《高校生は蛇になる》8話 雲の上の存在
コツコツコツ
足音が響きわたる。
足音の主は20代前半と思われる顔つきをしている。
しかしこの男の雰囲気、どこかで見たことあるような……。
すると、男は足を止めた。
「こりゃ驚きだ。報告にあった蛇がボロボロで、その蛇の正が××だとはな。」
ん?し聞こえなかったけど……。まあいいか。
この男、隨分のんびりしてるけど死にたがりか?
ステータス見れば分かるか。
――――――――――――――――――――――――――――――
ステータス
名 ヴァル・アストリオス
種族 現人神
稱號 神に至りし者
攻撃力 1426980×20053
防力 1652471×20053
耐久力 1524318×20053
持久力 1457009×20053
瞬発力 1524607×20053
総合戦闘力評価 SSSSS
スキル
現人神の庇護・炎神の加護・水神の加護・風神の加護・地神の加護・空神の加護・神の加護・闇神の加護・時刻神の加護・創世神の加護・魔道の極み・闘神・神壁・抗神・神・神速・現人神
・言語共通化
SP 643400
――――――――――――――――――――――――――――――
……は?
なにこのステータスチート。
チートにも程があるだろ。
ただでさえ100萬越えのステータスに×20053て。
それにスキルもやばい。
何柱の神の加護けてんの?
神系スキルばっかだし。
それにこの人神様だったの?
総合戦闘力評価もSSSSSだし。
やばい、頭が混してきた。
そんな中サソリが魔法を放った。
俺に、ではなくあの男にだ。
そして、その黒い炎のような魔法が男に直撃する。
魔法の余波で砂埃が舞う。
砂埃が晴れた後も男は平然とそこにいた。
「駄目じゃないか~サソリ君。人にいきなり攻撃しちゃあ。」
格下に対してのこの態度、やはりどこかで見たことあるような……。
男がく。
しかしくと言っても手を前に出しただけ。
だが、たったそれだけでサソリが破裂して跡形もなく消えてしまった。
「ふぅ」
男は溜息を吐く。
そして俺の方を向き、こう言った。
「よっ、久しぶり。」
まさか、そんなはずは無い。
この時點で俺の頭にはある可能が渦巻いていた。
「おっと、自己紹介がまだだったな。」
あいつはあの時死んだはずだ。
「俺の名前はヴァル・アストリオスだ。」
そうだ、あいつはもういない。
「この世界に來てからの、が付くけどな。」
だが、あいつがこの世界に転生したとしたら。
「俺の前世の名前は……、」
お前は……。
「鏑木蒼次郎だ。」
親父じゃねえか……。
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