《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第20話 頼みごと
魔法書のを見ることが許された。
(それにしても隨分あっさりだったな
何でだ?)
考えてもしかなたさそうなのでとりあえず置いておく。
「では、スクナと一緒に書斎に行きますね」
「いえ、待ちなさい。
今日はいろいろ回って、もう疲れてるでしょうから寢なさい」
「はいわかりました」
(本當はまだなんとかなるが・・・)
逆らっても絶対にいいことがないので、おとなしく聞いておく。
(心変わりでもされると困るからな)
そう言ってベッドにる。
「スクナは私とともに來なさい」
「えっ!お、お母様!」
「レイン、いくら貴方がこの子の所有者だったとしてもこれだけは譲れないわ。
私はこの子を買った場に居合わせなかったのですから。
わかってちょうだい」
「は、はい・・・わかりました。
スクナ、お母様の言うことをよく聞くように」
「は、はい!わかりました!!」
と、意気込んでいた。
(なぜ、ここで意気込む?
ああ、心配だ。お母様が何かスクナに吹き込まないか・・・)
議論しても仕方ないから取り敢えず目を閉じそのまま眠りにつく。
〜ソフィアの執務室にて〜
夫のところに帰りの挨拶をした後部屋に戻る。
ガチャ
「フウゥ〜〜・・・」
とため息をつきながら部屋にるなり椅子に腰掛ける。
(まさかあの子がこんな手を仕掛けてくるなんて・・・
油斷したわ)
と思って、チラッと所在無さげに立っているスクナをみる。
「スクナさんね、貴もここに座りなさい」
「は、はい!失禮します」
ソフィアはその様子を一寸のれなく確認する。
「では、自己紹介が遅れましたね私の名前はソフィア・デュク・ド・オリオンと申します。
このオリオン公爵家の第1夫人をしておりますわ。
以後お見知り置きを」
と挨拶をするが當のスクナは口を半開きにして、固まったままだ。
「スクナさん、大丈夫?」
と聲をかけると突然、小さく酸欠で酸素を求めるような「クハッ」という音がしたあと、信じられない速度でスクナが地面に五投地しだした。
「も、も、ももうしわけございません、奧様!そ、そ、それほど偉い方だったとは思いもよらなかったもので。ど、どうかご無禮をゆるしてください!!」
と、すると今度はソフィアが驚いた様子で、
「い、いいのよ別に。私はそれ程気にしない方ですから。いいわ、可いお顔が汚れてしまうわ。顔をあげてください」
「は、はい!!」
と言ってガバッと顔を上げる。
「どうぞ地面に座ってないで椅子にお座りください」
「い、い、いいえ、このままで結構です!」
「いえ、私は今から貴と話し、そしてお願いするの。
お願いする相手を地面に座らせたままにするわけにはいかないの。
いいから椅子にお座りなさい」
と、し強めに言う。
「は、はい。
ありがとうございます」
といい、椅子に座る。
「では、もう一度貴の口から名前と年齢と出と家族構、それと悪いのだけど奴隷になった経緯をおしえてもらえるかしら」
「は、はい!名前はスクナと言います。
今年で6歳になります。
出はベリリアン公爵様領のマーネ村出です。
父と母、それとい、妹が2人います。
ど、奴隷になったのは、2年続いて不作だったため食べていくものがなかったので、き、金貨4枚と銀貨8枚で売られてきました」
(金額までは聞いていないのだけれど・・・)
すらすらと淀みなく(噛みはしたが)答えたため多分しろだと思う。
確認を取れば事実か噓かすぐに分かることだ。
それに彼が家から連れてきたいつも連れている侍は鑑定持ちだ。
噓をついているなら何らかのアクションを起こしていただろうがそれがないということはほぼ事実なのだろう。
理由の方もよくある話だ。
これも調べればすぐわかる。
「いいわ、わかりました。
信用します。
それと、あなたにお願いがあるのです。
この城に住み、あの子の近くにいる以上いずれわかることですから言いますが、あの子には魔法才能が一つもありません。
ですが・・・ですがあの子はどうも魔法に憧れがありそうなのです。
あの子にはまだ魔法才能が一つもないことは伝えていません。
もしもあの子が魔法を唱えようとしたらそれとなく止めてしいのです。
どうかお願いできないでしょうか?」
そう言い頭を下げた。
「お、奧様!!頭をお上げください!
私の様に卑しいものに頭を下げるなど!!」
「では、私のお願いを聞いてくださいますか?」
「は、は、はい!!はい!絶対におとめします!おとめしますから!お任せください!」
「そう、ありがとう。
では、長い付き合いになりますが、これからよろしくお願いします」
「こ、こちらこそよ、よろしくお願いします!!」
そう締めくくり、レイン付きの侍と一緒にスクナを退出させる。
すると、早速お付きの侍から話しかけられる。
「奧様、いくらなんでも奴隷に頭を下げるなどやりすぎではないでしょうか」
事前に下げるかもしれないと言われてあったためあの場では何も言わなかった。
「私は子供のために頭を下げられない親になりたくはないのよ」
「は、はあ〜・・・し、しかしですね」
「あの娘はレインが初めて自分で選んで側におくことを決めた人間よ、あの子の今後の行はレインの人生に大きく左右するわ。
そして、レインに何かあった時必ずあの子は側にいるわ。
その時私たちはきっとあの子の側にはいないわ。
だってあの子は私達を信用してはいないでしょうから・・・」
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