《ボクの彼は頭がおかしい。》眠れるアホな
「眠り続けるわたし…」
「あ、また何か企んでるでしょ?」
「眠り続ける…つまりはになれる……エヘヘ」
「もしもーし」
我が校では全ての授業が終了した後、掃除をしてから終禮、そして解散となる流れが常である。
いつもと同じように、授業後の掃除に取りかかろうとしていた。
僕は教室掃除で、雑巾マスターという実に名譽な稱號を皆から與えられていた。
その名に恥じないよう、今日もまた一杯床を磨こうと自をいきり立たせていたちょうどその時。
五月のクラスの知らない誰かが、僕を呼びに來た。
なんでも彼の急事態らしい。
雑巾を放り投げ、大慌てで(知らない誰かに先導されながら)五月のもとへと急いだ。
彼の教室に著くと、その中央に人だかりができていた。
群衆をかき分け中を覗き込む。
五月が、両手をの前に組んで靜かに眠っていた。
「この人何してるの?」と、ギャラリーに向かって尋ねる。
「六限目が終わったとたん、急に倒れこんじゃって…」と、誰かが答えてくれた。
掃除したくないだけだろ。
明らかに呼吸してるし、顔はいつもどおり艶やかで健康そのもの。
「起きなさい」
彼の頬を軽くたたいて起こそうとする。
一瞬ピクッと反応はあったが、目を覚ますまでには至らず。
大役者め…。
「やっぱキスじゃないとダメなんじゃない?」
誰かが言った。
「俺もそれ思った!」
「だよねだよねー」
「あたしも見たーい」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
「キースキース」
黙ってやり過ごそうとしたけど、鳴り止まないこのキスコール。
やるしかない…のか?
くそう、恥ずかしいったらありゃしない。
五月の後頭部に左手を添え、右手で背中を支えながらしだけ上を起こしてやる。
すぐ近くから彼の顔をまじまじと眺める。
なんて綺麗なんだ。
彼の前では、ダイヤモンドの輝きさえも――
「早くしろよ!」
誰かがぶ。
はいはい分かったよ。
僕は五月に、そっとを落とした。
興のり混じった悲鳴が観衆から沸く。
同時に、五月が目をあけた。
彼に首元を摑まれる。
無表のままでこう一言。
「もっと」
グイと引き寄せられ、気付くと僕はもう一度彼にキスをしていた。
教室中がお祭り騒ぎの狀態となる。
恥ずかしいけれど、こういうのも悪くないかな。
僕は目を閉じ彼との――
「早く掃除に取りかかりなさい!」
はい、先生のご登場です。
僕と五月は飛び起きた。
ギャラリーは散り散りになっていき、教室の中央には僕たちと先生の三人。
This is バミューダトライアングル。
「五月さんは放課後、職員室に來なさい。早瀬くんは掃除に戻って」
はい、と返事をして五月は再び床に寢転がった。
はい、と返事をして僕は教室に帰った。
放課後、職員室から出てきた五月に尋ねる。
「何て言われたの?」
彼は不敵な笑みを浮かべてこう言った。
「どうせやるんなら全校生徒の前でしなさいって。やってやろうじゃない!」
いやいや絶対解釈おかしいでしょそれ。
島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪
罪を著せられ島流しされたアニエスは、幼馴染で初戀の相手である島の領主、ジェラール王子とすれ違いの日々を過ごす。しかし思ったよりも緩い監視と特別待遇、そしてあたたかい島民に囲まれて、囚人島でも自由気ままに生きていく。 『王都よりよっぽどいいっ!』 アニエスはそう感じていた。……が、やがて運命が動き出す。
8 78夜明けを何度でもきみと 〜整形外科醫の甘やかな情愛〜
菜胡(なこ)は、整形外科外來のナース。 ある日職場でもある整形外科外來室に見知らぬ男性がおり、追い払おうとした時、転びそうになって男性に助けられる。 お禮を言おうとしたら、抱きしめられて、いきなりの口づけが落ちてきた。 ファーストキスを奪われた上、この男性は新しく赴任してきた整形外科醫だと知って驚く。 初対面でいきなりキスをされたのに、その日から男性のことが気になり始めて……。 過去の戀愛に良い思い出のない二人が、最悪の出會いを果たした。運命の糸が緩やかに絡んでいく。
8 166感じるのは快楽だけ
拘束、目隠しされ、恐怖を感じていたはずなのに、だんだんと違う感覚を感じてしまう。 BLです。 ご理解頂ける方のみお読みください。 一話だけの短編の予定だったのですが書けるだけ書いてみることにしました。よろしければ見守っていてくれると嬉しいです。 何かご要望がございましたらコメントにてお知らせください。
8 50Waving Life ~波瀾萬丈の日常~
※題名を変更しました。 主人公、蔭山 剣也(かげやま けんや)が多くのヒロインと引き起こす、波亂萬丈の青春ラブコメディー。 岸川 蘭華(きしかわ らんか)は、いつも一緒に遊んでいた幼馴染。 皆田 絵里(みなだ えり)は、実は小學校時代に不良の自分を救ってくれた恩人。 そんな2人から入學して僅かの間に告白される。 そして更に、蘭華は留學することになり更なる問題に直面する。 その他沢山の問題にぶつかっても挫けずに頑張る主人公やヒロイン達に注目! 多くのヒロインと関わることで、主人公の感情は変化していく! 戀愛もの好き必見‼︎ ジャンル別日間最高19位、週間65位の作品です。
8 197聖女のわたくしと婚約破棄して妹と結婚する? かまいませんが、國の命運が盡きませんか?
リリアベルは、生まれつき身體に百合の紋章を宿した聖女だった。 けれども、人の感情がオーラとして見える特殊能力があるのを、婚約者のアーサー公子からは疎ましく思われている。 「お前とは婚約破棄して、妹のララローズと結婚する!」 華やかな仮面舞踏會の夜、とうとう高らかに宣言される。 その上彼は、聖女の証まで噓だと疑ってきて……? 「今ここでドレスを脫ぎ、印を見せてみろ」 乙女の肌を大衆の目にさらすわけにはいかない。 抵抗するもむなしく、背後から捕えられ、絶體絶命のピンチに――。 「やめろ!」 そこへ、仮面をつけた見知らぬ男性が現れたのだった。 ※2022/11/17異世界戀愛日間ランキング11位・総合日間13位・総合日間完結済4位 応援ありがとうございます。 ※第一部だけでも婚約破棄がテーマの短編としてお楽しみいただけます。 ※第二部は後日談的な位置づけとなります。 ※2022/12/02カクヨム様にダイジェスト版の掲載をしました。
8 145婚約破棄された令嬢は歓喜に震える
エルメシア王國第2王子バルガスの婚約者である侯爵令嬢ステファニーは、良き婚約者である様に幼き時の約束を守りつつ生活していた。 しかし卒業パーティーでバルガスから突然の婚約破棄を言い渡された。 バルガスに寄り添った侯爵令嬢のヴェルローズを次の婚約者に指名して2人高笑いをする中、バルガスが望むならとステファニーは見事なカーテシーをして破棄を受け入れた。 婚約破棄後からバルガスは様々なざまぁに見舞われる。 泣き蟲おっとり令嬢が俺様王子に、ざまぁ(?)する物語です。 *殘酷な描寫は一応の保険です 2022.11.4本編完結! 2022.12.2番外編完結!
8 159