《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第111話 二時間前
お母様と自分の部屋の前で別れ、部屋にる。
ベットに寢転がり神眼を発し、お父様を探す。
後で、というのがいつ頃なのかは正直よくわかっていない。
そういう曖昧な表現を使われると非常に困る。
前世でもお世辭なのかそれとも本気で言っているのか分からず苦労したものだ。
(……まあ苦労する程の人付き合いなんてなかったけどな!)
學生生活のおよそ六割はボッチだったしな。
まずはお父様の部屋、書斎、執務室と見ていくがいない。
(……?)
そこでし考え、すぐに思い當たる。
面倒くさい仕事を終えて、外から帰ってきたら何をするのか。
(まあ、大抵風呂だわな)
早速神眼を所まで飛ばす。
予想どおり、先程見た服を侍が回収しており、新しい服が置いてある。
覗くような野暮な事はしない。
覗きは三年も前に卒業したのさ。
プリムが來た時は貧乏ゆすりを延々としていたのだが……。
あの様子だともうし時間が必要みたいだ。
どう時間を潰そうか考えていた時、ドアがノックされる。
「どうぞ」
一聲掛けると、「失禮します」と言いながらスクナ達がってきた。
「ご苦労様です」
「いえ、とんでもございません」
「お父様は浴中ですが、呼ばれてますので呼ばれたら向かいますね」
「畏まりました」
用事を伝えた後、他ない雑多な話を始める。
「ところで四人とも、最近の調子はどうですか?」
勿論レベルを聞いているのではない。
「実戦でなければ実際の実力がどの程度かわかりませんので何とも言えません」
「……そうですか」
四人を代表してスクナが答える。
聞き方が悪かったようだ。耳に痛い言葉が返ってきてしまった。
アイナも同意だ、と言わんばかりの空気を発している。
コウとメイはこちらの意図を分かってくれているようだ。
「コウはどうですか?」
早速コウに話題を振る。
「順調なり出しではないかと思います」
「なるほど。それはよかったです」
來るべき時まで計算してみて今のペースで大丈夫なのか、というつもりで質問したのだ。
「なっ!そういうことでしたか!申し訳ありません」
「いえ構いません」
慌ててスクナが謝ってくる。アイナも信じられないという顔で頭を下げてくる。
「いえ、それが二人のいいところですので。……ところで今日、プロウス君の態度がよくわからなかったのですが、何か聞いてますか?」
スクナ達に聞いてどうすんだ、と思わなくもないが気になるのだ。
「……」
スクナとアイナはその質問に沈黙を返す。
コウとメイはなにかあったかな、という思案の表を浮かべた。
(……?何かあるな?)
「何か気になることがあるんですね?大事な弟のことですから何でも話してください」
「……」
それでもスクナとアイナは答えない。
コウとメイは未だに考え中だ。
「ん?どうしました?」
再度問い合わせると、ようやくスクナが口を開く。
「あの、プロウス様を怒らないでくださいますか?」
「え?わかりました。怒りません」
よくわからないが取り敢えず約束する。
俺はそう滅多な事では怒らない。
「ありがとうございます。では、レイン様が戦爭からご帰宅なさって暫く経った頃のお話なのですが……」
「……」
そこで一度深呼吸をする。
「『何故お前達はレインに従っているんだ?』と。そして、『解放してやるから僕の部下になれ』とも」
「……」
(お、おう……)
そんな事言ってたのか。ちょっと傷付く。
「それで何と返したのですか?」
単純に疑問に思ったから聞き返しただけなのだが、スクナは慌てて首を橫に振る。
「も、勿論丁重にお斷りいたしました」
そんなんみりゃわかるよ。
「そうですか。ありがとうございます。因みにアイナも同じですか?」
「はい。私も丁重にお斷りさせていただきました」
アイナにも同様の勧をしたようだ。
「コウとメイはどうですか?」
「「あっ!」」
コウとメイにも何かあったようだ。
「何か思い當たる事があるんですね?怒りませんから何か話してください」
「「そう言えば僕達も……」」
あっ、もう落ち見えた。
「「それ、言われました」」
眼を見開いた顔で伝えてくる。
「うん……ありがと」
素っ気ない返事を返す。
「……これはどういう事なのでしょうか?先程レイシアにも言われたのですが、嫉妬しているのでしょうか?」
なら、自分も奴隷を買えばいいんじゃないかと思うんだけど。
