《人間嫌いな俺とビッチな》沙霧の思
 なぜなんだ?なぜ沙霧が......
ま、まさか、高校祭の時に聞こえた聲もあいつ本人で沙霧はあの時からここの高校に転してくる気だったのか?
だが、あいつは俺のことを馴染として煩わしく思っていた。
だから中2の放課後のあの日、俺に対する中傷を躊躇いなく吐き出せたのだろう。
なのに今更なぜ彼は俺の通う高校に?俺は全く関係なく、モデルの仕事でこちらに來るしかなかったのか?
ならば、なぜ馴染であることをバラす?
……分からない、沙霧が何を考えているのかが俺には分からない。
 久しぶりに過ごす1人の晝休み、1人になりたくて
屋上で沙霧のことを考えていた俺に冬を告げるように容赦なく冷たい風が吹き付ける。
ガチャッ
気溫が下がってからここにくる生徒はほぼ皆無だ。
きっと、図書室に行かなかった俺に胡桃が文句を言いにきたってとこだろう。
「胡桃、悪いが俺は今1人に....」
俺の予想は見事に違っていた。
 
扉の方を見るとそこには胡桃ではなく、沙霧が立っていた。
「へー睦月、ここにいたんだ~屋上解してる高校って最近はなくなったっていうけどここはっても
大丈夫なんだね~」
「さ、沙霧......」
「見ないうちにすっかり雰囲気も落ち著いて顔も前よりイケメンになってさ~胡桃って子じゃなくてごめんね、彼を待ってたのかな~?」
あの時あんなことを言っておいて、なぜ今普通に俺と話そうとすることができるんだよ!
俺はお前のせいでずっと....
そういいたい気持ちを抑えて俺は冷靜になる。
「沙霧、久しぶりだな。俺もまさかお前がモデルの
仕事もしてるなんてびっくりしたよ。お前も見違えるほど綺麗になったと思う。まあ、まさか偶然同じ高校で....」
「本當で偶然だと思う?」
「どういう意味だ?」
「ここに睦月がいることわかってて転したのよ」
それこそ意味が分からない。お前は俺との縁を切りたいのだろ?
「なんで俺と同じ高校に來る必要がある?」
「なんで馴染なのにそんなに他人行儀なのかなー?私がここにきたこと嬉しくない?」
「俺たちの関係は中學で終わった。そうだろ?沙霧は気づいてないかもしれねえけど、別れを切り出す前の日に友達と俺のこと話してたの聞いたんだ」
「あー、あれやっぱり睦月だったんだ。足音のじでそうかなぁって思ってたんだけどね」
「お前は俺とは関わりたくないんだろ?俺もお前とはもう関わり合いたくないし、俺は」
「私たちやり直してみない?」
「は?」
思わず俺は聞き返す。
「あの時はお互い、まだ子どもだった訳だし、上手くいくわけなかった。もう一度やり直したらいいんじゃない?馴染なんだし」
「沙霧、お前があの日言った言葉のせいで俺はずっと苦しめられてきた。それなのに、なんでそんなことを言えるんだ」
「むしろなんで睦月、そんなに気にしてるの?
あーそっか!好きだった私にあんなこと言われてショックだったんだね」
「お前とは話してても拉致があかないし、俺はもう
お前と関わるつもりはねえからな」
「ふーん、私とヤッたのにね」
「そ、それとはまた別だ、とにかく俺はお前と話す気はないから」
俺はそれだけ告げ、屋上を後にする。
あいつはきっと俺をからかいだけなんだ。
あいつの言葉に俺は何も期待などしていないと言い聞かせるようにして......
