《冷徹曹司の無駄に甘すぎる豹変》10
※
アルコールの酔いが回ったのか、それとも水上さんのサジェストが絶妙だったせいなのか。
私は水上さんと一緒にタクシーへ乗り込み、烏丸さんのマンションに向かっていた。
「元々は大きなお屋敷に住んでいたんですけどね。憐は高校卒業と同時に獨立したんです。心配したタツキさんは僕を憐と同じマンションに送り込んだんですよ。まあ、過保護ですよね。それくらい、タツキさんは憐を可がってるんですよ」
飄々と生きているように見えるタツキさんの意外な一面。
たった今聞かされるまで、私には全然見えてなかった側面だ。
タツキさんにとって今でも烏丸さんは、い6歳の子供なのかもしれない。
タクシーは都會の街をゆっくりと過ぎていく。
「……烏丸さんに連絡しておいた方がいいのでは……?」
「平気平気。今流行りのサプライズですよ。憐はそういうのに、弱いと思うなー」
酔ってるのか水上さんはご機嫌だ。本當に大丈夫なのだろうか。
こみ上げる不安に、膝の上で拳をぎゅっと握りしめる。
ビルの隙間から、白い月が見えた。
いや、自分の思いを伝えるなんて、勢いがないと絶対に無理。
例え玉砕したとしても、今日の朝、浴びるはずだったダメージが、たった半日びただけだ。
※
烏丸さんの家はタワーマンションが立ち並ぶ、都の一等地にあった。
一際高いビルの最上階に、烏丸さんは住んでいるらしい。
「ここも烏丸グループのビルなんです。例のごとく僕もご相伴にあずかりまして」
オートロックを解除して私を中へといながら、水上さんは説明した。
「奴の部屋は最上階です。もし殘念な結果だったら、メールしてください。殘念會しましょう……いや、やっぱりいいか。未來を勝ち取る。その意気でいきましょう」
優しい眼差しでそう言われ、小さな勇気の炎がのに生まれる。
ここまで応援してくれるのだから、頑張らなきゃ。
「何から何までありがとうございます」
してそう告げる。
「兄弟の幸せのためです。倉田さん、頼みましたよ」
ちん、と音が鳴りエレベーターは8階でとまった。
水上さんは笑顔でガッツポーズをとる。
私も同じポーズを返した。
ドアが閉まり、ひとりぼっちだ。
心強いサポーターを失って、私はドキドキとを高鳴らせる。
最上階に到達し、エレベーターを降りる。
廊下の中央にドアがあり、ローマ字の表札がかかっていた。
どうしよう。
こんな所まで來てしまった。
突然すごく怖くなった。
無理矢理押し掛けたりしたら、烏丸さんに嫌われないだろうか。
25年間の人生で、ここまで空気の読まない行をしでかすのは初めてだ。
今まで私は彼の前でずっとずっと気を遣ってきた。
彼に嫌われないように、邪魔にならないように迷をかけないように、ずっと気を張ってきた。でも……そんな事、彼は私に期待していたのだろうか。
「人生を変えるのは君自だ」
そうだ。未來を摑むのは自分自。
自分の殻を破る時は今なのかもしれない。
私は今日、彼に気持ちを伝えるはずだった。
本當だったら今朝、當たって砕けていたはずだ。
砕ける前に、思う存分やってみよう。
そのチャンスを水上さんが與えてくれた。
震える手でブザーを押した。
ドアが開く。
「はい」
烏丸さんは私を見ると両目を見開いた。
「え?」
文字通り、が凍りついた……みたいなじだ。
喜んでくれる、とまではいかずとも、もうしナチュラルな反応を期待していたから、焦ってしまう。
「こんばんは。あの……」
私が喋りかけた途中で、烏丸さんの視線が下に向く。
広い玄関のたたきの部分に、赤いハイヒールが揃えられていた。
一瞬の戸いの後、カッと頬が熱くなる。
まさかが來てるだなんて、想像すらしてなかった。
「誰かいるんですか?」
「いや、あの」
彼は明らかに焦っている。
「……もしかして烏丸さんの人ですか?」
思わず詰問口調になってしまう。
そんな資格……私にはないのに。
「いや……」
否定しつつも、烏丸さんの目が泳いでいる。
まさか……お相手がいたなんて……。
へなへなと膝の力が抜ける気がした。
「あのな、倉田。よーく聞け」
烏丸さんが何か私に言おうとしている。
もしかして、別れ話?
