高槻さんのスーツを見たあと、レストランで食事をし家に帰ったのは午後7時を回っていた。

「総司さん、先にお風呂どうぞ」

「いいのか？　手伝わなくて」

「ここまで運んでもらったので大丈夫です」

「そうか」

彼が洗面所にっていくのを確認したあと、購してきた類を、簞笥などにれ――、背広などのスーツはハンガーに掛ける。

そのあとは、購してもらった小はどうしよう？　と、迷っていると、彼がお風呂から出てきた。

どうやら、男の人というのは10分ほどでお風呂にって出てこれる特技があるみたい。

「何か悩んでいるのか？」

「えっと、買ってもらった指などの小はどうしようかなって……」

「そうだな……。とりあえず、莉緒が持っていればいいんじゃないのか？」

「――で、でも！　盜まれたら……」

「それはそうだな……」

さすがに高槻さんも百萬円以上する指に関しては、し考えてくれたみたいで――、

「盜まれたら、また買えばいい」

――何も考えてなかった！？

そもそも百萬円を超える品を、また買えばいいってどういう経済的な心理しているの！？

し頭が痛い。

「総司さん。普通は、盜まれたら！　また！　買えばいい！　みたいな発想をするのは駄目です！　勿ないです！　浪費です！」

「そ、そうか……」

私の剣幕に彼は若干引いたみたいだけど、百萬円もあったら一年分の食費は余裕なので、ここはしっかりとしておかないと！

むしろ一ヵ月2萬円で行けるまであるので、4年分の食費ですらある。

「――なら、莉緒がずっとに付けていればいいんじゃないのか？」

「――え？」

「に付けておいた方が安全だろう？」

「それは、そうですけど……」

學校に貴金屬を付けていくのは原則止なような……。

「學生結婚なら指をつけるのは普通だと聞いたことがあるぞ？　それに、指を普段から付けておいた方が、それらしく見えるだろう？」

「……それはそうですけど」

「別に、無理に付けろとは言わない。金庫を買うのもいいぞ？」

「そうですね……」

金庫を購する方がいいかも……。

でも晝間は神社に人はいないから、そう考えるとに付けておく方がいい場合もある。

「まぁ、莉緒の學校の方には俺の婚約者と言う事で弁護士を通して正式に伝えてあるから問題ないと思うがな」

すでに高槻さんが手を回しているのなら、指をつけて登校した方がいいかも知れない。

送り迎えも櫟原さんが車でしてくれるし、家に置いておくより安心するから。

「それでは、明日からに付けて登下校しますね」

「それがいいな」

彼は、フッと笑うと私の頭をでて――、「莉緒も、さっさと風呂にって寢るようにな」と、居間にってしまう。

そして、すぐにノートパソコンの前に座ると仕事を始めた。

私は、彼の邪魔にならないように、お風呂にるべき所にり服をいでからを洗い、湯舟にを鎮める。

「はぁ……」

今日は、疲れました……。

それにしても明日からは婚約指をつけて登下校……。

クラスの誰かに何か言われそう。