《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第127話 オールヒール
俺はこの國で最も有名な魔法使いであるプリタリア様を訪ねていた。
「さぁ!さぁ!!さぁ!!!はよう見せんかい!お主が使えるようになったというレベル9の魔法を!」
(ひぇぇぇ!!)
それが俺思った心だ。
すでにシワが出來ており、よぼよぼの爺さんと言っても遜ないほど歳をとっているにも関わらず、その瞳は俺が見た誰よりもギラついており、に纏う覇気は俺の腕を切り落とした彼のウィンガルドにも匹敵する。
「プリタリア殿落ち著いてくだされ。聲が大きいです。それにレインが怯えてます」
そんな覇気に気圧され、後ずさる俺を見たお父様は、俺とプリタリアの間に割ってり、プリタリアを宥める。
貴族街とはいえ、敵との通者が潛んでいるかもしれない。俺は念のため風のを周囲にり音を遮斷させる。
「それにレインが覚えた魔法は「オールヒール」。怪我人か病人がいなければ効果はお見せできません」
かけるだけなら可能だが、目に見えた効果は実出來ないだろう。
一つ手前のレベル8の魔法はもう既にプリタリアにかけたことがある。俺は両方自分に使ったことがあるが、としてはあまり変化があったようには思えない。
「ふふふ、ならば、ならば……」
お父様の靜止を無視したプリタリアは俯いたぶつぶつと呟く。そして次の瞬間、ばっと頭を上げると呪文を唱え出した。
「流れ舞う水の霊よ、そのしき舞に集いし數多の誓いを……」
「なっ!?」
「プリタリア殿、何を!?」
俺もお父様も驚きを隠せない。プリタリアが突然唱え出した呪文、それはレベル6水魔法「ウォーターブレード/水剣」。水の剣、それも金屬すら豆腐のように切り落とすバリバリの攻撃魔法だからだ。
「お父様、お下がりください」
俺は突然の強行にし慌てたものの、訓練の果か、すぐにお父様の前に出る。
「う、うむ」
お父様はし複雑そうな顔だ。魔力全吸収がある俺からすれば魔道も使わない単なる魔法などMP回復魔法以外の何者でもない。
だから、俺が前に出るのは正しい判斷なのだが、やはり子供の後ろに下がるというのは複雑ななのだろう。
とはいえ。お父様を傷つけさせるわけにはいかない。
(アンチウォッシュ/水耐、ハードボディ/化、アンチマジックシールド/魔法耐、マジックリフレクター/魔法反)
念のため無詠唱でお父様に防をかけておいた。
悪意があるようには見えないし、貴族街とはいえ真っ晝間の大通りで、しかも対象の目の前で呪文を唱え暗殺をするとはとても思えないのだが、目が走り過ぎて次の行が読めない。
じりじりと2人で馬車まで下がっていく。
だが、馬車とプリタリアの間の丁度中間地點に差し掛かった時、プリタリアの呪文詠唱が終わる。
「……我が手に水の刃となれ、ウォーターブレード/水剣!」
唱え終わった途端、プリタリアのの右腕から突然ボコっと水が溢れブレード狀となる。
(まさか俺達に攻撃してこようってんじゃねぇだろうな?)
既に神眼で周囲は探索済み。伏兵なし。罠なし。
來るなら來い。
そう俺が意気込んだ時だった。
「きえぇぇぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!」
そう奇聲をあげてプリタリアが水剣を振り落としたのは、なんと自分の左腕だった。
「うぉぉぉぉおおおおお!!!???」
「プリタリア殿!?」
訳がわからない。ドサリと落ちたプリタリアの左腕。俺は馬車の中で眠ってしまって夢でも見ているのだろうか。夢なら早く覚めてくれ。
あまりの衝撃に現実逃避し始めた俺だが、プリタリアは許してはくれなかった。
「さぁ!レイン!さぁ使ってくれ、オールヒールを!!」
切り落とした未だにが吹き出す左腕を俺に向けながらプリタリアがぶ。
そんな痛々しい傷跡なんか見せないでほしい。
「レ、レイン、早くしないとプリタリア殿が危ない。早く魔法をかけなさい」
引いて固まっている俺の後ろからお父様が聲をかける。
斷面は綺麗とはいえ腕を切り落としたのだ。そろそろ出多量で死ぬかもしれない。
「じゃ、じゃあプリタリア様、魔法かけますよ。オールヒール」
そう言って魔法をかけたところ、プリタリアの左腕が音が聞こえてきそうなほどの再生速度で本から手が生えてくる。
「きたぁぁぁぁぁああああああ!これじゃこれじゃ!まさしく伝説の魔法!これがオールヒール!!」
喜んでいただけたようでなによりだ。
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