そんなの、ずるい。
そう思った瞬間、闘志が沸いた。
どうせ當たって砕けるなら、思い切り強く當たってやる。
無駄すぎるくらい、がん、と當たって。
跡形もなく壊れてやる。
「渡さない」
私は烏丸さんのネクタイを思いっきり引っ張った。
たくましいがバランスを崩し、間近に大きく見開かれた彼の目が近づいてくる。
私も目を開いたまま、薄いに口づけた。彼の目がまた倍くらいになる。
味しい。と思った。いつもはされる側だけど、今度は私が彼を食べる。そして離れられなくさせてみせる。
マンションに1度も呼ばれたことのない私は、ここにいるに、その點で確実に負けている。一どんな人なんだろう。烏丸さんはその人との結婚を考えているのだろうか。烏丸商事にふさわしい、メリットのある相手なのかも。私よりもっともっと好きなのかも。
でも、譲れない。どうしても。
ほんの數時間前まで、何故を引く気でいられたのか、自分でもさっぱり分からなくなるほど、強い衝がの側を焦がしていた。
絶対に彼を渡さない。
舌をれて彼の歯列をこじ開ける。
たっぷりと唾の引き合うキスをわした後、私は自らを引いて、背中をうんとそらし首を挙げ彼に高々と宣伝した。
「あなたは私のものです。絶対に手放しませんから」
「倉田」
彼が驚いたように私の名前を呼ぶ。
もう知るもんか。彼が私のことをどう思っていても、もう私の決意は決まった。
だって、私は彼のことが……。
「ちょっと。いい加減にしなさいよ! 私の憐に何してんの?!」
鋭い聲が投げ掛けられ、私はビクッとしながら聲のする方に顔を向けた。
明るいロングヘアのが腕組みして私たち……いや、私を睨んでいる。
赤いスーツの細で、いかにもできるといったじだ。
しかもやたら迫力がある超人。
私はタジタジとなってしまう。
誰にも渡さない、なんて啖呵をきっておきながら、本のバトルを前に一気に腰がひけていく。
彼はおかしそうにくくっ、と笑った。
「なーんてね。こんばんは。お久しぶり」
長い髪のを耳にそっとかきあげながら、彼は凜とした笑顔で言った。
「お前な……からかうなよ」
烏丸さんが彼をたしなめる。
「だってえ。あんまり愉快だからつい」
一転して穏やかな空気に、私は瞳を瞬かせた。
烏丸さんとは親しげだが、特にっぽい様子はじられない。
にしてはかなり背が高い。靴を履いていないのに、烏丸さんと目線が同じだ。
そして、よくよく見てみると、の顔に見覚えがある。
「あの、どこかでお會いしたこと、ありますよね」
尋ねる私には言った。
「やっと気がついた? うふふ。あ、た、し。朝よ」
茶目っ気たっぷりにウィンクされて、私はマジマジとその顔を見る。
口角がにーっとすごい角度で上がった笑顔。
「あああっ!」
どうして気づかなかったんだろう。
名刺でこの姿を見ているのに!
「ひかりさんって案外熱的なのね。そういうの好き。うふふ。どんどんやりなさい」
朝さんは意味深にほくそ笑む。
「ごめんなさいっ」
勘違いに気がつき、私は腰を直角に曲げて謝った。
「いーのいーの。誰だって自分の男の家に、の靴があれば浮気を疑うわよねー。しかもこの男、挙不審だし。あのねー、それには理由があって」
「朝。それは後で俺が言う」
烏丸さんがぴしゃりと朝さんを遮った。
朝さんは私の肩をポンポンと叩く。
「ま、でも、大丈夫よ。この男。浮気なんて絶対にしない。もともと堅だし、ひかりさんに惚れきってるから」
「朝。無駄話はやめろって」
烏丸さんの頬がしだけ赤くなっている。
「なーに、その顔。面白いわね。憐がこんなにうろたえるの、初めてなんだから」
朝さんはケタケタと笑ったあと腕時計に目をやった。
「あーもう、甘酸っぱいったら。もうし遊んでいたいけど、いっけなーい。タイムリミットよ。今からバーへご出勤なの。また予定が空いたら聴きに來てね! ちゃお!」
口角がキュッと上がったキュートな笑顔で、彼は風のように去っていく。
二人きりになった瞬間、凄まじい恥心が襲ってきた。
さっき私、烏丸さんにキスをした……!