……
「ふーん、隨分と嫌ってくれるわね。私が居ないとダメなくせにどこまで私のことを無視できるかな?ま、まだまだ時間はあるし、じっくり楽しませてもらおうかな〜」
「後わ~胡桃萌って子、睦月と何か関係がありそうだし放課後にでも話してみようかな。上手くいけば私の仲間になるかもしれないもんね」
 
ほんじつのむだぶん
mixi・pixivで無駄文ライターを自稱している私が、 日頃mixiで公開している日記(無駄文と呼んでいます)を 小説家になろうでも掲載してみようと思い実行に移しました。 これは1日1本を目安に続けていこうと思います。 ご笑納くだされば幸いです。
8 178感じるのは快楽だけ
拘束、目隠しされ、恐怖を感じていたはずなのに、だんだんと違う感覚を感じてしまう。 BLです。 ご理解頂ける方のみお読みください。 一話だけの短編の予定だったのですが書けるだけ書いてみることにしました。よろしければ見守っていてくれると嬉しいです。 何かご要望がございましたらコメントにてお知らせください。
8 50カノジョの好感度が上がってないのは明らかにおかしい
『好感度を上げすぎるとその人との関係がリセットされる。』 ある日、そんな無慈悲な呪いをかけられた彼は、戀人も友達も一切いない哀しい學園ライフを一人謳歌していた。どうせ消える関係に期待するなんて馬鹿らしい。そうのたまい、人と深く関わること自體を拒否してきた彼だったが、突然転校してきた少女や、様々な人々と接していく中で、彼は少しずつ変わっていく。 呪いと過去が交錯する中、彼は何を望み、何を失い、何を摑みとるのか。 ※カクヨムにも連載中です。
8 145引きこもり姫の戀愛事情~戀愛?そんなことより読書させてください!~
この世に生を受けて17年。戀愛、友情、挫折からの希望…そんなものは二次元の世界で結構。 私の読書の邪魔をしないでください。とか言ってたのに… 何故私に見合いが來るんだ。家事などしません。 ただ本に埋もれていたいのです。OK?……っておい!人の話聞けや! 私は読書がしたいんです。読書の邪魔をするならこの婚約すぐに取り消しますからね!! 本の引きこもり蟲・根尾凜音の壯絶なる戦いの火蓋が切られた。
8 186婚約破棄された『妖精の取替え子』
『妖精の取替え子』であると伯爵家で信じられていたセシルは、療養という建前で実は領地で虐げられていた。王太子の婚約者となったことで急遽王都の學園に來ることになったが、すでに戀人のいた王太子は、爵位の低いセシルを蔑んで馬鹿にする。そして、卒業パーティの日、セシルはとうとう婚約破棄を告げられた…。 虐げられていた少女が幸せになる物語13話。 ★完結しました。誤字報告本當にありがとうございます。 番外編3話追加しました。全16話です。
8 103いじめられっ子の陰キャJKは自分を変えるため、ダンジョンに挑む〜底辺弱者は枕とレベルアップで強者へと駆け上がる〜
七瀬世羅、彼女の人生は後悔の連続。一度選択肢した人生は巻き戻す事の出來ない現実。 何度だってやり直したいと願い夢見た。その度に砕けそうになる思い。 この世界にはダンジョンと呼ばれるモノが存在し、全ての人間にレベルシステムとスキルシステムが適応される。 まだ謎が多いシステム達、世羅はとある日に〇〇を獲得する。 日頃の生活で培った耐性スキル以外に一つだけ、スキルが増えていた。 それをきっかけに、家の前にあるダンジョンに挑戦する。 ただの高校生だったのに、小さなきっかけでダンジョンに挑む。 そこで見た光景は、想像を超え、そして再び後悔する光景。 なんで來てしまったのか、どうしてこうなったのか、焦る思考の中考える。當然答えは無い。 足はすくみ、腰は抜け、動けないでいた。 恐怖の塊が近づいて來る。自分の彼女達と同じ経験をする──そう感じた時、颯爽と空を飛び恐怖の塊と戦おうとする勇敢な───枕が居た。 彼女の人生は【枕】から始まる。 いじめられっ子からの脫卻、毒親からの脫卻、貧乏からの脫卻。 この世界はレベルシステムにより簡単に強さの優劣が決まる。 分かりやすい世界だ。 あとは、運と実力と、最高の相棒(枕)が居れば十分だ。
8 111