《異世界戦國記》第五十七話・勝幡城攻防戦~後退~
「兵よ!耐えろ!ここを決して通すわけにはいかない!」
自ら前線に立ち兵を鼓舞している織田敏宗は手柄を取ろうと群がってくる連合軍の兵士を殺していく。しかし、敵はそれ以上に襲いかかってくる。敵は既に千を超える敵兵が橋を超えており再び敏宗は劣勢に立たされていた。防策として作った柵や堀は既に破壊され死で埋まっていた。
「秀敏の方はどうなっている!?」
敏宗は弟であり左側の端の防衛を行っている秀敏の事について聞く。
「はっ!今のところ防ぎきっているそうです」
「向こうは問題ない、か。となるとここに戦力を投してきたか?北畠は」
敏宗の言う通りで北畠教は右翼は突破できないと悟り敵を引き付けるための兵のみを送り殘りを敏宗のいる方へと戦力を集中させていた。更には自ら二千の兵を率いて北畠教が出ており本は父の晴に任せていた。その為秀敏が対応している兵の倍以上の兵が敏宗の所に向かっていたのである。
「者ども!ここが粘り時だ!気合いをれろ!」
「「「「「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!!!!!」」」」」
敏宗はそうび兵たちもそれにこたえて雄たけびを上げるがそれで防ぎきれるわけはなくしずつ押され始めていた。
「敏宗様!」
そこへ勝幡城の方から連絡兵がやってきた。
「どうした!?」
「信秀様からの連絡です!全軍、勝幡城まで撤退せよ!との事です!」
「…分かった」
敏宗は信秀がここがこれ以上耐え切れないと判斷したと思い直ぐに撤収準備にかかる。
「教継様や秀敏様にも連絡兵を送っています!直ぐに撤退するように、との事です」
「よし、全軍撤退だ!」
敏宗と親重は兵を撤退していくがこれにいち早く気付いたものがいた。親重軍の前にいる神戸長盛である。
「敵は逃げ始めたぞ!全軍で追え!」
長盛はそうびながら兵を送りこみそれに発されて長盛の隣にいた豪族軍も総攻撃を始めた。
「くそ!親重!ここは儂に任せて早く引け!」
「何を仰られる!?ここは某が!」
「若い者が生き延びよ!殿は老兵で十分だ!行け!」
「!?…撤退を急げ!」
親重は直ぐに撤退させることが最良と考え兵に指示を出していく。それを見屆けた敏宗は敵の方へとを向けると槍を構えた。
「さて、逃げる時間を稼ぐぞ!」
「「「「「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!!!!!」」」」」
百に満たない殿軍に敏宗はそう言って敵兵を迎え討ち始める。
しかし敵の圧倒的な數の前に次々と兵が討ち取られていきやがて敏宗のみとなってしまう。
「あの老兵を討ち取れ!奴が大將首だ!」
長盛軍の侍大將がそうび兵が敏宗へと突撃してくる。敏宗はせめてもの抵抗として槍を構えるが、
「て、敵だぁ!」
敏宗から見て左側が騒がしくなったと思うと織田軍が割り込んできたのである。
「ご無事か?敏宗様」
「…教継」
って來たのは山口教継であった。この景に見覚えのある敏宗は一瞬茫然としてしまうがすぐに気を取り直す。
「なぜここに?」
「敵がいい合に崩れていたのでな。敵兵はないに越した事は無いからな。さ、敏宗様。我らも引きますぞ。無論、ここが死に場所と言うなら引き留めませぬが」
教継はそう言いながら敏宗に馬を用意して撤退するように言う。敏宗は馬に乗るとそのまま教継軍と一緒に勝幡城まで引くのであった。
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