《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》幻の島3
馬は森を抜け、街を駆け抜けると、城に到著した。城の門がガチャリと音を立てて開いてゆく。
門番達が一斉に
「ルル姫、お帰りまさいませ」
と立禮をした。城を見上げると、西洋の城と言ったじだ。
マリーは
「姫ですって」
とライルに小さな聲で話すと、ライルは軽く頷く。
ルルはルーファスの手を引き、城の中へとる。
侍達に
「大切なお客様よ。ルーファス王子を私の隣の部屋へ案して」
ルーファスは、侍達に案をされ連れて行かれてしまう。マリーとライルは、ぽつんと取り殘されてしまった。
「ライル、私達って、まるっきりいないような扱いね...」
「ええ、そのようですね....」
すると、使用人のおばちゃんがやってきて
「あんた達はこっちだよっ」
と使用人達の部屋へ案される。仕方なくついていくと、
「今はね、悪いんだけど、空いてる部屋が1つしかないんだよ。二人で一部屋でいいだろ?」
ライルが
「そ、それは、まずいです。私は納屋でもかまいません」
「いいのよ。ライル。私は構わないわ。ライルと一緒の方が安心よ」
「あんた、使用人なんだろ?」
「ええ、そうね。使用人なのかしらね」
「隨分偉そうなんだね」
「そうかしら?格なんじゃないかしら?」
「ふ~ん。そうかい」
そのおばさんは、案が終わると、去っていった。マリーとライルは部屋へると、シングルのベッド一つと、小さなソファーが置いてある。マリーはベッドに腰かけ、ため息をつく。
「どうしたもんかしら?ねえ、ライル。ルーファス置いてく?」
「マリー様、それは、反対ですっ!」
「冗談よ」
ジルが顔を出し
「まり、焼きもち焼いてるだっ」
「うるさいっ」
とまた、げんこつをくらう。
「う~」
ジルは頭を抑える。
「それより、ジル。魔法でここから、出出來ない?」
「それがね、この島なんだけど、強力な魔法がかけられてるみたいなんだ」
「どういう事?」
「分かんないけど、結界みたいなじかな?この島の中で僕の魔法があんまり、使えないんだよ。半分は吸収されちゃうみたい。せめて、ジャングルから抜ければなんとかなるかも」
「なんだか、ここの姫と言い、ジャングルといい、胡散臭いわよね。それに予言がどうのとか言ってたしね」
ライルは
「ええ、そうですね。幻の島ですか.....」
「まずは、報を集めなくちゃね。ルーファスもあんなんだしね....浮気でもしたら、即離婚なんだからっ」
ライルは、ブルブルっと震いをする。
「それは、恐ろしい.....」
ライルは、聞こえないように呟く。
「よしっ、そうと決まれば、早速くわよ。ルルだか、ララだか知んないけど、あのお姫様に好き勝手させないわよっ」
コンコンコン。
先程のおばちゃんがやってくる。
「あんた、これに著替えな。ここの侍になるんだろ?」侍の制服を渡される。
「そうなの?」
「私は、ルル姫からそう聞いてるよ」
「ふ~ん。分かったわ。それで何をすればいいの?」
「あんた名前なんて言うんだい?」
「マリーよ」
「私はね、スージーって言うんだ。そこの兄さんは、剣が強そうだから、警備にでもって言ってたよ」
「はあ....」
ライルは、仕方無いと言う顔をした。
「著替えたら、まずは私の下について貰うから」
「ええ。分かったわ。ライル悪いけど、外に出て貰える?」
「かしこまりました」
マリーは侍の制服に著替えて、スージーの元へ向かう。
「ピッタリじゃないか。まずは掃除からだ」
スージーからはたきを渡されると、マリーは埃を払いはじめる。
「掃除くらいね、なんてこと無いわ」
マリーは日本にいた頃は、一人暮らしも長かった為、掃除等は慣れていた。しかし、大きな城となると、大変だ。
「意外にくたびれるわね.....」
「そろそろ休憩にするよ」
スージーから聲がかかると、マリーは休憩にる。
「ねえ、スージー。この島ってどうなってるの?」
「あんたも、流れ著いた口なんだろ?」
「スージーもなの?」
「ああ、そうさ。あんまり大きな聲じゃ言えないけどね」
スージーは遠い目をした。
「私はね、10年位前にね、旦那と船で旅行してたんだ。たけど、嵐が來てね。私はこの島に流されてきたんだ。それで気が付いたら、この城にいた」
「えっ、旦那様は?」
「行方知れずさ....」
「そんなっ、探しもしなかったの?」
「いや、何度もここから出て、探そうと思ったさ。だけど、出れないんだよ」
「どういう事なの?」
「私にもよく分からないんだ。ジャングルを歩いてるといつの間にか合が悪くなってね。グルグルと同じ所を歩いてるんだ。結局城の警備の者に連れ戻され、ルル姫もいい人だし、島の生活も悪くないからね。こうして城で働かせて貰ってるに、だんだんどうでもよくなってね。久しぶりの漂流者にあったから、こんな話ししちまったけど、あんた達もここから出ようなんて事思わない事だね」
「スージーはそれでいいの?」
「旦那がどうなったのかは、気がかりだね....」
「諦めちゃダメよ....諦めたらそこで終わり。何の未來も待ってないわ」
「でもね、どうしようも無いんだよ」
「旦那さんだって、助かって探してるかも知れないわよ?」
「もう遠い昔の話だよ。死んでるかもしれないしね。不思議だね。なんかんな事話しちまったよ。あんただからかね?だけどこの話しはここまでだよ。他の者にしてはいけないよ」
「何故なの?」
「皆何処から來たのか、絶対話そうとしないんだ。この島では、ここで生まれた者以外素は話さないのが暗黙の決まりだ」
「そうなの。これは何かありそうね.....」
「マリー、余計な事するんじゃないよ。あの王子さんだって、どうなるか分からないよ」
「スージー忠告ありがとう。でもね、私、諦めが悪いの。それに皆を信じてるから」
マリーは、スージーに笑顔を向ける。
マリーは固く拳を握りしめ、絶対諦めない。と心の中で誓うのだった。
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