《後輩は積極的》第8話
*
プールに行く日の當日。
俺は駅前で実ちゃんを待っていた。
「暑いなぁ……」
日差しが強く、気溫も高い夏の晝。
なんで俺は子高生とプールに行こうとしているのだろう?
そんな事を考えながら、実ちゃんを待っていると突然後ろから誰かに両目を塞がれてしまった。
「だ〜れだ?」
「……何してるの? 実ちゃん」
俺がそう言うと、視界が明るくなり、目の前に実ちゃんが現れた。
「せいか〜い! 正解のご褒に腕を組んであげてもいいですよ」
「いや、そう言うの良いから」
「え、何でですか? 現役子高生と腕組めるんですよ? 馬鹿ですか? それともアホですか?」
「どっちでもないけど、遠慮しとく」
実ちゃんはショートパンツに、カットソーTシャツと涼しげな格好をしていた。
背中にはリュックを背負っており、満面の笑みで俺を見ていた。
「もったいないですねぇ〜、じゃあ可そうなので手を握ってあげます」
「いや、だからいいって。早く行こうよ」
「もぉ〜そんなに私の水著が見たいんですかぁ〜? 先輩のエッチ!」
「……早速帰りたくなってきた」
「そんな照れなくても良いのにぃ〜」
「……面倒くせぇ……」
「何か言いました?」
「なんでも無いよ……早く行こう」
「あぁ! はぐらかした!」
俺と実ちゃんは、電車に乗ってプールに向かう。
「先輩、私とデート出來て嬉しいですよね?」
「え? これってデートなの?」
「年頃の男が二人で出かけるって行ったら、それはデートですよ」
「いや、実ちゃんと俺だと、どっちかって言うと兄弟なんじゃ……って、イテテ! な、何するの!?」
俺はなぜか実ちゃんから、電車の中でおもいっきり足を踏まれた。
実ちゃんは頬を膨らませて、そっぽを向いていた。
「自分のに聞いたらどうですか?」
「は、はぁ?」
「フン!」
機嫌が良かったり、悪かったり、本當に子高生は良く分からない。
「まぁでも、実ちゃんは可いから、並んで歩けるのは嬉しいかな?」
「え? な、なんですか急にぃ〜。きゅ、急に褒めても何も出ませんよぉ〜」
「……黙ってればな」
「なんか言いましたぁ〜?」
「イデデデ!! い、言ってない! 言ってないから!!」
今度は手の平をつねられてしまった。
折角褒めてあげたのに……。
「もぉ〜、先輩は私に対して冷たいですね!」
「別にそんなつもりはないんだけどな……」
「冷たいです! もっと優しくしてくださいよ!!」
「優しいだろ? こうやってプールに付き合ってるわけだし」
「それは先輩が私の水著姿を寫真に納めて、夜の自家発電に……」
「そんな事に使うかっ!! それと、子高生がそう言うことを言わないの!!」
「ふぅ〜ん、私の今日の水著……すっごいのにぃ〜」
「ソウナンダー、キタイシテルヨー」
「が無いんですけど!」
そんなどうでも良い話しをしているうちに、プールに到著した。
流石は大型のアミューズメントパーク、敷地も広い上に人も多い。
夏休みと言うこともあってか、學生らしき客が多く、知り合うとあってしまいそうで、なんだか怖かった。
「すごいですねぇ〜、流石は夏休み、人が多い」
「そうだね、でも休日じゃない分、まだ人はないみたいだけど」
「じゃあ、早速行きますか!」
「はいはい」
俺は実ちゃんに手を引かれ、中にっていく。
*
更室で分かれた実ちゃんと分かれた俺は、海パンに著替えていた。
「財布と……あとスマホか、よし」
俺は持ちを確認し、パーカーを羽織ってプールサイドに向かう。
プールサイドを見ると、明らかにカップルが多かった。
「はぁ……良いよなぁ……」
俺は実ちゃんを待ちながら、ため息をついてプールサイドのカップル達を眺めていた。
「俺にも彼が居ればなぁ……」
「どこ見てるんですか?」
「え? あぁ、來たんだ」
後ろから聲を掛けられ、俺は後ろを振り向く。
【書籍化】傲慢王女でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん
「貴方との婚約は白紙に戻させて頂く」凍りつくような冷たい美貌のリューク・バルテリンク辺境伯は決斷を下した。顔だけは評判通りに美しいが高慢で殘酷な性格で、贅沢がなにより大好きという婚約者、ユスティネ王女……つまり私の振舞いに限界になったからだ。私はこれで王都に帰れると喜んだけれど、その後に悲慘な結末を迎えて死亡してしまう。気がつくと再び婚約破棄の場面に時間が巻き戻った私は、今度こそ身に覚えのない濡れ衣を晴らし前回の結末を回避するために婚約破棄を撤回させようと決意した。 ※ビーンズ文庫様より書籍版発売中です。応援ありがとうございました! ※誤字報告ありがとうございます!とても助かります。ひらがな多いのは作風ですのでご容赦下さい。※日間総合ランキング1位、月間総合ランキング2位、月間ジャンル別ランキング1位ありがとうございました!※タイトル変更しました。舊題「傲慢王女な私でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん」
