《嫁ぎ先の旦那様に溺されています。》一つ屋の下での事4(8)
「――え? どうして、知っているんですか?」
「決まっている。お前の學校にはホームページがあるだろう? そこに年間行事が書かれている。神社も年間行事があるからな。きちんと確認しておかないと困るだろう?」
「そういえば……」
うちの高校にもホームページが開設されているって話では聞いた事があったけど、攜帯電話もパソコンも持っていない私は、そういったインターネット環境にはれた事が無かったので、ずっと失念していた。
「そんな話もあったような……」
「はぁー。本當に、子高生なのか?」
「一応は……」
段々と普通の子高生とは違うような気が最近してきたので、そこは否定できない。
「莉緒、お前の普段の績は大丈夫なのか?」
「一応、赤點ギリギリは死守しています」
「それは死守とは言わないからな。まったく……、分からない事があれば聞けば教えてやるからな」
「総司さんは勉強とか得意そうですものね」
「一応な」
「そういえば、総司さんはお仕事とか順調なんですか?」
「そうだな。可もなく不可もなくと言ったところか……」
「それでは、分からないところがありましたら、勉強を見てもらえますか?」
「いいぞ。――なら、今からするか?」
「明日から頑張ります!」
「そういう言い方をする奴は明日からも勉強しないパターンだ。すぐに教科書をノートを持ってこい。見てやるから」
「はい……」
私は総司さんからの提案を私が斷れる事もなく――、そのあと2時間みっちりと理數系の勉強をさせれてしまった。
翌朝、し起きるのが遅かったせいで境の掃除と家事が疎かになってしまったけど、総司さんは特に何も言ってはこなかった。
もしかしたら遅くまで勉強していたのを考慮にれてくれたのかも知れない。
「宮さん。眠そうですね。昨日は、眠れなかったのですか?」
車に乗っていると、私の調に気が付いたのか櫟原さんが話しかけてくる。
「はい。昨日は、総司さんが中々寢かせてくれなくて……」
「高槻様……」
「莉緒! 言い方に気を付けろ! コイツが、あまりにも頭が悪すぎたから勉強を遅くまで見ていたんだ」
「高槻様が人に事を……?」
「何か?」
「――いえ。そろそろ學校に到著致しますので――」
櫟原さんの言葉どおり、すぐに學校の校門が視界にってくる。
車は校門前に停まり、私は車から降りたあと校門をくぐった。
學校では何事もなく過ぎて、家に帰れば家事と勉強。
勉強は、高槻さんが早く帰ってきてくれて見てくれることが多くなったので、食事の時間も自然と早くなる。
一日4時間ほど家で毎日勉強を教わり――、2週間後の前期中間考査の最終日――、クラス中からは「やっとテストが終わった」などと安堵が聞こえてくる。
ちなみに高槻さんに教えてもらった事で、私のテストの自己評価は今までの中で一番出來ているような気がする!
「それじゃ來月には実力判定テストがあるから勉強しておけよ」
帰りのホームルームに先生が気を抜くなという発言をして教室から出ていくと、喧噪が教室に充満する。
私は、それに參加せずにすぐに校門へと向かう。
車は既に到著していて櫟原さんにエスコートされる形で車に乗ったあとは何時も通り家に帰ると、すでに高槻さんは帰宅していた。
「総司さん、おかえりなさい。今日は、早いですね?」
「巫舞の舞臺の回収作業が終わったと連絡があったからな」
「――ということは……」
「ああ、本格的に巫舞の練習ができるようになるな」
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