《異世界戦國記》第十六話・それぞれの思
勝幡城に俺が付くころには日が沈みかけた夕暮れ時であった。門を守る兵は必至の形相で城に近づく俺にぎょっとしたがすぐに俺だと分かると直立の姿勢を取った。
そのまま場にると近寄ってきた小姓に急いで家臣を全員集合させるように伝えると部屋に向かった。汗や泥で汚れた服を著替えるためだ。
「三郎様、帰っていらしたのですか?」
部屋に行くといつも通りそこには雪がいた。最近大きくなったお腹をさすりながら俺を見て驚きの聲を上げる。
「ああ、かなり不味いことになった。悪いが著替えたら評定の間へと向かう」
「分かりました。くれぐれも無理をなさらないように」
「ふっ、分かっている」
直ぐに著替えた俺は評定の間へと向かう。評定の間では日暮れではあったがすぐに集まることが出來た家臣たちがおり俺がって來た事で一斉に頭を下げた。そんな中を俺は慣れた足で奧の上座へと腰かける。俺が腰かけるのを見て家臣たちは頭を上げた。その後代表して林道安が口を開く。
「殿が火急の知らせと仰ったので來て見れば…一どうしたというのですか?」
「信友が氏殿の城に攻めったのは分かっているな?」
俺の言葉に通安は頷く。予想通りその報告はけていたようだ。俺はさらに続ける。
「俺はその報告を那古野城で聞いた。報告をけた氏殿は直ぐに兵を出す為に準備にかかったがその瞬間部屋に武裝した兵がって來て客人を全て捕らえてしまった。その中には良頼殿の姿もある」
「な、なんと!?」
「狀況から察するに那古野城の重臣の誰かが謀反を起こしたのだろう。だが、これは逆に好機でもある」
俺の言葉を聞いた通安は最初言っていることが分からなかったようだがすぐに思いついたようだ。
「良頼殿の救出のために藤左衛門家に協力を要請…いや、上手く行けば併合も可能!」
「更に連歌で親しくなった氏殿の救出も含めれば那古野城も手にれることが出來る。戦中の戦死・・・・・はよくある事だからな」
「氏殿には子供も兄妹もおられない。最悪駿河國の本家から送られてくるかもしれないが可能は低い」
「信友に奪われた城を取り戻すと言えば那古野城の兵士もついてくるだろう」
「…これは、弾正家の躍進の好機!」
「そう言うわけだ。他の者も分かったな!明日、出陣する!目標は那古野城だ!」
「「「「「おう!」」」」」
俺の言葉に家臣たちは威勢よく聲を上げた。俺はその後軽く言って解散した。明日に備えるために。
「信秀を取り逃がしただとぉ!」
稲沢城の本丸で織田信友は那古野城からの使者に怒鳴り聲を上げた。彼の顔は興で真っ赤に染まっており息はかなり荒くなっていた。
「わ、我々も追いかけようとしたのですが予想以上に氏派の連中の捕縛に時間がかかりまして…」
「それを締め上げるのも貴様らがやると言ったのではないか!それなのに取り逃がすとは…っ!」
信友の怒鳴りに使者の男はをちぢ込ませるだけで一杯であった。それも仕方ないだろう。誰がどう見ても信友の今の表は地獄の鬼にしか見えなかった。
「今すぐ全軍を率いて信秀の領地を攻めて來い!分かったか!」
「そ、それは!我々の有する兵は大二千に満たないのです!その程度ではとてもではありませんが勝幡城を落とすことは…」
「これも貴様らがまいた種であろうが!責任をもって最後までやり通せ!次の報告は勝幡城を落とす時だ!…もし、稲沢城、羽鳥城の安定化がなっても落ちていなければ皆殺しにする。いいな?」
「は、はひぃ!」
信友の底冷えする聲に使者は震えあがりながら本丸を出ていった。そんな使者の様子をみて信友は鼻を鳴らす。
「所詮當主になりたいばかりの無能の家臣か。期待するだけ無駄だな」
信友はそう呟くと自らも策を練るために本丸の奧へと向かって言った。
全ては憎き織田信秀を強いては弾正家を亡き者にするために。
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