8 111婚活アプリで出會う戀~幼馴染との再會で赤い糸を見失いました~
高身長がコンプレックスの鈴河里穂(すずかわ りほ)は、戀愛が苦手。 婚活アプリを宣伝する部署で、強制的に自分が登録することになり、そこで意外な出會いが待っていた。 里穂の前に現れた幼馴染との関係は? そして里穂にアプローチしてくる男性も現れて…。 幼馴染の企みによって里穂の戀はどうなるのか。 婚活アプリに登録したことで、赤い糸が絡まる甘い物語。 第14回らぶドロップス戀愛小説コンテスト 竹書房賞を受賞をいたしました。 お読みいただきありがとうございます。 9月22日、タイトルも新しく『婚活アプリの成婚診斷確率95%の彼は、イケメンに成長した幼なじみでした』 蜜夢文庫さま(竹書房)各書店と電子書籍で発売になります。 ちょっとだけアフターストーリーを書きました。 お楽しみいただけたら嬉しいです。
8 178婚約者が浮気したので、私も浮気しますね♪
皆様ご機嫌よう、私はマグリット王國侯爵家序列第3位ドラクル家が長女、ミスト=レイン=ドラクルと申します。 ようこそお越しくださいました。早速ですが聞いてくださいますか? 私には婚約者がいるのですが、その方はマグリット王國侯爵家序列7位のコンロイ家の長男のダニエル=コンロイ様とおっしゃいます。 その方が何と、學園に入學していらっしゃった下級生と浮気をしているという話しを聞きましたの。 ええ、本當に大変な事でございますわ。 ですから私、報復を兼ねて好きなように生きることに決めましたのよ。 手始めに、私も浮気をしてみようと思います。と言ってもプラトニックですし、私の片思いなのですけれどもね。 ああ、あとこれは面白い話しなんですけれども。 私ってばどうやらダニエル様の浮気相手をいじめているらしいんです。そんな暇なんてありませんのに面白い話しですよね。 所詮は 悪w役w令w嬢w というものでございますわ。 これも報復として実際にいじめてみたらさぞかしおもしろいことになりそうですわ。 ああ本當に、ただ家の義務で婚約していた時期から比べましたら、これからの人生面白おかしくなりそうで結構なことですわ。
8 170男がほとんどいない世界に転生したんですけど
部活帰りに事故で死んでしまった主人公。 主人公は神様に転生させてもらうことになった。そして転生してみたらなんとそこは男が1度は想像したことがあるだろう圧倒的ハーレムな世界だった。 ここでの男女比は狂っている。 そんなおかしな世界で主人公は部活のやりすぎでしていなかった青春をこの世界でしていこうと決意する。次々に現れるヒロイン達や怪しい人、頭のおかしい人など色んな人達に主人公は振り回させながらも純粋に戀を楽しんだり、學校生活を楽しんでいく。 この話はその転生した世界で主人公がどう生きていくかのお話です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ この作品はなろうやカクヨムなどでも連載しています。 こちらに掲載しているものは編集版です。 投稿は書き終わったらすぐに投稿するので不定期です。 必ず1週間に1回は投稿したいとは思ってはいます。 1話約3000文字以上くらいで書いています。 誤字脫字や表現が子供っぽいことが多々あると思います。それでも良ければ読んでくださるとありがたいです。 第一章が終わったので、ノベルバでこの作品を更新するのはストップさせていただきます。 作者の勝手で大変申し訳ないです。 続きを読みたいと言う人は……是非カクヨムなどで見て欲しいです。
8 197腐男子先生!!!!!
全編完結いたしました。 また會いましょう。 ごく普通の腐女子と、ごく普通の腐男子が出會った。イベント會場で。 ただひとつ、ごく普通と違ったのは、二人は高校の教え子と教師だったの……でした。 2018年3月、高校卒業とともに、完結。 卒業おめでとう。 そして、ありがとう!!!!! 同タイトル書籍化→ビーズログ文庫アリスさま コミカライズWEB連載→ジーンピクシブコミック様
8 87アナグマ姫の辺境領修復記
王都図書館の奧深く、《アナグマ姫》と揶揄されつつ、ひっそりと古書修復に勤しんでいた第十王女のアニエスは突如、父王の遺言で辺境領地を相続してしまう。 そこは數々の災難により無人の廃墟と化し、領內を魔物が闊歩し魔王が棲みつき、おまけに時々異界から何かが迷い込む、とんでもない土地だった。 たまにめげそうになりつつ、主人公が領地再興に向けてがんばる話。 (※本編完結済み)
8 172