《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第129話 五年後
數年後……。
「レイン様。想定通り帝國がきました」
「……ああ、とうとうき出しましたか。わかりました、ありがとうございました」
「はっ!」
初めてこの迷いの森にって、五年経った。多くの犠牲を払い、迷いの森を攻略し、安全な拠點をいくつも作った私は、連れ來た兵や奴隷、そして忠誠を誓う多くの部下を得た。
ここで手にれた貴重な食糧、アイテム、魔の素材などを売ったお金で裝備を整えた。他にも元リュミオン王國騎士やリュミオン魔道兵団の人間もないながらいる。彼らにはリュミオン王國が復興したら、その中心として頑張ってほしい。
私個人の偵の長を任せているアイナも一回り大きくなっている。
「とうとう」
「ですねー」
などと張のないセリフを吐くのはコウとメイだ。彼らは出會ったときとほとんど変わらない様相だった。長がび、十二歳で百六十センチを超え年を取ったことを否応なくじさせられる私とは大違いだ。
「どーでもいいけどさー、レイン將軍閣下よぉ、俺に先陣きらせろよ? 全員ぶっ殺してきてやるから」
「あ、あのミリーちゃん、レレレイン様にそんな……、それに先陣を切るのは……」
「るっせーぞ、ウルカ!」
半人半魔、ミリー・シュタルタル。一角族、ウルカ・モルカ。
二人とも私の奴隷だ。お父様が遠方より連れてきた闇との魔法才能を持ち、スキルもそれに適したものを持つ天才だ。
「はっはっは、ミリーは相変わらず元気ですね。ただ、先陣を切るのは……」
目の前で膝を折り、指示を待つ私の懐刀スクナ。
「私のような凡人にに余る栄でございます」
スクナはあれからし大きくなった。獣人の壽命はおよそ人族の倍。
だが、は早いうちに大きくなっており、素晴らしいプロポーションを手にれていた。
事実、まだ子供だというのに、連れてきた他の獣人が彼に求婚していたのを何度も見たことがある。最初見たときは、獣人はロリコン集団かと思った。
「レベル9の火魔法を使える奴は凡人とは言わねぇよ」
「それも全てレイン様のお力あってこそ。何のスキルも持たない私にはに余るお力です」
「スクナの努力の賜です。私はそこにし手を貸しただけです」
「「……」」
何故か二人が固まってこちらを見ているが、きっとこれから起こる大事に対して張しているのだろう。コウとメイもにやにやしながらこっちを見てるしワケワカンナイヨ。
「レイン様」
先ほど聲をかけてきたアイナがもう一度聲をかけてくる。
「ああ、すみません。こんなことをしている場合ではなかったですね。じゃあ予定通りカーノ砦まで軍をかしてください」
「畏まりました」
指示を出すとスクナ達は一禮して人に指示を出す。しかしミリーは私の前からくことなく隣で話しかけてくる。
「おいおい、カーノってあれだろ? ナントカ公爵ってやつと將軍閣下の領地の間にある渓谷。もっと前に進ませねぇと國境付近がボロボロになるぜ?」
「ハドレ侯爵ですよ。あと將軍閣下は辭めてください」
「この軍のトップなんだから將軍だろうが。化が人間の振りすんなよ」
「私は人ですよ。に余る力を與えられた単なる人です」
何度言っても分かってくれない。半人半魔のミリーと出會ったとき、彼はそのに眠る膨大な魔力でもって周りを見下していた。
だから、ちょっと魔力をから放出してみただけだ。すぐにスキルで回収されたのだが、私との差がそれで分かったらしい。當時の私の四分の一くらいしかなかったしね。
それからというもの、私のことを彼なりに敬っているのか、変な持ち上げ方をしてくる。言葉遣いはスクナが何度言っても直らないのだが。
「國境付近にはちゃんと防衛対策をしてますよ。ある程度は仕方がないです」
「ふん、名前も知らないやつが自分の指示で死んだくらいでピーピー泣いていたやつがいうようになったなぁ?」
「ピーピーは言ってませんよ。気持ちがナイーブになっただけです」
鬱になりかけた私の心を救ったのは、大切な家族であり、命を預かった部下たちであり、プリムやアリアンロッド王であった。
「一度王城に行ってポルネシア王にお會いして、正式に軍をかす許可をいただかないと貴族達が納得してくれませんから」
私が迷いの森に送られたことも含め、それを知っているのはここにいる人間を除けば極僅かの人間だけだ。迷いの森に來た人間は私、アイナ達偵を除けばこの五年間ただの一人も外に出していない。
それを知らない貴族たちの暗躍など諸々があり、彼らは戦後粛清される予定なのだが、まだ何もしていない他の貴族達もこれを機に邪な考えを持つかもしれない。だからきっちりと彼らの前で敵と戦えることを宣言しなければならない。
「面倒くせぇなー」
「ははっ」
私は彼のボヤキに想笑いで返す。
「そういえば最初の質問ですが……、彼らの無念はちゃんと晴らしますよ。ポルネシア王國を土足で踏み荒らす彼らには相応の報いをちゃんと味わっていただきますから」
にっこりと笑って立ち上がる私を見て、ミリーが出會ったときのような顔をしていた。
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