっかくお風呂はいったのに…。
…ユウの…せいなんだから…っ…。」
翌日。
旅館をあとにした一同は電車に乗って帰途に就いていた。
「いやあ、楽しかったな!」
「そうだな…。」
賢也と凜が楽しそうに話す。
「私も2人と初めてだったけど楽しかったよ!」
「そ、それは良かった。」
前の席からミーシェが顔を出し2人に話しかける。
「また出かけようねっ!」
「お、おう。」
「…私も楽しかった。ありがとね。」
「そ、そうか…。」
みなそれぞれ2人に禮を言う。
「な、なんか照れるなぁ…ははは…。」
「ふあーぁ…ユウ〜…私眠いぃ…。」
「昨日早くに寢たのにもう眠いのか…?」
「え?あー…うん。」
「もしかして朝風呂ったからか?」
「う、うん!」
「分かったよ。起こしてやるから寢ていいよ。」
「ありがとう!」
ミーシェは座席の肘掛をおろし優の太ももに頭を置く。
「おい…。」
「ふふーん。ここが1番落ち著くもんね〜。」
「あのなぁ…。」
「それに…私が寢れなかったのはユウのせいなんだからっ!」
「は?」
「朝風呂ったのだってユウのせいだもん!」
「え?」
「おやすみ〜!」
「はぁ?」
…まあ…いいか…。
そう言って優も意識を闇に落とした。
今年もあとし。
この後巻き起こる波に備え眠りにつく2人だった。
予告です!
明日の月曜日クレイジークラスルームの更新を行います!
お楽しみに!
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