それを朝さんにまで見られてしまった。
恥ずかしくてがあったら、いや例えなかったとしても、シャベルでを掘ってもぐりたい。
「私も……帰ろうかな」
後ずさり、逃げようとする私の手首を握られて無理矢理ぐいっと強い力で引っ張られる。
「こら待て。あのな、ここまで來て帰すわけないだろ」
「烏丸さん……」
「ビクつくなよ。怒ってなんかない。むしろ……嬉しい」
そう言われて……張り詰めていた心の糸が、一気に緩む。
良かった……。
これって、ダメな選択じゃなかったんだ。
「來いよ。話そう」
けるような甘い笑みでそう言うと、
もう、主導権は彼に握られている。
私は俯きながら、部屋の中へと足を踏みれた。
※
廊下だけで私の住んでいるアパート全より広い。
すごいな、やっぱり私とは住む世界が違う……。
いやいや、そんな雑念は捨てよう。
もういい加減、無駄な劣等や低すぎる自尊は捨てて、真摯に彼と向き合おう。
そんなことを思いながらリビングに足を踏みれた私は、驚きに口をぽかんと開けた。
艶のある木製の床に、カーブする大きな窓のゴージャスなリビング。
その中央に……素敵なグランドピアノがあった。
「どうして……」
烏丸さんが私から手を離し、靜かに椅子に腰掛ける。
鍵盤に長く繊細な指が差しべられる。烏丸さんの目線が楽譜に向けられた。
私も釣られてそれを見て、
(あ……)
タイトルを見た瞬間、背筋にぞくぞくと震えが走る。
「月」。
私が彼のために弾いた曲だ。
ぽろん、と一音が鼓に響く。
簡単なアレンジのものではあるが、それは確かに月だった。
いい音……とても素敵な音。
指のきはたどたどしいが、ちゃんと音を摑めている。
まだ右手しか出來ないらしく、左手は膝の上にのったまま。
3分ほど経ち、曲の區切りがついたところで演奏は終わり、烏丸さんは私を見上げた。
「……出來ないことをやるのも、できない自分を見せるのも初めてだよ」
烏丸さんらしくない、気弱な聲。
私は慌てて両手を叩いた。
「出來ないだなんて、そんな……素敵な音でしたよ!」
「お世辭はいらない。耳があるから自分の実力はわかる……本當にピアノは難しい。こんなにてこずるものは、滅多にない……特に大人のピアノなんて無駄の極地だと今でも思うよ」
「……もしかして朝さんに習ってたんですか?」
「ああ」
「……どうして?」
そんな無駄なことを……?
無駄ばかりやってきた私にだってわかる。
この先烏丸さんがピアノが弾けるようになったところで、得することなんて、きっとない。
烏丸さんが言った。
「君が以前言っていただろう。俺が何度好きと言っても信用できないと」
「それは……」
「責めてるんじゃない。その通りだと思った。出會いは最悪。強引に抱いてしまって順番が全部狂っちまった。だから何をやれば証明できるか考えてみた。俺にとって一番大切なものは何だ? 知ってるよな?」
「時間です」
「そう。何よりも大切なその時間を君に捧げる。だからピアノを買って朝にレッスンをつけてもらった」
彼が私の髪にそっとれる。優しいタッチででられて、心臓がとくとくと鼓を早める。
「月が弾けるようになったら、君に言おうと思っていた。君が好きだ。そして結婚してしいと」
烏丸さんは立ち上がると私の手を取った。
「俺と結婚しよう」
ブワッと目から涙が溢れる。
「どうして……? どうして」
いやいやと首を振りながら、私は同じ言葉を繰り返す。
「まさか嫌とか言うなよな」
自信たっぷりな口調で彼が問う。
「……違う……ああ、良かったぁ……」
子供のように泣きじゃくりながら、私は言った。
「どうした。急に」
「タツキさんに私と結婚する気はないって言ってたから……ああ、そういうことなんだ、って思ってました」
「それでうちに來たのか?」
「はい」
「なるほど……」
そっとの中へと抱き寄せられる。
「あれは噓だ」
「噓……?」
「會長には返しきれない恩がある。この世で最も大切な人間の一人だ。しかし、俺ももういい大人で會長は年々年老いていく。その事が會長にはわかってない」
背中を溫かい手がそっとでる。
「6歳で両親を亡くしてから、會長にとって俺はずっとかわいそうな子供のままだ。もし俺があそこでイエスといえば、會長は全てのお膳立てを済ませてしまう。それは嫌だ。これは俺と君との話だからな」
「確かに……そうかも」
「ん?」
「あの後私にも聞かれたんです。烏丸さんとのこと……」
「なんて答えた?」
「そんなつもりはないって……」
「俺の答えを聞いたから?」
「はい」
「そうか。やはり噓ほどリスクの高い行為はないな」
抱擁が解かれる。
烏丸さんは再びピアノの前に座った。
「あと一つ君を驚かせることがある」
いたずらっぽい目で烏丸さんは言うと、勢いよくねこふんじゃったを弾き始める。
すごい……アレンジ!
そしてキーボードをく指が速い!
最後まで引き終わると、烏丸さんは満足そうに笑った。
「君みたいにかっこよくは弾けないが、なかなかだろう?」
「はい!」
私は何か気持ちを伝えたいと思い……バッグを漁った。
(あった……!)
