《ぼっちの俺がギャル風に好かれた件について》第9話 いじめられる原因
「なんなのあいつ!佑介にあんなこと言って楽しい訳!?」
ただいま、莉奈と一緒に下校していた。隣では雪原に対して莉奈が凄く怒って文句を言っていた。
「まあ、俺は大丈夫だからあまり気にするなよ」
「気にするに決まってるでしょ!好きな人の悪口言われて黙ってる人いないからね!」
莉奈は怒り心頭と言ったじで俺にまで怒り口調になって話してくる。
「というかなんであいつは佑介をいじめるの?」
「まあ。思い當たる節はあることはあるな」
そう言いながら俺は中學の頃を思い出し始める。
それは中學の頃。當時の俺は今みたいにボッチではなく普通に友達が何人かいた。
その中でも特に仲が良かった男友達が松馬斗真まつばとうまという友達。
とある日、俺はそんな斗真からとある相談をける。
『同じクラスの雪原真から告白をけたんだが斷りたい。でも、斷ったら何されるか分からないから助けてほしい』
それが相談容だった。
中學時代、雪原は學校ではとして人気があり男関係なく人気が高かった。そして、彼自もその人気を利用して數人のグループを作り気に食わない人をめたり金を搾り取っていた。
そのため、もし雪原の告白を斷ったら何されるか分からない。下手したらいじめの対象になる。
斗真はそれを恐れていた。
「それならお前が雪原の悪口を言えばいい。そして、それは竹澤佑介に聞いたと言って告白を斷れ。そうすれば告白を斷れる」
「でも、そんなことをしたらお前が……」
「俺は大丈夫さ。たぶん、1回ボコボコにされて済むだろう」
「いや、でもだな。そんな友達を犠牲になんて」
「なら他の方法はあるのか?これが一番お前に被害が出ない方法だ」
最初は「なんで俺が代わりにならないといけないんだ」と思ったが斗真は親友。そんな親友が困っているならと俺はこの案を提案した。
「本當にいいのか?」
「俺が提案したんだ」
「……ありがとうな佑介」
そして、斗真は俺が出した提案を雪原に実行した。結果、斗真には被害がなく俺はその日のに雪原に従えている生徒達にボコボコにされた。俺はもうそれで終わったと思っていた。
『1回ボコボコにされて終わり』だと。
だが、この考えが間違っていたことに気付いたのはボコボコにされた次の日だった。
「竹澤。ちょっとこっちに來て」
晝休みに俺は雪原にそう聲を掛けられる。
そして、嫌な予をしながら俺は雪原に付いていく。
やがて育館裏に來ると數人の男のグループが立っておりそのグループの男子1人が俺に歩み寄り俺の鳩尾を思いっきり毆る。
「うっ!」
俺はあまりの痛みに顔をしかめて倒れ込む。それを皮切りに數人が俺の腹や背中を蹴りまくる。
それが數十分続き雪原が俺への暴行を止めこちらに歩み寄る。そして、倒れこむ俺の前に立ち止まってしゃがみ込むと俺の髪を摑み上げる。
「私はお前が許せないんだよね。だからこれからも痛い目に遭ってもらうから」
そう言うと俺のポケットから財布を奪い中を開けっていた金を取る。
「へぇー、あんた意外と金持ってるんだね」
雪原が2枚の萬札を嬉しそうに見つめ金をポケットにしまい込み俺の耳元でこう囁いた。
「明日もお楽しみに」と。
そして、その翌日に俺は學校の全生徒から軽蔑されいじめをけるようになった。
その原因は雪原が流した『竹澤佑介が無理矢理子生徒を犯した』という噓話。
しかも、子生徒を犯している場面の合寫真付きで學校中に流したのだ。
この時點で俺の親しくして友人も俺を見捨ていじめに加わるようになった。
言わずもがな俺が相談に乗った斗真もその1人だった。
「なんで斗真まで」
「本當にごめんな。俺がお前を毆らないと俺がいじめの対象になる」
恐らく俺をいじめない奴は俺の仲間ということで雪原の従えてるグループにいじめをけるのだろう。結局、俺は斗真からも暴行をけた。
そして、気付けば俺には味方がおらず中學を卒業するまで1人で雪原グループからのいじめに耐え続けた。
この出來事は全て親友の相談に乗ったのが原因だと俺は思った。しかも、その友人にも裏切られ暴行をけた。
俺はもう面倒なことはしないと決め友人など作らず1人でいた方が楽だとそう思った。
「ひどい……」
俺が話終わるとあまりに酷い話だったのか莉奈が顔を歪めていた。
「だが過去の話だ」
「過去の話でもそんな酷い事を佑介にするなんて許せない」
「いや、元々は俺がした友人への提案も悪かった。もっと良い案があったのかもしれないし」
「でも、その時は思い付かなかったんでしょ?」
「まあな……」
それっきり俺と莉奈の會話が止まる。すると、何を思ったのかいきなり正面に回ってきた莉奈は俺を抱きしめてきた。
「な、なんだよ!?」
「今の佑介、辛そうな顔してる」
「は?するわけないだろ」
と言いながら俺はし揺していた。
あの時は親友だった斗真にさえ裏切られた辛さは半端じゃなかった。 
またあの辛さを思い出すと俺は自然に涙を流していた。
「あたしは絶対に佑介を裏切らない。あのがまた佑介をいじめようとしたらあたしが必ず助けてあげるから」
「莉奈……ありがとうな」
俺が禮を言うとさらに強く俺を抱きしめる莉奈。俺もそんな莉沙の背中に手を回して泣き続けた。
「の子に抱きついて泣くとか……黒歴史だろ」
しばらくして泣き止み冷靜になった俺は莉奈に抱きついて泣いたことに頭を抱える。
同級生のの子の目の前で泣くのはいくらなんでも恥ずかし過ぎる。
「あたしは気にしてないから佑介も気にする必要はないよ。というかあたしからしたらし嬉しいし」
「はぁ?なんでだよ」
「だってそれだけあたしに心を許してるって証拠でしょ?だから嬉しいんだよ」
莉沙はそう言って微笑む。俺はその姿が可く不覚にもドキッとしてしまう。
それを他所に莉奈は俺の腕を取り自らの腕を絡ませてる。
「あとは早く佑介があたしの彼氏になってくれたらもっと嬉しいのになー」
「……それは葉うか分からないぞ」
俺は腕に頭を寄せる莉沙を橫目で見ながら苦笑いしそう答えた。
「……ん?」
そんな時だった。不意に背後から嫌な視線をじた俺は後ろを振り返る。
しかし、後ろには野良貓が歩いているだけだった。
「どうしたの?佑介」
「いや、なんでもない」
俺はさっきの嫌な視線は気のせいだと思い再び前を向く。
「……ふーん、あの2人そういう関係なんだ」
俺達のすぐ近くの電柱に隠れる1人の子生徒がいた。そして、その子生徒はそう言いながら不気味な笑みを浮かべていたのである。
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