《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》さ迷う魂13
日本に來てから、1ヵ月位経とうとしている。
ルーファスの部屋でマリーが
「だんだん、意識が保てなくなってる。
今は本當にヤバイかも。向こうの世界の
私には変化は無いの?」
「毎日確認してるが、まだ大丈夫だ」
「そう.....」
マリーが心配する。
「こうなったら、高い所からでも
飛び降りようかしら?」
自暴自棄になっているようだ。
「それだけは、頼むからやめてくれ」
ルーファスも困している。
「そーだよっ。まりっ!」
ジルからも怒られる。
「じゃあ、どうすればいいのよっ!」
マリーが怒鳴る。
ルーファスがまりをなだめるように
抱きしめる。
「もう意識も戻る...部屋へ戻るわ.....」
マリーはルーファスの腕をすり抜け
部屋へ戻る。
「くそっ」
ルーファスは思い通りに行かない
事が腹立たしく、自分を責める。
「ルーファス....」
ジルもかける言葉が見付からないようだ。
それでも朝はやってくる。
「おはよ。ルーファス君、今日さ
子飲みなんだよね。帰り遅くなるから
待ってなくていいから。それにしても
最近ちゃんと寢れて無いのかな?眠くて
しょうがないわ」
「そうか。あまり飲み過ぎるなよ」
「香も來るから大丈夫だよ。じゃあ
會社でね」
「気をつけて行けよ」
「は~い」
まりが行った後、ルーファスも遅れて
家を出る。
ルーファスは席に著くと、
「もう、ルーファス君、仕事も完璧ね。
何かやりたい事とかある?」
まりが聞いてきた。
「やりたい事か....何か平等な世の中を
作りたいな....」
「ルーファス君の國って、平等じゃないの?」
「こことは、ちょっと違うな....」
「壯大な夢ね。でもルーファス君なら
出來そう!」
「そうだといいな.....」
「今日の仕事だけど、資料まとめて
後は新しい事を見付けて會社に役に立つ事を
考えていこうか」
「ああ。分かった」
二人は仕事に取りかかる。
気が付けば、夕方になっていて
もうすぐ終了の時刻だ。
「今日の子飲みとやらは、どこで飲むのだ」
「この間、ルーファス君の歓迎會したお店」
「なんで?」
「いや、一応な」
終わりのチャイムが鳴った。
「じゃあね、ルーファス君」
「気を付けろよ」
まりがニッコリとして席をたつ。
「さっ、俺も帰るか」
帰り道、どうすればマリーを戻せるかを
ずっと考えながら歩く。
気が付けば、いつの間にか家に到著していた。
ドアを開けるとジルが玄関で待っている。
「あっルーファスお帰り~。あれ、まりは一緒じゃないの?」
「ああ、なんか子飲みらしい」
「ふ~ん。そうなんだ」
ルーファスは部屋へ戻り著替えをすませ
ソファーでくつろぐ。
テレビを付けるが、頭には全然って
こない。
時計を見ると、11時を回っている。
すると、攜帯の著信がある。
香からだ。
「もしもし、香か。どうした?」
「王子、大変なんですっ」
香の焦った聲が聞こえてくる。
「まりが、変な男達に絡まれちゃって
でもまりも全然引かなくて.....」
「どこだっ。すぐ行く」
「まりの家の近くの小さな公園です」
「分かった」
ルーファスは急いで著替えると
「ジル、行くぞっ」
「どこにっ?」
「説明は後だ」
ルーファスの焦りようにジルも
「うん、分かった!」
二人は近くの公園へ向かう。
到著すると、まりと香が三人の男達に
囲まれいる。
「いいじゃ~ん。遊ぼうよう」
無理やりまりと香の手を引いてる男達の
姿が見える。
「ちょっと、るな。
あんた達みたいなクズ生きている資格は
無いわ」
「可いと思って、黙ってたら
いい気になりやがって」
その時、香がルーファスの姿を見付ける。
「ルーファス王子っ!」
香は大きな聲でんでしまう。
男達が一斉にルーファスを見る。
「王子ぃ~?うけんだけど。あんなの
より俺達と遊ぶ方が楽しいぜ、な、お姉さん」
男がまりの肩を摑み、
引き寄せようとしている。
ルーファスが駆け寄り
「その汚い手を離せ」
男の腕を取り、ひねり上げる。
「いって~。何すんだよ」
「お前達に、構ってる暇などない。
この場から直ぐ消えろ」
「あんま、格好つけんなって。王子様」
一人の男が、ポケットから折り畳みナイフを
取り出す。
「ルーファス君、やばいよ。もう帰ろっ」
まりも、さすがにまずいと思ったらしく
ルーファスの腕を引っ張る。
しかしルーファスは怯むこと無く、
男を睨み付ける。
男はルーファスの顔にナイフを向ける。
「やれるもんなら、やってみろ。
この腰抜けめが」
「あ~?」
男は逆上したようで、ルーファスの脇腹に
ナイフを刺してしまう。
「うっくっ....」
ルーファスの脇腹から真っ赤なが染み出す。
「や、やばいよ。逃げようぜ」
男達は一目散に逃げ出していく。
ルーファスは脇腹に手を抑えながら
その場にうずくまる。
「ル、ルーファス君?......」
まりはその場に立ち盡くす。
數秒の間があき
「いや~!」
と、まりがぶ。
香がルーファスの元に駆け寄り
「け、警察、いや、先に救急車、な、何番、
番號....」
香はポケットから攜帯を取り出そうと
するがその手は震えるのであった。
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