《異世界戦國記》第七十五話・加納口の戦い2
織田三位が無茶な命令を出している頃、稲葉山城の南、織田、水野連合軍より東の場所でも戦闘が起きていた。土田政久率いる五百の兵と岸信周率いる九百の軍勢である。この戦場において唯一斎藤家の兵力が上回っている箇所であるがその後ろには水野忠政本人が指揮する八百の兵が居り、彼らが土田政久の援護に回ればその兵數は一気に逆転する。
しかし、岸信周は水野忠政はかないと予想していた。
「(水野家は織田家の同盟國だが土田政久とはなんの接點もない。態々助けにこうとするとは思えん。だが、一応の警戒は必要か)水野家のきに注意しろ。奴らが出てくるのなら引き下がる」
「はっ!」
岸信周は家臣にその事を徹底させ兵數で劣る狀況になる事を避けるきを見せた。それは土田政久と、その後ろで戦況を眺めている忠政も分かった。
「岸信周……。武勇に優れた人とは聞いていたが兵の扱いもうまいか……。これ我々だけで攻めるのは危険か……」
「ハッハッハッ!岸信周とか言う若造は中々威勢が良いな!」
両者異なる反応を見せつつも油斷や慢心はしない。土田政久は危ない橋を渡っている事、忠政は知多半島統一の過程で慢心がいかに良くないかををもって知っていた。故に岸信周と土田政久は互いに小競り合いと呼べる程度に抑え水野忠政は兵をかす事をしなかった。他の戦場と違い今日一日ここの戦況は可もなく不可もなく進み靜かに終わる事となる。
「殿、今日はこれ以上攻めるのは……」
「……そうだな。全軍に知らせろ。”一旦引き夜に備えよ”と」
「はっ!」
織田信秀の命により空が紅く染まり始めた頃、織田軍は一旦引き始める。それを見た斎藤家側も今日は終わりだと、守り切ったと安堵の息を付きその場に座り込んでいく。外で佐久間勢と戦っていた日野弘就も軽く肩で息をしつつ警戒を怠る事無く門の中に戻っていく。終始押されていた佐久間信晴は漸く態勢を立て直す事が出來ると家臣たちに指示を出し混を終息させていく。他の場所も同じように撤退が始まっていく。
一日目は織田家が五百近い損害を出し斎藤家は三百ほどの損害に抑えていた。織田家の損害の殆どが佐久間勢と織田三位や橋本一の軍勢であり斎藤家側は外で戦っていた日野勢の損害が大半であった。それでも両者の兵數はしだがまっていた。それは絶的とも言える防衛戦を行っている斎藤家側からすると有難いものだった。
「この調子でいけば殿が戻ってくるまで耐える事が出來るのでは?」
「いや、織田家は総力を挙げて挑んできている。このまま防衛するのは厳しいぞ」
「ふむ、確かに……」
日が完全に沈んだ頃、稲葉山城の本丸では斎藤高政と日野弘就、不破治、岸信周、妻木広忠、加藤景泰ら若手の家臣たちがいた。彼らは今後の策についてや今日の手ごたえなどを話し合っていたがどうしても暗くなっていった。それだけ斎藤家側の狀態は良くなかったのである。
結局まともな話し合いは行われずに解散となり自軍の下に戻っていく。そんな中、日野弘就は加藤景泰に聲をかけた。
「加藤殿、しよろしいか?」
「どうした日野殿」
「妻木殿に関してだ」
話し始める日野弘就の表は重々しくとても重大な話であるのが見ているだけで伝わって來る。それを察した加藤景泰の表も話を聞いていくうちに険しいものになる。
「……やはり、あり得るか?」
「ああ、考えたくはないが最悪の狀態を想定、いやそう思って行するべきだろう。信周には伝えてある。某では気づいたころには手遅れになっているだろう。くれぐれもよろしく頼む」
「上手くできるかは分からないが最善を盡くそう」
「かたじけない」
斎藤家側の夜は不穏な空気を殘しつつも何事もなく過ぎていくのだった。
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