《ボクの彼は頭がおかしい。》10月30日
土曜日。
目覚まし音とともに目を覚ます。
朝だ。
また今日も重苦しい時間を過ごす事になるんだ。
そう思うと、なかなか布団から出ることが出來なかった。
やや経ってリビングに降りる。
そこには誰もいなかった。
五月がいたりしてね、なんてホントにちょっとだけど、でもものすごく期待していた自分が馬鹿みたいだ。
母が用意してくれていた朝食を一人で食べる。
あんまり靜か過ぎるので、テレビをつけた。
韓國ドラマか、それともテレビショッピングか。
どちらも僕の好むところではない。
結局すぐに電源をオフにして、靜寂の中朝食をとった。
一通りの作業が終了し、さぁこれから何をしようにも自由な時間。
五月のいない、自由な時間。
とりあえず攜帯を確認する。
一人でいると何かに押しつぶされてしまいそうで、誰かにすがりたい気持ちでいっぱいだった。
輝く晶畫面。
著信…ナシ。
メールも、ナシ。
はい、そうですよね。
誰からもメールなんて來ないですよね…自分からしてみますか。
ボタンを作して電話帳を開き候補を挙げてみる。
大雪くんぐらいしかいない。
もっと々な人とメアド換しておけばよかった、と今さらながら後悔した。
ってかやっぱり、どうしても視界に「五月」の文字がね、ってきちゃうんですよね。
気になっちゃうんですよね。
小雪さんには待てって言われたけど、でも僕には謝らなければならないことがあるわけで…
のんきに休日を満喫するなんて、それはいくら何でもヒドすぎると思う。
彼氏として、いやそれ以前に人として。よし、電話してみよう。
今から會えませんか?って聞いてみよう。
(何だかんだ言って寂しさに負けただけです。わがままなだけです)
當然のように電話帳なんか見なくても覚えている五月の番號。
三秒ぐらいで打つことができる。(ドヤ顔)
――電話はつながらなかった。
僕は近所のレンタルDVD店に行く事にした。
明るい映畫でも見て気を紛らわせようと、単純にそう考えた。
コメディやアクション映畫などを大量に借りて帰宅。
すぐに見始める。
ところがコメディを借りたつもりが、始まった映畫はどう見ても「ラブ」コメディだった。
すぐに気付いたけど消すのは面倒だったし、それにコメディだろうがラブコメディだろうが面白ければこの際何でもいいかという結論に達したため、最後まで見てしまった。
前半は笑いに溢れるコメディの王道、後半は一転して涙無しでは見ることの出來ない究極のラブストーリーだった。
余計に五月のことが頭から離れなくなった。
見終わって攜帯を確認するが、彼からの折り返し連絡は無し。
攜帯なんてなくなってしまえばいいのに。へし折ってカラスの餌にでもしてしまおうかな。
あ、でもこれ五月がわざわざバイトして買ってくれたやつだ。
すっかり忘れてたよ、てへ。
午後からはバイトだった。
「きっと、だいじょぶですよ先輩」
雫さんにめられる。
あれ、どうして雫さんが僕らのことを知っているのだろう。
「き…今日の朝、サツ姉の家にいったんです」
「え?」
普通に驚いた。
だって今回の件に、間接的にしろ雫さんは関わっているわけだし。
関わってるよね?僕の勘違いなのかな。
ちょっと整理してみよう。
火曜日、雫さんのことどう思ってるのと聞かれて答えられなかった僕。
水曜日、五月と一切話さなかったこの日。もちろん前日からの流れで。
木曜日、前田くんに隙を突かれてキスされた五月。
金曜日、學校を休んだ五月。事態の深刻化。
土曜日、五月に電話してみるもつながらない。だけど雫さんは彼に會ったらしい。
分かってる。
僕が全ての元兇だってことぐらいちゃんと分かってる。
それでも、なんていうかこう、モヤモヤしたじが元までこみ上げてきてる。
――僕の電話には出なくて、どうして雫さんには會っ――
ダメだ。こんなくだらないこと考えるべきじゃない。
そうだ。
嫉妬なんかしてる暇があったらさっさと謝りに行けばいいのだ、直接。
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