俺の目の前には人間がいる。生きかえってから初めて會う生きだ。

  それだけなら嬉しいことなのだが、その人間達は自分よりも小さい。自分が大きいのかこいつらが小さいのかは分からない。

だが、廚二病らしい服裝をしている。

  4人いるの3人は黃金の鎧をに纏っている。いかにも騎士ってじだ。顔が見えないが、おそらくこいつらは男だろう。

最後の1人は、漆黒のローブを纏っている。

こいつは顔が見える。だ。

  この時點で俺は、あるひとつの可能に気が付いていた。それは、自分が異世界転生したことだ。

面白いことを求めてweb小説をあさったことがあるからそのぐらいの知識はある。

むしろ今まで何で気が付かなかったってじだが、俺は異世界転生してしまったのだろう。

  それならば今の狀況にも説明がつく。

俺の前にいるこいつらはこの窟を探索しているのだろう。

そして、こいつらにとって俺は倒すべき兇悪な大蛇って訳だ。

……これってやばくない？

  逃げようにも今いる所までギリギリ通れる通路通って來たから橫幅足りないし、蛇のだからバックも出來ない。

おまけに、騎士の１人が持っている剣が白く輝き出している。

  やばい、避けられん。

  先頭の騎士が振りかざした白く輝く剣が、俺の眉間に當たる。

その瞬間、この場にいる誰もが想像していなかったことが起きた。

俺の眉間に當たった剣がより一層輝きを増したかと思うと、その剣が半ばからへし折れたのだ。

唯一顔の見えるが驚愕に満ちた顔をしている。

俺だって驚きだわ。頭が真っ二つになるかと思ったわ。

  よほどありえないことだったのか、みんな後ろを向いて一目散に逃げ出していく。

殺される心配はないと分かったからとりあえず追いかけることにした。

そして、待ってくれと言おうとした。

しかし、俺の口から出た聲は「ギャッギュグュグェー」と言う不協和音。

しかもそれだけではなく、紫の毒々しい見た目の霧が自分の口からから吹き出た。

その霧は、離れた場所にいたを除いて騎士達に纏わりつく。

  霧が晴れるとにそこには、プシューと音をたて溶け崩れる壁と床。それと、溶けた床の上に転がる赤と金の元が何か分からないがあった。

の顔は青ざめている。

もうびっくりでは済ませられない景がそこにはあった。

  俺はに話しかけようとした。

「グフッ」

紫の霧がし出た。

は急いで水の寶石らしきを取り出すと、何かを一言呟いた。

すると、寶石が砕けちり、の姿が消えてしまった。

  音をたてて溶けている通路とそこに１人殘された俺。

俺が初めてこの世界を異世界だと実した瞬間だった。