《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第60話 出航
そして出発の時間になった。
トントンとドアを叩く音が聞こえたので聲を掛け部屋にれる。
ってきたのは魔導師団副団長だ。
「レイン様お待たせいたしました。
荷運びなどの準備は全て完了した為これより出航します。
まずはこれを」
そう言ってリベルトは一つの杖をレインに差し出す。
1メートル程の長さを持ち、白銀に青とも緑とも似つかない深い青緑の二本のツタの様な模様が下から10センチ程の所からのたうつ蛇の様に絡まり合い先端には水の寶石が埋め込まれておりそれを二本のツタが上から包んでいる。
一言で言うと非常にしい杖だった。
「これは?」
「これは遁甲の杖です。
我が家の寶の一つ、先端の魔石には聖龍ウンセギラという魔の魔石、杖の芯は魔法伝導率が非常に良いプラチナホワイトと呼ばれる普通の白銀よりも白に近い貴重な金屬とそれを包んでいるこの二本のツタは本來國を行わないエルフの國から流れてきた貴重な魔樹、ソーサリートレントから削り取った。恐らく世に出回っているソーサリートレントを素材とした杖はこれを含めて10本とないでしょう。その希かつ貴重な素材を使って作られたまさしく至高の杖です。また、このソーサリートレントを使った杖は水魔法と風魔法の効果を高め、今回の作戦に非常に相の良い杖です。勿論それが例え作戦とはいえ、そこらの凡人にこの杖を使わせる様な事は絶対に致しません!この杖に見合うだけの実力と才能持った方にのみこの杖の貸し出しを許可しております!今回はそれらを併せ持つレイン様だからこそ特別に!貸し出しが許可された為持ってまいりました。どうぞおけ取りください」
と早口にまくし立て最後に言い切った、とちょっとドヤ顔をしていた。
(なげーよ!!説明の殆ど覚えてないぜ)
そんな長い文章を一瞬で聞き取れるわけがなかった。
「こ、この様な素晴らしいつ、杖をお貸しいただき誠に謝申し上げます!
一杯頑張ります」
と黙っているのもマズイかと謝の言葉を述べておいた。
リベルトは満足げにウンウンと頷いていた。
するとすぐに艦長が作戦の説明をする。
「レイン様には船が出て10分後に船団全にMPを7000を消費し、風支援領域魔法のアクセルゾーンを使用し、すぐ後魔導師団の方々が支援魔法を掛けMPを回復させます。
そして日が昇り船は停止、鎖で前後左右を繋ぎ次第回復したMPを使い、半徑4キロに及ぶ水範囲防魔法のデンスフォグで濃霧を発生させてください。
なお荒波などにより転覆する可能がある場合もまた停止、鎖で前後左右を繋ぎ霧で船を覆います」
アクセルゾーンは風魔法レベル4、デンスフォグは水魔法レベル5だ。
レインの魔法才能ならもう一段上の魔法が使えるのだが教えていないのでランクの下がる魔法を使う。
因みにレインはというとハンモックで座りながら話を聞いている。
船上に立つと加速の魔法を吸収してしまう為ハンモックに座る。
魔力遮斷マントを著ながら魔法が使えるなんてそんな都合の良い設定は殘念ながらない為船にらないようにハンモックを使用する。
外裝型の魔力はやを目に見えないオーラのように包んでいる為それにレインがれると吸収してしまうのだ。
なので部屋の空間のちょうど真ん中にあるハンモックにのり、吸収範囲外に逃れるのだ。
ベットじゃない理由は落ちる可能を考えてだ。
急に揺れてもハンモックの方が落ちない可能が高い。
「わかりました、よろしくお願いします」
すると艦長がバッと敬禮して
「では、私はこれで」
と言って退出する。
俺とコウは靜かにリベルトの方を見る。
するとわかっておりますとも、という顔でしっかり頷く。
そして部屋に殘る。
(わかってない!貴方は何もわかってないよ!)
出來れば出て行ってしかったのだ。
まあを知っている以上見られても構わないのだがなんか張する。
そして靜かに出航し、それから10分経つ。
「レイン様、そろそろです」
「わかりました」
と言い深呼吸を二回する。
「では、いきます。
ああ、神よ!偉大なる風を司りし風の神よ!我の聲が聞こえるか!この現世を旅せし偉大なる者よ!我は我が偉大なる神に願う!卑小なる我らにの加護を!加速領域!」
と唱える。
するとすぐにレインを中心に全中型戦艦を包む程広範囲に魔法が円形に広がる。
「おお!オオオオオオ!!!
素晴らしい!!素晴らしいぞ!!なんて壯大な魔力!!」
と興していた。
リベルトが。
唱え終わる瞬間バン!と外に出て辺りをを見渡しながら吠える。
他の魔導師団所屬の人たちも其々の反応をする。
騒いでる奴もいれば唖然としている奴もいれば騒いでる奴もいれば気絶しそうな奴もいれば騒いでる奴もいる。
つまり殆どの奴が騒いでいる。
(うるせー!んなでけー聲でんだら他の船に乗っている人達に聞こえんだろーが!!)
とレインも心吠える。
だがレインはけない為止められない。
だがすぐに回りから船員が止めにる。
この船の船員は全てを説明されているわけではないが一部は説明されている。
なので他の船員に聞こえるとマズイという事をわかっている。
なんとか落ち著いたので此方に魔法師団所屬の人達を率いてやって來た。
「では、參ります」
そう言ってレインに次々と魔法を掛け魔力全吸収によりMPを回復させる。
1人700以上のMPを持つ鋭だ。
一瞬で魔力が回復する。
因みに師団長は殘念ながら來ていない。
凄い殘念がっていたが仕方がない。
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