音楽講師時代に使っていたシールセット。
手帳に時々使うため、今も持ち歩いている。
その花丸印を外して、烏丸さんの手の甲にぺたりとる。
「よくできました」
そう言うと烏丸さんは、立ち上がり私を再び抱きしめた。
「烏丸さん、ピアノのこと好きになりました?」
私はそう尋ねてみた。
「いいや」
予想通りの即答だ。
「いい曲が聴きたいならAI に弾かせていればいいと未だに思うよ。けどそれじゃあ君にそんな顔はさせられない」
そう言われて顔を上げる。
烏丸さんのが私の頬にそっとれ、涙のあとを拭いてくれる。
「可いなあ。本當に可い。君は。そんな顔を見られただけで……無駄なことしてよかったって思うよ」
真摯な目が私を見つめる。
「好きだ」
耳の中に、聞きたかった言葉が流し込まれる。
私の目からは新たな涙が溢れ出して止まらない。
「俺はな、うんざりするくらい君に夢中だ」
噛み締めるように言いながら、彼は私の頬をそっとでた。
「好きだよ。ひかり」
彼が私の名前を呼ぶ。おしそうに。大切そうに。
の鼓が高鳴っていく。
「君は俺の特別な人だよ」
烏丸さんがきっぱりと言う。
「じっくり口説こうと思ってたんだぞ。はもう、もらったから、心はこれから、じわじわ攻め落とすつもりだった」
「……っ」
「こう見えて俺は一途なんだよ」
の言葉をささやかれるたびに、心臓がどくどくんと音を立てる。
無駄ばかり積み上げてきた人生に、価値のあることが落ちてくるなんて……期待してもいいのだろうか。信じていいのだろうか。
「何か言って」
靜かにそう尋ねられる。
「私も……あなたの……ことが……好きです」
それだけのことを告げるのに、30秒ぐらいかかってしまった。
烏丸さんは、ふんわりと、花のように微笑んだ。
(え?)
初めて見るその笑顔は、とてつもなく優しげで……。
息ができなくなってしまう。
「もう1度」
掠れた聲で彼が囁く。
「もう一度、言ってくれ」
のないロボット人間。
魔王。
そう言われる烏丸さんの顔が、ほんのりと赤らんでいる。
私のは熱くなり、泣きそうになってしまう。
「烏丸さんが……大好きです」
私は心の底からそう言った。
行為が終わった後、 お姫様抱っこでバスルームへと運ばれる。
すっとびた首筋にしがみつき、男らしい彼の香りを吸い込んだ。
著している部分から溫やの鼓が伝わってきて、気持ちが昂る。
烏丸さんは私をタイルの上に下ろすと、シャワーのコックをひねった。
立ったままキスされ、勢いよく噴き出すお湯に包まれながら、気怠いキスに私はをときめかせた。
(幸せだわ……)
深く熱いキスをけ、私はうっとりと目を閉じる。彼の舌が私の口腔を探るたびに、下腹部がずくりと反応する。
なんていやらしいになってしまったんだろう。
何も知らない私には、もう戻れない。ほんの數ヶ月前、処だったは、今やすっかりはしたなくなってる。
髪のに指が突き刺さり、首がのけぞる。
思いのこもったキスに全の力が抜けていく。
數分後、私たちは、たっぷりとられたお湯の中にを沈めた。
彼の足の間に挾まれて、後ろからゆったりと抱きしめられる。
濡れた髪を指に巻き付けながら、彼が呟く。
「綺麗な髪だな。り心地もいい」
「ありがとうございます」
「ロングヘアはでるためにあるんだな」
よしよしと頭をでながら囁かれた。
「どういう意味ですか?」
首を捻って後ろを向けば、苦笑している烏丸さんと目があった。
「必要がわかった、ってこと」
「必要……? 普通そんなこと考えないですよ。烏丸さんって、考え方が獨特ですよね」
「……褒め言葉ととっておこう」
烏丸さんが、ふっと笑う。
「世界は無駄で満ちている。ピアノや小説、それから絵畫、そしての髪もそうだ。洗うのは大変だし始末に困る。ロングヘアと音楽は無駄だの象徴とまで思っていたんだ。しかし、今君が髪を切ると言えば、やっきになって止めるだろうな……じいさんには笑われるだろうが。宗旨替えだ。俺の負けだよ」
靜かで穏やかな時間が過ぎていく。
私は彼の手をそっと握り締めた。
「本當は私、烏丸さんより先に、あなたのことを好きになっていたんですよ」
お湯の表面を眺めながら、私はそう打ち明けた。
「どういうことだ」
「ドキュメンタリーで一目惚れ」
背後からギュッと強く抱き竦められる。
「俺も會場で一目惚れだ」
「烏丸さん」
「憐、だろ」
「憐さん。ありがとうございます」
そう人生に無駄なんかない。
「今度母にもそう言います。私の人生は無駄じゃないって」
「君は俺を変えただ。だから大丈夫だよ」
くるりとを返されて、向かい合って見つめ合う。
近づくをけ止めるために、私はそっと目を閉じた。
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