《異世界戦國記》第五十六話・勝幡城攻防戦~防戦一方~
「教継様、敵は我らの登場に大混に陥っているようですぞ」
「それは上々」
後方から家臣の報告を聞いた山口教継は悪役面の顔を歪めて笑う。彼は藤定軍が渡河していることに気付いていたが自らはそれを無視していた。その後親重軍が劣勢に立たされ藤定軍が大きくびたところを狙ったのである。
様は手柄のために親重軍を生贄にしたのだ。しかし、それでも藤定軍を全滅させればおつりとまではいかないが十分戦況を有利にすることでもあった。
「しかし良かったのですか?」
「何がだ?」
「秀敏様に告げずに行したことです」
不安そうな家臣の言葉を聞いた教継はそれもそうだなと呟く。現在教継からの支援がなくなった秀敏は苦境に立たされており何時拠點が陥落しても可笑しくはない狀態であった。しかし、教継がいなくなったことに敵は気づいておらず何かの罠かと疑っており秀敏も首の皮一枚繋がっている狀態であった。
「問題ない。我らが橋が陥落する前に戻ればいいだけの話」
教継はそう言いながら進んでいくと前方から味方兵が來る。
「殿!敵は撤退を開始したようです!」
「分かった。全軍停止せよ!我らはここまでだ!急ぎ持ち場に戻るぞ!」
「「「「「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!!!!!」」」」」
教継の言葉に兵士たちは雄たけびを上げ反転していく。教継はふと勝幡城の方を見ると不敵に笑った。
「…これで殿も我の存在を覚えてくれたであろう。このまま活躍し手柄を上げて重臣の席に座り最後には弾正忠家を乗っ取ってやるよ」
教継は自らの野を呟くと直ぐに持ち場に戻るために馬を進めるのであった。
…山口教継か。無防備な橫を付いたとはいえあの狀態から退けるとは中々やるな。おかげでしは楽になった…とも言い切れないな。俺の方向から見て右翼はほぼ崩れた。ここを崩されると城までの最短距離が確保されてしまうためなんとしても防ぎたいところだ。現狀叔父上敏宗と河親重の兵を合わせて五百を超えるところまで減ってしまっている。現狀では防衛するのに一苦労するな。何とかしないとな。
「…ここの兵半分を叔父上敏宗の援軍として持っていけ」
「し、しかし!それでは城の防備が…!」
「問題ないと言っている。それより今は前方がやられることの方が問題だ」
反対する家臣の意見を押し切り俺は直ぐに兵を送らせる。それに加えて負傷兵の回収も行う。何時までも戦場にいて足を引っ張らせる訳にはいかないからな。
「氏興はまだ來ないのか?」
「…明日には到著するでしょう。恐ろしい速さで向かってきていると報告が」
「…分かった」
俺は氏興がそんな速さで來ている中忍び達はどうやって報告を行っているのか気になったが今はそれどころではないし聞いたらそれが企業でそれを守るために暗殺でもされたらたまらないからな。俺はまだ死にたくない。
「殿、敵左翼の攻勢がし弱まってきているようです」
「教継の奇襲が答えているのか引いた敵が大だったのかどちらかは分からないが今は助かったと言うべきか」
本當に教継のおかげで助かったな。もうし早く橫を付いてほしかったけど今更言ってもしょうがないしな。今は目の前の事に対処しなければ。今も敵の方が兵力は多いのだからな。
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