「それは……私には分が過ぎたお話となります」
「そう……ですか」
別にそんな事はないと思うのだが……。
答えたくないなら聞かなくていいや。
- 連載中87 章
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
8 77 - 連載中39 章
HoodMaker:幼馴染と學生起業を始めたのはいいが、段々とオタサーになっていくのを僕は止められない。<第一章完>
受験戦爭を乗り越え、再會した幼馴染五人は學生起業を始め、なんとその勢いのまま事務所まで手に入れてしまう。売り上げは一體どこまで伸びるのか。そして彼らが始めた起業とは――。 ――そんな中。仲間やバイト先の先輩から、アニメや漫畫、ギャルゲに影響を受けた禮夢は段々と「創作」に魅かれていく。 人は何故創造するのだろうか。何故それを求めるのだろうか。 そんな人に話す程でもなく、でも胸の中に殘り続ける疑問に答える人間が現れる。 名を「雪代雨(ゆきしろ あめ)」 彼女は問う。 —もし一つ願いが葉うのなら何が欲しい— これは自分の中の価値観と向き合う少年少女の物語。
8 191 - 連載中18 章
魔法科高校白百合學園底辺クラス1年C組〜実力で示してみろよ〜
魔法が使える世界、"魔界"に設立された『白百合學園魔法科高校』。 主人公、千葉 晴生《ちば はるき》は白百合學園1年C組という底辺のクラスに配屬される。 擔任の片岡 日寄《かたおか ひより》から、 底辺から脫出したければ実力で示せと言われるが、クラスの仲は徐々に悪くなっていくばかりであった。 そんな中、クラスを一致団結させようと篠原 盟《しのはら めい》が晴生に協力してほしいと頼まれるが…? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お気に入りやコメント、いいねなど小説を書く上でとても勵みになります!少しでも良いなと思ったら、お気に入りやコメント、いいねよろしくお願い致しますm(__)m 同時連載中の作品...『勝ったら賞金10億』ゲーム依存者がデスゲームに參加した結果。 暇があれば是非!
8 110 - 連載中118 章
継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》
☆TOブックス様にて書籍版が発売されてます☆ ☆ニコニコ靜畫にて漫畫版が公開されています☆ ☆四巻12/10発売☆ 「この世界には魔法がある。しかし、魔法を使うためには何かしらの適性魔法と魔法が使えるだけの魔力が必要だ」 これを俺は、転生して數ヶ月で知った。しかし、まだ赤ん坊の俺は適性魔法を知ることは出來ない.... 「なら、知ることが出來るまで魔力を鍛えればいいじゃん」 それから毎日、魔力を黙々と鍛え続けた。そして時が経ち、適性魔法が『創造魔法』である事を知る。俺は、創造魔法と知ると「これは當たりだ」と思い、喜んだ。しかし、周りの大人は創造魔法と知ると喜ぶどころか悲しんでいた...「創造魔法は珍しいが、簡単な物も作ることの出來ない無能魔法なんだよ」これが、悲しむ理由だった。その後、実際に創造魔法を使ってみるが、本當に何も造ることは出來なかった。「これは無能魔法と言われても仕方ないか...」しかし、俺はある創造魔法の秘密を見つけた。そして、今まで鍛えてきた魔力のおかげで無能魔法が便利魔法に変わっていく.... ※小説家になろうで投稿してから修正が終わった話を載せています。
8 88 - 連載中32 章
帰らずのかぐや姫
それは昔々の物語。竹取の翁が竹の中から見つけたのは、大層愛らしい娘でした。 成長し、それはそれは美しくなった彼女を一目見よう、妻にしようと 多くの殿方が集まります。 しかし、彼らは誰も知りません。世に聞こえる麗しき姫君の実體を――。 ――――――――――――――――――――――――― 武闘派なかぐや姫がタイトル通り帰らないお話です。 ファンタジー要素込み。シリアス寄り。ハッピーエンド。 冒頭はかぐやが鬼を食らうことから始まります。特にグロ表現ではないですが。 完結済み作品。自サイトで全文掲載。
8 51 - 連載中12 章
天使と悪魔と死神と。
杏樹(あんじゅ)は小さな頃から孤児院で育った。孤児院の日々はつまらない。どうにか抜け出したいと思っていたある日、孤児院のブザーがなって……
8 125