《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第91話 ビビらせてくる姉妹
なんてこった。
手を繋ぎながらまた森の中を歩いて帰る。
手を繋ぎながらとか言っているが正確には手を繋がれながら、だ。
「はぁ〜……」
ため息が出てくる。
なんか……疲れました。
手を繋ぐのだが何も話してこない。
ただいながらも厳しい表で前を向きながら歩いているだけだった。
覚的にはし寒いのだがリリーの顔には汗が流れている。
事態を理解しているのだろう。
三歳のルナの方はなんかボォーッとしている。
目も細く寢ているのか起きているのかがイマイチわからない。
歩いているから起きてはいるのだろう。
泣いて騒がれるよりはマシなんだが心配になってくる。
家族を失って神的に病んでいるなどが怖い。
火魔法の神魔法でもかけておこうか。
あ、いや興しちゃダメか。
水魔法の神魔法で心の安定でもさせるか。
あ、でも辛いことを忘れるために何も考えないようしているという可能はあるよな?
魔法かけた瞬間発狂でもされたらことだしな。
そう考え魔法をかけるのをやめた時、ルナの口が開いた。
「つかえた……」
つかえた?
ああ、疲れたね。
ルナがそう言うとターニャさんが即座に反応した。
「おんぶ致しましょうか?」
「ヤッ!」
おぶふぅ……即答かよ。
即答すぎてお兄さんビビっちゃったよ。
ターニャさん、一あんた何をしたんだ。
當の本人は見てわかるほど顔を悲しそうな顔に変えた。
他の人達も見て見ぬ振りをしている。
俺もそうしよう。
そう思った矢先、ルナに腕を引っ張られた。
因みに並び順は向かって左から俺、リリー、ルナだ。
リリーかな?と思ってみたらルナがリリーと繋いでいた手を離し、俺の裾を摑んでいた。
「リドル、おんぶして」
「え?僕っすか?」
聞き返すとコクリと頷く。
何で會ったばかりの俺は良くてターニャさんはダメなんだよ。
いやまあいいけどさ。
愚癡りながらも膝を折りオンブの姿勢にる。
そしてルナが寄りかかってきたのを確認してから立ち上がる。
安定のSTRのおで余裕で持ち上げる。
「リドル力持ちだね!」
リリーが余裕で持ち上げる俺をおだてて來る。
基本的に喋らないことにしている(はず)ので頷く。
「へー!リドルって強いの?レベルは?」
「んぇ?」
ど直球きたぁー!!子供の無邪気な攻撃!
いや、55レベです!キャピッ!
なんてやる訳がない。
ターニャさんは何も聞いていないとばかりに俺たちの後ろを歩いている。
だが神眼を持つ俺は見た。
彼の眉がピクンといた事を。
気になるんだな。
言う訳がない。
仕方ないので指を五本立てる。
5レベのつもりで指を立てたのだ。
だがしかし、
「50!?凄いね!」
「!?」
何でだよ!!ビックリし過ぎてビクッてなっちゃったわ!
遠からずのレベルを急に言われて挙不審になる。
「いえ、5レベです!」
つい言ってから気付いた。
こういう事を慌てて訂正するという事は近い數字だといっているようなものだという事に。
恐る恐るターニャさんの顔をガン見してみるが……。
特に変化はなかった。
フゥ〜。
まあそりゃそうだよな。
6歳の子供がレベル50って言われても信じる訳がない。
心配のし過ぎだ。
だが、三歳児を軽々オンブするのはマズイな。
ちょっと重いアピールを後でしておこう。
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